Trademark Appeal Case
著名商標と混同のおそれ
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第16149号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ROBERTAGASTONE」の欧文字を横書きしてなり、第14類「貴金属製喫煙用具、身飾品、時計」を指定商品として、平成9年5月22日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶理由
原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、その構成中にイタリア国ベネティア市在住の「Roberta di Camerino」が「婦人・紳士服の衣料品」等に使用している著名な商標「ROBERTA」の文字を含むものであるから、これを出願人が指定商品に使用するときは、需要者は上記会社もしくは上記会社と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」として拒絶したものである。
3 当審の証拠調べ通知
「ROBERTA」、「Roberta」、「ロベルタ」、「Roberta di Camerino」及び「ロベルタ・ディ・カメリーノ」の各商標が各種雑誌、新聞等に紹介されている事実
1.雑誌・辞典関係
(1)「世界の一流品大図鑑’82年版」(昭和57年5月25日講談社発行)
「婦人服/Ladies’Wear」、「セーター・カーディガン/Sweater・Cardigan」及び「ハンドバッグ/Handbag」の各欄には、それらの商品や取り扱い店の紹介とともに「ROBERTA」・「ロベルタ(イタリア)」が掲載されている。
(2)「’86〜’87ザ・ブランド」(昭和61年10月30日サンケイマーケティング発行)
商標「ROBERTA DI CAMERINO」の欄において、「Roberta」の社名の由来及びロベルタ・ディ・カメリーノ社の沿革の紹介とともに、「日本へは1976年からミカレディ(株)を通じて、ロベルタ・ブランドが紹介されている。」旨が掲載されている。
(3)「英和商品名辞典」(1991年研究社発行[第3刷])
「Roberta(ロベルタ)」が、イタリアに本社のある衣料品(婦人服、 紳士物カジュアルウエア、スカーフ、ネクタイ等)やバッグ等のメーカー「Roberta di Camerino」を指すことが掲載されている。
(4)「シャディ サラダ館’93〜94 FALL&WINTER」秋・冬物繊維製品(バスマット・キッチンマット)の頁には、「ロベルタ・デ・カメリーノ」・「Roberta di Camerino」とともに、「ロベルタ バスマット」、「ロベルタ キッチンマット」が掲載されている。
(5)「ファッション・ブランド年鑑’96年版、同’98年版」(1996年11月20日、1997年12月20日チャネラー発行)
「アクセサリー&ファッション雑貨」の欄には、「ロベルタ・ディ・カメリーノ(Roberta di Camerino)」の商品特徴について、「クラフトマンとしての理念に基づきロベルタならではの・・・・」との記述がある。
(6)「男の有名一流ブランドカタログ’98年版」(成美堂出版発行)
スーツ、ジャケット、セーター、ネクタイ、時計、眼鏡等の紹介欄において、「ロベルタ・ディ・カメリーノ」・「Roberta di Camerino」とともに、「ロベルタらしさが伝わってくるシルクのネクタイ」、「ロベルタのメンズ・コレクション」の記述がある。
(7)「with」(2000年1月号講談社発行)
財布特集欄には、財布、バッグとともに「Roberta」・「ロベルタ」が 掲載されている。
(8)「JJ」(2000年4月号光文社発行)
バッグ特集欄には、バッグとともに「Roberta」・「ロベルタ」が掲載されている。
(9)「Grazia」(2000年6月号講談社発行)
ボストンバッグとともに「ロベルタ」が掲載されている。
(10)「家庭画報」(2000年7月号世界文化社発行)
バッグ、洋服等の紹介とともに「ロベルタ」・「ロベルタ・ディ・カメリーノ」が掲載されている。
(11)「La Vie de 30ans」(2000年7月号婦人画報社発行)
スカーフの紹介とともに「ロベルタ」・「ロベルタ・ディ・カメリーノ」が掲載されている。
2.インターネット、G‐Search関係(新聞記事等)
(1)「朝日新聞」(85年7月2日付)「偽ブランド、霞が関横行 外務・通産などの売店に一流品銘のベルト」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。
・偽ブランドのベルトが売られていたのは、・・・・・▽特許庁=セリーヌ、 バレンティノ(伊) ▽外務省=ロベルタ(伊)、カルティエ ▽農林水産省 =セリーヌ、カルティエの5売店、5銘柄。
(2)「日経流通新聞」(85年12月19日付)
「ロベルタ・ディ・カメリーノ、好き嫌い二分の個性派(ブランド点検)」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。
・「ロベルタ・ディ・カメリーノ」はイタリアを代表するデザイナーブランド(DB)の一つ。太陽の国イタリアと地中海のイメージを表現する赤、紺、緑の三色を基本色(ロベルタカラー)としており、その独自の色使いでわが国でも固定客をがっちりつかんでいる。
