結論テキスト
審判費用は被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成10年審判第35571号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4008669号商標(以下、「本件商標」という。)は、別掲に表示したとおりの構成よりなり、第18類「原革,原皮,なめし皮,毛皮,革ひも,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,かばん金具,がま口口金,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,愛玩動物用被服類」を指定商品として、平成7年11月2日に登録出願され、平成9年6月6日に設定の登録がされたものである。
請求人は、本件商標の登録はこれを無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第23号証を提出した。
(1)請求人が調査したところ、被請求人が本件商標の指定商品に係る業務を行っている事実は発見できなかった。
よって、本件商標は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備しないものである。
(2)本件商標は、以下の登録商標、すなわち、昭和48年1月12日に登録出願され、「BURTON」、「バートン」の各文字を二段に横書きしてなり、第21類「装身具、ボタン類、かばん類、袋物、宝玉及びその模造品、造花、化粧用具」を指定商品として、昭和51年11月1日に設定登録された登録第1229927号商標と類似する商標であり、指定商品も抵触するから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(3)本件商標は、請求人が商品「スノーボード、スノーボード用手袋・被服、バッグ」に使用している著名商標「BURTON/バートン」(以下、「引用商標」という。)と類似の商標であり、商品も抵触する。
よって、本件商標が商標法第4条第1項第10号及び同第15号に該当する。
(4)請求人の社名は、「THE BURTON CORPORATION」であり、新聞や雑誌でも「BURTON」と略称されて著名となっている。
よって、本件商標は、請求人の著名な略称を含む商標と言えるから、商標法第4条第1項第8号に該当する。
(5)本件商標は、引用商標のただ乗りに該当するから、商標法第4条第1項第7号に該当する。
(6)叙上のとおり、本件商標は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備せず、同法第4条第1項第11号、同第10号、同第15号、同第8号及び同第7号に該当する商標であるから、商標法第46条の規定に基づきその登録は無効とされるべきである。
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第32号証及び請求人の異議申立例を提出した。
(1)被請求人は昭和53年より海外ブランド導入業務を行っており、その方法も請求人が指摘するような「ライセンス契約の斡旋、商標権の登録、管理等」ではなく、国内300社の契約先とサブ・ライセンス契約を行い、共同で「商品を企画、製造、販売」している立場である。
(2)被請求人が本件商標と請求人の所有する「BURTON/バートン」(登録第1229927号)との類似性を指摘しているが、被請求人は同種の登録商標に対して被請求人より「異議申立」を受けたが、特許庁より「理由なし」としてその異議申立は退けられた経緯がある。
(3)請求人の主張では、本件商標が請求人所有の登録商標と類似し、商品も近似するとの事であるが、本件商標はあくまでも「鳩のマーク」の下に「BURTON HORN」と一連に自然な形で書かれており、その一部分に過ぎない「BURTON」のみ強調されるとは思えない。
(4)被請求人は1982年(昭和57年)1月25日から「BURTON」商標を使用したブランド展開を行っている。その事業を日本国内で問題なく行う為に商標使用権許諾契約を行い「BURTON」商標を使用していた。
(5)請求人は「BURTON」の商標名は自分達によって日本で有名になったと主張しているが、上記国内商標の実施権を被請求人が旧第17類については11年間、旧第21類(新18類該当)については平成6年9月30日までの9年間使用していた。その為、被請求人が日本国内で「BURTON」の商標を使用し有名にしたといえる。
(6)「BURTON」商標は被請求人が昭和57年から日本国内で展開していたブランドである。ニューヨークの有名なブティック「BURTON Ltd.」社の代表者「BURTON HORN」氏と1982(昭和57)年1月25日にライセンス契約を締結し、現在まで継続して他の商標分類を含めた多数の商品展開を行っている。被請求人が昭和61年(1986年)から12年以上に渡り、「BURTON」等商標を国内で使用した事が明らかである。
