Trademark Appeal Case
著名性立証と独立使用
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成5年審判第21505号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願標章
本願標章は、別紙に示すとおりの構成よりなり、第29類「茶 コーヒー ココア 清涼飲料 果実飲料 氷」を指定商品とし、登録第1996137号商標(以下「原登録商標」という。)の防護標章として平成4年3月25日に登録出願されたものである。
そして、原登録商標は、本願標章と同一の構成よりなり、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器貝に属するものを除く)電気材料」を指定商品として、昭和59年12月24日登録出願、同62年11月20日に設定の登録がなされ、現に有効に存続しているものである。
2 原査定の理由
原査定は、「原登録商標が、出願人の業務に係る商品であることを表示するものとして広く一般に認識されているものとは認められない。したがって、本願標章は、商標法第64条の要件を具備しない。」旨認定し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
請求人は、資料1ないし7及び本願標章の著名性立証資料を提出しているが、資料1は、請求人の社員を対象として請求人会社の企業イメージに関し理解を深め協力を求める目的で作成された冊子であって、取引者、需要者を対象として作成されたものでなく、また、その60頁には、原登録商標が「KENWOOD」の文字と組み合わせて表示する場合と該文字の表示から外して使用表示する場合がある旨記載されているが、実際に原登録商標のみで使用しているか否かは不明である。
次に、資料2は、各種新聞、資料3は、各種製品型録、資料 4は、各地の広告塔設置契約書及びその写真、資料5は、東京都内のJR主要駅や地方都市の駅のホームに設置した看板写真、資料6は、請求人の会社案内のパンフレットがそれぞれ提出されているが、これらの資料からは、いずれも原登録商標が単独で表示されているものはなく、「KENWOOD」の文字と共に装飾的デザインとして表されていると認識させる態様で使用されているにすぎないものである。
さらに、資料7の「日本商標名鑑’88及び同’91」は、いずれも請求人が昭和57年にCIを導入し、「KENWOOD」の新ロゴタイブと共に原登録商標を採用し、使用していることを紹介した記事が掲載されているにすぎず、原登録商標が単独で使用されている旨の記載はないことが認められる。
また、「著名性立証資料」は、いずれも証明書であるが、その証明書は、画一的な証明内容であって、請求人の商品を取り扱っている販売店が単にゴム印による署名と捺印(捺印をしていないものもある。)をしているにすぎず、しかも、その証明書の内容にしても、いかなる資料に基づいて証明したのか不明であり、請求人の商品のカートンボックスに付されているのは前述のように、装飾的デザインとして認識されるものであるから、これらの証明書によっては、原登録商標がその指定商品について使用され、取引者、需要者に広く認識されるに至ったものと認めることはできない。
そうしてみると、請求人が提出した各資料を総合勘案しても、原登録商標は、「KENWOOD」の文字と組み合わされて装飾的に使用されているにすぎず、独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものとして、本願の指定商品を取り扱う取引者、需要者に広く認識されていたものとは認められない。
してみれば、本願標章をその指定商品について使用しても、その商品が請求人の業務に係るものであるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
したがって、本願標章は、商標法第64条に規定する要件を具備しないものとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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