・ロベルタはイタリアのDBの中でもとりわけ個性が強く、「売り場のどこに置いてもロベルタはひと目でわかる」(高島屋)といわれるほど、・・。
(3)「日経流通新聞」(87年9月17日付)
「地方百貨店、店舗改装に走る―山形屋、紳士服売り場大幅拡張、超高級ブランド導入」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。
・これまで同店最高級品だったバーバリー、ロベルタ、ジバンシーの販売が好調なこともあり、・・・・・。
(4)「日本経済新聞・地方版/四国」(89年10月7日付)
「10日オープン、三越高松店、婦人服フロアなど全面改装。」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。
・婦人服では「ロベルタ」「マダムニコル」「マリココウガ」など新規ブランドを導入して二十五から三十五歳に対応したヤングアダルトゾーンを設ける。
(5)「日経産業新聞」(90年9月7日付)
「シチズン商事、新ブランド3種宝飾品を発売へ。」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。
・新ブランドは「イヴ・サンローラン」「ロベルタ・ディ・カメリーノ」「ピキョッティ」で百貨店、専門店ルートで販売する。
・「サンローラン」と「ロベルタ」はライセンス生産で、いずれも十月一日に発売する。
(6)「日本経済新聞」(92年7月24日付)「百貨店・専門店、バーゲンに異変―期間長く、一段と安く。」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。
・紳士服の「スコッチハウス」「ロベルタ」など例年バーゲンをしない有名ブランドの衣料品を今年初めてセールの対象にした。
(7)「日経産業新聞」(95年2月20日付)
「酒田時計貿易、『ロベルタ』腕時計に『イヴ』48モデル追加。」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。
・イタリアのファッション・デザイナー・ブランド「ロベルタ・ディ・カメリーノ」シリーズの腕時計に・・・・・。
(8)「流通サービス新聞」(97年4月4日付)
「ブランドブームの中/商社の戦略探る。三菱商事アパレル部長・古田正信氏に聞く」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。
・ブランドの発祥別に分類すると、職人系ではフェラガモ、ロベルタ。
・売り上げが百億円を超えているのはフェラガモ、ロベルタ、プロケッズ。
(9)「流通サービス新聞」(97年4月22日付)
「ブランド物語/第11話『ロベルタ・ディ・カメリーノ』本国しのぐ日本の成績」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。
・八五年から九四年までの約十年間、イタリア本国での活動を休止していた「ロベルタ」。同ブランドの創設者であるデザイナーのジュリアーナ・カメリーノも七十歳を越えたが、今年三月ミラノコレクションの参加で復活し、今年は意欲的に市場に攻め込む。
・今後、再生「ロベルタ」の新たな展開に期待できそうだ。
・「ロベルタ」は、第一次の海外ブランドブームに乗って、本国でも手がけていなかったメンズ分野などにも触手を伸ばし、九六年には日本市場だけで売上高三百億円。
(10)「繊研新聞」(98年3月26日付)
「ミカレディ『ロベルタ・ディ・カメリーノ』オンリーショップ化進む」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。
・ミカレディは「ロベルタ・ディ・カメリーノ」の婦人服で百貨店ショップ主導の店舗網づくりを進めている。
・ハンドバッグはイタリアのロベルタ・ディ・カメリーノ社の生産品を輸入し、・・・・・。
・ロベルタ・ディ・カメリーノの婦人服は約四十の百貨店で販売している。
(11)「日本経済新聞(98年7月14日付)
「リサイクル/愛知」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。
・ベビー服5組=70〜95センチ。セリーヌ、ロベルタ、ミキハウス、ファミリアなど。
(12)「繊研新聞」(98年10月2日付)
「ミカレディ『ロベルタ・ディ・カメリーノ』の売り上げ好転、ショップ化進む」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。
・ミカレディの「ロベルタ・ディ・カメリーノ」が、ブランドイメージの統一で成果を上げている。
・バッグなどの服飾雑貨の品ぞろえを充実し、百貨店インショップを「ロベルタ・ディ・カメリーノのすべてを表現する総合店」としていく。
(13)「繊研新聞」(99年3月30日付)
「ミカレディ『ロベルタ・ディ・カメリーノ』 売り場移設で好調、伊本国へ逆提案」の見出しのもとで記事が掲載されている。
(14)「繊研新聞」(99年6月9日付)
「ミカレディ『ロベルタ・ディ・カメリーノ』婦人服ショップ化進め好転」の見出しのもとで記事が掲載されている。
(15)「繊研新聞」(99年7月19日付)
「国産プレタブランド復調、『正統派』の重衣料主導、百貨店販路の伸びめだつ」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。
・ミカレディの「ロベルタ・ディ・カメリーノ」の婦人服は二月以降、既存店売り上げが毎月二ケタの伸びを続け、五月は一五%、六月は二六%の伸びとなった。
(16)「繊研新聞」(99年9月21日付)
