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Trademark Appeal Case

称呼類似と語尾の差異

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号無効2000−35112(T2000−35112/J3)
審判種別無効
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4246526号商標(以下、「本件商標」という。)は、「CALEID」の欧文字を標準文字とし、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電機通信機械器具,レコード,メトロノーム,電子応用機械器具及びその部品,遊園地用機械器具,スロットマシン,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,火災報知機,ガス漏れ警報機,盗難警報器,磁心,抵抗線,電極,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,自動販売機,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,家庭用テレビゲームおもちゃ」を指定商品として、平成9年6月26日に登録出願され、同11年3月5日に設定登録されたものである。

2 引用商標

請求人が、本件商標の登録無効の理由に引用する登録第2724195号商標(以下、「引用商標」という。)は、「KALEIDA」の欧文字を書してなり、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として、平成4年1月27日に登録出願され、同10年10月23日に設定登録されたものである。

3 請求人の主張

請求人は、本件商標の登録は、その指定商品中「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,磁心,抵抗線,電極」について、これを無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第8号証を提出している。

(1)本件商標は、請求人が通常使用権の許諾を受けている引用商標と類似し、その指定商品中には、引用商標の指定商品と同一または類似する商品を含むものであるから、本件商標は商標法第4条第1項11号に該当し、その登録は同法第46条の規定により無効とされるべきである。

(2)請求人は、引用商標に関し、その権利者であるソニー株式会社から通常使用権の許諾を得て、現に引用商標をその指定商品中の「インクジェット方式による拡大プリンター」に使用している(甲第5号証及び同第6号証)。したがって、請求人は、引用商標に基づき本件審判を請求することについて法律上の利害関係を有するものである。

(3)本件商標と引用商標の類似性について比較すると、両商標が外観上は識別できること、並びに、本件商標「CALEID」及び引用商標「KALEIDA」とも英語或いはわが国で知られている外国語において特定の意味を有する単語ではないから、これらが観念上混同を生じる余地のないことは請求人も認めるところである。

しかしながら、両商標は称呼において相互に紛らわしく判然と区別し得ないというべきである。すなわち、本件商標及び引用商標の上記の構成から、前者が「カレイド」、後者が「カレイダ」とそれぞれ自然に称呼されることは明らかであり、両者は共に4音構成のうち第1音から第3音までの「カレイ」を共通にし、これらの相違点は語尾音の「ド」と「ダ」にあるにすぎない。しかも、「ド」と「ダ」は同行に属する近似音であるから、両者における前半の3音「カレイ」に続けてこれらを発音しても、両称呼の全体的な語調・語感・近似性を異ならしめる程、これらが両称呼に強い影響を与えているとは到底いえない。むしろ、両者が何ら特別の意味を有さない造語であることから、一般人は両称呼の目新しさ・新規性に注目し「カレイ」の3音までを聞けば、他方から一方を容易に想起し或いは連想するというべきである。すなわち、両称呼が相互に関連性を持って一般に認識されることは明らかである。

したがって、両称呼における語尾音「ド」と「ダ」の差異は微差であり、これらの全体を区別し得る程強い影響力があるとはいえないから、上記商品を取り扱う当業者・需要者が両称呼を判然と区別して聴取することは現実には極めて困難であるというべきである。

よって、両商標は、称呼において相互に類似し混同するおそれの高い類似の商標である。

(4)平成12年7月31日付け答弁書において、被請求人は、本件商標を「キャレイド」と称呼して使用するものであると、主張している。しかしながら、被請求人のホームページ中の新製品ニュース(1997年9月11日)では被請求人自ら「カレイド(CALEID)」と記述しており、また、「PRODUCTION INFORMATION」には「力レイド」シリーズとして、「CALEID」及び「カレイド」の表示が併記して使用されている(甲第7号証及び同第8号証)。したがって、これらの実際の使用例から、被請求人の上記主張が誤りであることは明らかである。

4 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証を提出している。

(1)本件商標と引用商標とは、それぞれ上記のとおりの構成から、外観上見誤るようなものでないことは明らかであり、また、共に親しまれた観念のあるものでもないことから、観念上類似するものでもない。

さらに、請求人が類似するものと主張する称呼についてみても、次のように、類似しないことは明白である。本件商標と引用商標とは、それぞれ「キャレイド」及び「カレイダ」と称呼されるものであり、第2音及び第3音の「レ」と「イ」を共通にするだけで、語頭音及び語尾音において、「キャ」と「カ」及び「ド」と「ダ」という顕著な差異がある。

したがって、この差により両者の一連の称呼は全く異なったものとなり、また、両者わずかに4音からなるものであるから、語韻語調が紛れるということもない。請求人は、本件商標の称呼を「カレイド」として引用商標の「カレイダ」と比較し、語尾の「ダ」「ド」が同行に属するから全体的に語調・語感・近似性を異ならしめ程の強い影響を与えないと主張する。

しかし、もともと、「カレイド」と「カレイダ」の比較にあっても、聞き間違えられるおそれはないものと思われるのに、本件商標の称呼は、「キャレイド」であるから、請求人の主張は的はずれである。

被請求人からいうまでもないことであるが、本件商標に対する請求人からの商標登録異議申立についての決定(乙第1号証)において、「カレイド」と「カレイダ」は、称呼上紛れないとの判断を示している。

5 当審の判断

本件商標は、その構成上記のとおり「CALEID」の欧文字を書してなり、一方、引用商標は「KALEIDA」の欧文字を書してなるものであるから、両者の構成文字において外観上は明らかに区別し得るものであり、また、観念上混同を生じる余地のないことは請求人・被請求人とも争いのないところである。

そこで、称呼の点についてみるに、本件商標は、その構成文字よりして「キャレイド」と称呼されること否定するものでないが、請求人の提出に係る被請求人のホームページ情報(甲第7号証及び甲第8号証)によれば、電話帳・スケジュール・電子メール等の機能を備えた携帯情報機器に「カレイド(CALEID)」ないし「カレイド」と表示し使用されていることを窺わせるところであり、かつ、その構成文字よりしても「カレイド」の称呼を生ずるというのが自然である。

一方、引用商標は、上記のとおり「KALEIDA」の欧文字を書してなり、その構成文字よりして「カレイダ」の称呼が生じること明かである。

そこで、本件商標から生ずる「キャレイド」及び「カレイド」と引用商標から生じる「カレイダ」の称呼とを比較するに、本件商標から生ずる「キャレイド」の称呼と引用商標から生じる「カレイダ」の称呼とは、その音構成に顕著な差異を有するものであるから、明瞭に聞き分けられるものである。

次に、「カレイド」と「カレイダ」の称呼を比較するに、両称呼は語尾音において「ド」と「ダ」の差異を有しているものであり、そして、「ド」、「ダ」の各音は子音を共通にするとしても、その帯有する母音を異にし、何れも濁音として強い響きをもつ音であって、各々を明確に聴取されるものであるから、その差異が共に短い4音構成からなる全体としての称呼に及ぼす影響は大きく、両称呼をそれぞれ一連に称呼しても聴感著しく相違し、互いに聴別できるものというのが相当である。

してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観、観念及び称呼のいずれにおいても相紛れることのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものでないから、同法第46条第1項の規定により登録を無効とすることはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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