Trademark Appeal Case
称呼類似性(マとモ)
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第4101号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「雪国小町」の文字を横書きしてなり、第30類「コーヒー及びココア,ココア豆,茶,みそ,ウスターソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,化学調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,サンドイッチ,すし,ピザ,べんとう,ミートパイ,ラビオリ,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,酒かす」を指定商品として、平成6年7月22日に登録出願されたものである。
2 原査定の引用商標
本願商標は、商標法第4条第1号第11項に該当するとして引用した登録第1906094号商標(以下、「引用商標」という。)は、「雪国こもち」の文字を縦書きしてなり、第32類「もち」を指定商品として昭和57年2月1日に登録出願、同61年10月28日に設定登録されたものであり、平成9年4月25日に商標権存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標と引用商標との類否について判断するに、本願商標は、「雪国小町」の文字を横書きしてなり、これよりは、該文字に相応して「ユキグニコマチ」の称呼を生ずること明らかである。
他方、引用商標は、「雪国こもち」の文字を縦書きしてなり、これよりは、該文字に相応して「ユキグニコモチ」の称呼を生ずること明らかである。
そこで、本願商標より生ずる「ユキグニコマチ」の称呼と引用商標より生ずる「ユキグニコモチ」の称呼とを比較するに、両称呼は、共に7音構成よりなり、第6音の「マ」と「モ」の音以外の全て配列構成を音を同じくするものである。そして、該差異音である前者の「マ」の音は、両唇を密閉し有声の気息を鼻腔に通じて発する鼻子音(m)と母音(a)との結合した音節と認められる。また、後者の「モ」の音は、両唇を密閉し有声の気息を鼻腔に通じて発する鼻子音(m)と母音(o)との結合した音節と認められる。
そうすると、本願商標中の「マ」と引用商標中の「モ」の音は、子音(m)を同じくする上、鼻音として発音される共通性を有すると認められる。
さらに、これらの音は、明瞭に聴取し難いと認められる中間に位置するものであるから、これを、それぞれ一連に称呼するときには、全体の語調、語感が近似したものとなって彼此聴き誤られるおそれがあるとみるのが相当である。
次に、本願商標よりは、「雪国の小町娘」の観念が生じるものと認められ、引用商標よりは、「雪国の子持」の観念が生じるものと認められるものである。
したがって、本願商標と引用商標とは、外観、観念について異なる点があるとしても、称呼において類似するものであって、全体として互いに紛れるおそれのある商標であり、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似する指定商品を包含するものであるから、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
請求人は、引用商標の「雪国こもち」の文字中、「こもち」の文字部分は、「小さなもち」という指定商品の名称である旨主張するが、「こもち」なる語は辞書、例えば、「広辞苑」等では、『こもち【子持】(a) 子を持っていること。子をはらんでいること。また、その女。母となった人。』等の語義が収録されているものであって、「こもち」の文字部分は、「小さなもち」の語義としては収録されていないものである。
また、請求人は、審決例を挙げているが、該事例は、称呼における識別上重要な位置を占める語頭音が「マ」と「モ」と相違し、しかも、音構成が3音構成、4音構成と短いものであり、また、登録例についても、全体が一体不可分の商標(「山海くらげ」を除く。)と認められるものであるから、本件と事案を異にするものであり、前記認定、判断を覆すに足りるものではなく、請求人の主張は、採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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