「ミカレディ 松山・広島で『ロベルタ・ディ・カメリーノ』の回顧展」の見出しのもとで記事が掲載されている。
(17)「繊研新聞」(99年10月1日付)
「ミカレディ『ロベルタ・ディ・カメリーノ』既存売上高17%増」の見出しのもとで記事が掲載されている。
(18)「繊研新聞」(99年12月1日付)
「[ウイメンズアイ]プレタメーカー今春から上向く、強まる期中新企画」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。
・ミカレディの「ロベルタ・ディ・カメリーノ」は、春夏が二六%増となり、十月二五%増、十一月二八%増と引き続き好調だ。
・商品の特徴では、「ロベルタカラー」としている赤、紺、グリーンの独特な色調が強みとしている。
(19)「繊研新聞」(99年12月2日付)
「2000年春夏ミセス服 金属・竹・和紙使い・・・変わり素材で差をつける!」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。
・ミカレディは「ロベルタ・ディ・カメリーノ」の婦人服で、初めて金属繊維を使ったベストとジャケットを企画した。
(20)「繊研新聞」(2000年4月1日付)
「ミカレディ『ロベルタ・ディ・カメリーノ』コレクションライン加わる」 の見出しのもとで記事が掲載されている。
(21)「繊研新聞」(2000年4月21日付)
「[ショップ拝見]アンバーランス、癒しテーマに古着をミックス」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。
・グッチやロベルタなどのビンテージ物のバッグはほぼ完売した。
(22)「インターネット情報(日経goo)」(2000年5月5日)
「[FJーFUJI]メンズファッション:おすすめ商品(http:www.fj-fuji.co.jp)」の欄において、「GREEN CLUBS」「ARAMIS」等とともに「ROBERTA」ブランドが掲載されている。
(23)「繊研新聞」(2000年5月20日付)
「バッグ専用メーカー・卸 百貨店平場へ新戦略、複合ショップやコーナー化」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。
・現在、「ロベルタ・ディ・カメリーノ」「アンタイトル」「アダバット」などで平場の中にフラッグ的なコーナー作りを始めており、・・・・・。
(24)「繊研新聞」(2000年5月30日付)
「[決算] オーミケンシ(2000年3月期連結)営業段階の収益改善」の見出しのもとで以下の記事が掲載されている。
・連結子会社では専門店のミカレディが「ロベルタ」の急伸で増収となり、営業利益も三億千万円と黒字転換、利益貢献した。
(25)「繊研新聞」(2000年6月13日付)「ミカレディ『ロベルタ・ディ・カメリーノ』春夏は前年上回る、店舗改装が効果」の見出しのもとで記事が掲載されている。
3.その他
(1)眼鏡を扱っている販売店用広告印刷物「メガネスーパー」の広告印刷物(広告有効期限平成12年8月31日)には、眼鏡とともに「Roberta di Camerino」、「ロベルタ」が掲載されている。
4 証拠調べ通知に対する請求人(出願人)の意見
(1)「ROBERTA」のみの広告宣伝はあり得ない。全て、「Roberta di Camerino」であり、それはに必ず「ネクタイ」をアレンジした「R」のマークが一体となって付されている。
(2)英語圏において「ROBERTA」の文字はありふれた名前であり、これを全て「Roberta di Camerino」のものとするのはおかしい。
5 当審の判断
よって判断するに、本願商標は「ROBERTAGASTONE」の文字を書してなるものである。
ところで、「ROBERTA」の文字よりなる商標は、イタリアのベニティアに本社のある「Roberta di Camerino」(「ロベルタ デイ カメリノ」)が1950年代より「バック、婦人服、紳士服、ネクタイ」等の商品に今日まで、永年に亘って使用してきた結果、該文字よりなる商標は、本願商標の出願時、我が国において、上記「Roberta di Camerino」(「ロベルタ デイ カメリノ」)」の業務に係る商品を表わすものとして、取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認められるものである。そして、「Roberta di Camerino」(「ロベルタ デイ カメリノ」)」が「ROBERTA」「ロベルタ」とのみ略称され、かつ、該文字よりなる商標が周知・著名である事実については、上記「3 当審の証拠調べ通知」のとおりである。
してみれば、その構成中の一部に、上記「Roberta di Camerino」(「ロベルタ デイ カメリノ」)の業務に係る商標として、取引者・需要者間に周知・著名な「ROBERTA」と同じ「ROBERTA」の文字を含んでなる本願商標を、請求人(出願人)がその指定商品について使用した場合には、上記した実情から、取引者・需要者が当該商品を「ロベルタ・デイ・カメリーノ」の業務に係る商品又は同人と何等かの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について誤認・混同するおそれがあるものと認められる。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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