Trademark Appeal Case
要部抽出と称呼観念の類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−7141(T2000−7141/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲に示すとおりの構成よりなり、第42類「うどん・そば・すし・丼料理・鍋料理・活魚料理・会席料理等の日本料理を主とする飲食物の提供,西洋料理を主とする飲食物の提供,東洋料理を主とする飲食物の提供,アルコール飲料を主とする飲食物の提供,茶・コーヒー・ココア・清涼飲料又は果実飲料を主とする飲食物の提供,宴会又は集会のための施設の提供」を指定役務として、平成8年9月6日に登録出願されたものある。
2 引用商標
原査定において本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の理由に引用した登録第3109091号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲に示すとおりの構成よりなり、商標法の一部を改正する法律(平成3年法律第65号)附則第5条第1項の規定により使用に基づく特例の適用を主張して平成4年9月21日に登録出願され、第42類「郷土料理などの日本料理を主とする飲食物の提供,ハンバ―グステ―キ・サラダなどの西洋料理を主とする飲食物の提供,アルコ―ル飲料を主とする飲食物の提供,茶・コ―ヒ―・ココア・清涼飲料又は果実飲料を主とする飲食物の提供」を指定役務として、平成7年12月26日に特例商標として設定登録されているものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲に示すとおり、黒色の円環輪郭内の中心部に正方形の四角形を描き、その四角形を囲むように「寛永」及び「通寳」の文字を十文字に対峙させて書してなる構成であるところ、その形状、文字からして、江戸時代の代表的銭貨であって、今日でも、「寛永銭」または「寛永通寳」の呼称で馴染み、広く知られている古銭を表してなるものと認められから、該「寛永通寳」の文字に相応して、自然に「カンエイツウホウ」の称呼及び「寛永通寳、寛永銭」の観念を生ずるものである。
これに対して、引用商標は、別掲に示すとおり、ジグザグ状の太線四角形枠内に、縦横に細線を交差させた障子風の格子を組み、その上に自転車の俗語である「ちゃりんこ」の文字を四角形と同じジグザグ感を持った態様でそれぞれの一片を四角形枠に接しさせ、四角形に余すところなく表し、さらに、四角形の中央で、かつ、「ちゃりんこ」の文字の中央に、黒色の円環輪郭を描き、その中心部に正方形の四角形を、その四角形を囲むように「寛永」及び「通寳」の文字を十文字に対峙させて書してなる構成からなるものである。
しかして、引用商標の中央の部分は、円環と、その中心部の四角形及びその四角形を囲み「寛永」、「通寳」の十文字状に相対峙した文字からなる形状と文字からして、直ちに「寛永通寳」、「寛永銭」との呼称で親しまれいる古銭を理解、認識させるものであり、そして、「ちゃりんこ」の文字部分と互いに意味上の何らの関係を有しないものであり、また、「ちゃりんこ」の部分の太線に囲まれてはいるものの、請求人がいうようにそれ程小さいともいえず、古銭の「寛永銭」を明らかに他の構成要素に同化するような特徴を有するともみえない態様で表したものであって凛とした存在感があり、決して装飾的なもの或いは付記的なものとは認識されないものというべきであり、看る者の注意を惹き、商標の要部として十分機能を果たし得るものであり、独立して認識されるから、該構成中の「寛永通寳」の文字部分に相応して「カンエイツウホウ」の称呼及び「寛永通寳、寛永銭」の観念をも生ずるものといわざるを得ない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観における差異を考慮しても、それぞれより生ずる「カンエイツウホウ」の称呼及び「寛永通寳、寛永銭」の観念を共通にする類似の商標であり、かつ、その指定役務も引用商標の指定役務と同一又は類似の役務と認められる。
なお、請求人は、登録例を挙げ、本願は登録されるべきものと述べているが、それらの事例は、具体的な商標の構成において事案を異にし、その主張は採用できない。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する、として拒絶した原査定は、妥当であり取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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