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Trademark Appeal Case

BITSOUNDの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第11730号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、1995年9月13日オランダ国においてした商標登録出願に基づき、パリ条約第4条の規定による優先権を主張して平成8年3月1日に登録出願、後掲したとおり「BITSOUND」の欧文字を書してなり、第9類「電子応用機械器具及びその部品」を指定商品とするものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『デジタル信号で表現した音』を指称する語として普通に使用されている『BITSOUND』の文字を書してなるものであるから、これを本願指定商品に使用しても、単に『音をデジタルで記録、再生することができる電子応用機械器具』であるという商品の品質、機能を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、その構成後掲したとおり、「BITSOUND」の文字を書してなるところ、これを構成する前半の「BIT」の文字部分は、電子機器関連の商品分野においては、「情報をデジタル(数字を用いて表す方式)の信号で表すときの最小単位」(「bit」、「ビット」)として使われ、当該機械の処理能力ないしは取扱い情報量(記憶容量)を示す単位として理解されるもの(株式会社リットーミュージック発行「最新音楽用語辞典」等より)であり、また、後半の「SOUND」の文字部分は、「音、響き、音響」等を意味するものとして世上親しまれている平易な英語であるから、これら「BIT」(ビット)及び「SOUND」(サウンド)の文字を結合させた本願商標の全体からは「ビット(数値=デジタル)化した音」の如き意味合いを容易に看取し得るものと認められる。

また、「ビットサウンド」(BITSOUND)の文字(語)について、関連商品分野の実情をみると、例えば、以下の如く使用されていることが、業界新聞又は一般新聞或いは当該商品関連のインターネットホームページ情報により認めることができる。

(イ)「CD『バッハ無伴奏チェロ組曲全集』堤剛(今週の三ツ星)・・録音面では、スーパー

20ビットサウンド

という独自のデジタル技術を採用・・。」(1991.11.23付日本経済新聞社朝刊より)

(ロ)「『新商品ルーム/日本コロムビア・CDプレーヤー、ほか』 ★日本コロムビア・・六秒間のデジタルメモリーを装備し、CDの

十六ビットサウンド

を直接取り込んでステレオ再生できる。・・」(94.03.18付日刊工業新聞より)

(ハ)「『ビクターから発売されているDVDプレーヤーの特徴・・。』・・CDを遥かに凌ぐ96kHzサンプリング及び

24ビットサウンド

に対応し、業界最高の108dBダイナミックレンジを実現しました。・・(http://www.jvc-victor.co.jp/dvd/dvdans1.html)

(ニ)「『MIDI周辺(YAMAHA) ソフト・シンセサイザー』・・動作環境:(Windows) OS:Windows98/95 CPU:Pentium166Mhz以上・・・要

16ビットサウンド

機能+DirectSound V5.0以降・・」(http://www.wombat.or.jp/mark/DTM/YAMAHA/ym_dtm07.html)

(ホ)「『VELOCITY TGM2』パソコン初心者向け モデル−TG266M2」の仕様として「・・サウンド−

16ビットサウンド

オンボード・・」(http://www.proton.co.jp/Old_Web/prodinfo/spec/tgm2.htm)

(ヘ)「『PX STORE-カタログ(ハードウェア)-』【iMac DV Special Editionスペックシート】サウンド」の仕様として「サウンド入出力ポートを搭載し

16ビットサウンド

の入出力が可能・44.1KHzサンプリングレート」(http://www.pxstore.co.jp/catalog/hard/imacdvs.html)

(ト)「『HP,Gateway,Micronが新たなクライアントマシン』HPは27日,同社初のWindowsベースターミナルを発表。・・16MバイトRAM,

16ビットサウンド

という仕様で・・。」(http://search.zdnet.co.jp/news/9807/28/b_0727_07.html)

(チ)「『Digital Audio Paradise』コンピュータが音を扱う場合、大雑把に言って、音の「波形」そのものとして扱う場合と「記号」として扱う場合がある。前者を「サンプリングサウンド」とか、「

ビットサウンド

」と呼ぶのに対して、・・波形は、音の波形をそのままデジタルデータにしたものだ。・・」(http://www.tdk.co.jp:80/digipara/dap14300.stm)

以上によれば、「ビットサウンド」(BITSOUND)の文字(語)は、音楽関連電子記録媒体(CD、DVD等)ないしは電子楽器、音声対応コンピュータ機器を取り扱う商品分野においては、音の波形データを数値(デジタル)化したもの、すなわち、デジタル信号に置き換えられた高忠実度の音(デジタルサウンド)であることを認識させるものであり、また、これに「16」、「20」、「24」等の数字を冠することにより、その音声機能の多寡を具体的に表示するための単位用語として容易に理解され、かつ、取引上普通に使用されている状況にあるとみるのが相当である。

そうすると、「ビットサウンド」の語を欧文字表記したにすぎない「BITSOUND」の文字よりなる本願商標をその指定商品中の「音声処理機能を備えた電子応用機械器具」について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、前記事情よりして、ビット(デジタル)化した音声データ又は同機構に対応するものという品質(性能)・構造又は機能を表示したものと理解するに止まり、商品の出所を識別するための標識とは認識し得ないものといわなければならない。

そして、該商品以外の商品に使用するときは、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号および同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当なものであって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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