(7)仮に、請求人の「BURTON」のスノーボードが現在日本で著名であるとしても、被請求人が展開している「BURTON」の商品は純粋なファッション商品であり、請求人の展開する「スポーツ関連商品」とは売り場も全く異なる。販売店も一般の百貨店や小売店であり、スポーツ専門店を中心とする請求人の商品とは全く関連がない。
(8)「BURTON」と言えば請求人であると考えるのは全くの誤りであり、被請求人の国内ライセンス展開以外に、日本及び世界で下記の会社が有名である。
イ)「BURTON」は「プレッピー・ファッション」を代表するニューヨークの「ファッション・ブティック」名であって、「プレッピー・ファッション」の代表的ブランドであり、そのオーナー「BURTON HORN(バートン・ホーン)」氏は日本の雑誌でもよく紹介されている。
ロ)アメリカで「BURTON」と言えば「ゴルフ・バッグ」が有名であり、日本でも「BURTON GOLF」社が「ゴルフ・キャディーバッグ」を販売している。
ハ)イギリスで「BURTON」と言えば「BURTON MENSWEAR」ストア一が有名である。
ニ)日本で「BURTON」と言えば「東洋ゴム工業株式会社」の「靴」のブランドとして有名である。
(1)請求人提出の甲各号証によれば、請求人である「ザ・バートン・コーポレーション」は、米国で1978年に設立された「ゴーグル、スノーボード、スノーボード用手袋・被服、バッグ」等の製造販売を中心とした会社であり、会社設立以来、全商品にハウスマーク「BURTON」を約20年に亘り使用しており、平成8年2月当時において請求人の米国におけるスノーボードの市場(規模約750億円)の占有率は30%以上となっていたことが認められる。
そして、これらの商品は、日本でも1981年より販売が開始され、近時、スノーボードの人気は急激に高まってきているところであり、現在では、埼玉県浦和市所在のバートン・スノーボード・ジャパン(請求人の日本支社)から、全国6市(札幌、仙台、茅ヶ崎、名古屋、大阪、岡山)の販売代理店を通じて全国600の小売店で販売され、請求人の商標が使用されたスノーボードの日本におけるシェアーは、第1位の20%以上となっていることが認められる。
そうとすれば、請求人の使用する商標「BURTON」は、請求人の業務に係る商品「スノーボード及びスノーボード関連商品」を表示するものとして、本件商標の出願前ないし査定時においても、若者を中心とする一般消費者の間に周知著名となっていたものと認められる。
(2)被請求人は、1982年(昭和57年)1月25日から「BURTON」商標を使用したブランド展開を行っていると述べるとともに、「BURTON」は「プレッピー・ファッション」の代表的ブランドであり、そのオーナー「BURTON HORN(バートン・ホーン)」氏は日本の雑誌でもよく紹介されていること、また、アメリカで「BURTON」と言えば「ゴルフ・バッグ」が有名であり、イギリスで「BURTON」と言えば「BURTON MENSWEAR」ストア一が有名であり、日本で「BURTON」と言えば「東洋ゴム工業株式会社」の「靴」のブランドとして有名である等、請求人が使用を始めるより前から使用されていたのであるから、請求人が、「BURTON」の名前を独占することはあり得ない旨主張するが、被請求人の提出に係る上記に関する証拠をもってしても、引用商標の周知著名性が失われるものと認め難いというべきである。
そして、被請求人は、他の登録例、審査例等を挙げて種々主張するところあるも、過去にされた審査例等は具体的、個別的な判断が示されているのであって、必ずしも確立された統一的な基準によっているものとはいえず、仮にその中に矛盾や誤りがあるとしても、過去の審査例の一部の判断に拘束されることなく検討されるべきものであるから、これらの点に関する同人の主張は採用することができない。
(3)してみれば、本件商標は、別掲に表示したとおり、構成中に他人の著名な商標と同一の構成よりなる商標を含むものであるから、被請求人が本件商標をその指定商品について使用するときは、これに接する需要者は、構成中の「BURTON」の文字に着目して、前記周知になっている請求人の使用に係る商標を連想、想起し、請求人又は同人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品の如くその出所について混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、請求人の主張するその余の無効事由について論及するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすべきである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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