Trademark Appeal Case
称呼類似とレタリング
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第16149号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「NAS」の欧文字を横書きしてなり(標準文字による商標)、平成9年11月5日登録出願された平成9年商標登録願第173402号に係る商標登録出願を分割し、新たな商標登録出願として、平成11年3月3日登録出願され、指定役務については、当審において、平成11年10月4日付提出に係る手続補正書により、願書記載の指定役務を、第40類「金属の鋳造、圧延、切断、研削、接合、溶接、溶断、塑性加工、その他の金属の加工、金属の精錬、金属の熱処理、フライス削り、焼きなまし、焼き戻し」と補正したものである。
2 原査定の引用商標
原査定において拒絶理由に引用した登録第3064405号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(1)の構成よりなり、平成4年9月29日登録出願、第40類「溶融めっき」を指定役務として、平成7年7月31日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、「NAS」の欧文字を表してなるものであり、この文字に照応して、「ナス」及び「エヌエイエス」の称呼を生ずるものと認められる。
これに対して、引用商標は、別掲(1)のとおり、欧文字の「N」と「SU」の間に頂角が鋭角の二等辺三角形の下部分を三本の横線のように白抜きした図形(以下「引用商標中の図形」という。)を表してなるところ、近年、欧文字よりなる語の一部又は全部をレタリングした標章が採択使用され、それらを目にする場合が少なくない。また、引用商標中の図形は、前後の欧文字との比較で、1文字相当分の大きさであって、欧文字のうちで、全体の形が頂角が鋭角の二等辺三角形をしている欧文字は「A」であることからすれば、引用商標は「NASU」の欧文字をレタリングしていると直ちに理解されるものと認められる。
そうとすると、前記のように理解される引用商標は、「NASU」の欧文字をローマ字読みにした「ナス」の称呼により取引に資される場合が少なくないといえるから、これより「ナス」の称呼を生ずる商標といわなければならない。
そして、本願商標と引用商標は、同一の「ナス」の称呼を生ずるものであるから、その外観の相違を勘案しても、両商標は、称呼上類似する商標と判断するのが相当である。
ところで、請求人は、本願商標を構成する「NAS」の文字よりなる商標は、商品「ステンレス鋼、ステンレス鋼厚板」及び「ステンレス製流し及び流し台」等ステンレス製品の商品名として、昭和38年に設定登録(商標登録第609189号 第19類)、昭和39年に設定登録(商標登録第644599号 第6類)され、販売され続け、今日まで、その「NAS」商標は、指定商品「ステンレス製流しおよび流し台、其の他他類に属せざるステンレス製品、鉄及鋼」において周知、著名になっており、その周知性を勘案されるべきものと主張している。
しかし、請求人提出の証拠によれば、前記「NAS」商標は、「ステンレス製流しおよび流し台、其の他他類に属せざるステンレス製品、鉄及鋼」について使用されている事実は認められるが、同商標の使用による周知性が、本件商標の指定役務の分野にまで及ぶものとは認め難いから、前記使用の事実をもって、本願商標が引用商標と混同を生ずるおそれがないとまでは判断できず、両商標は称呼上類似するとの前記認定を左右するに足りない。
また、本願の指定役務は、当審において、「金属の鋳造、圧延、切断、研削、接合、溶接、溶断、塑性加工、その他の金属の加工、金属の製錬、金属の熱処理、フライス削り、焼きなまし、焼き戻し」と補正したものであるが、引用登録商標の役務「溶融めっき」とは、その役務の金属加工処理という共通性、需要者の範囲の共通性、事業者の共通性を総合的に考慮すると、類似する役務と判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。