Trademark Appeal Case
地名と誇称の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成9年審判第16431号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「神戸一番」の文字を縦書きしてなり、第30類「食用粉類,穀物の加工品,菓子及びパン」を指定商品として、平成7年9月22日に登録出願されたものである。
2 原査定の理由
原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、『神戸で最もすぐれたもの』というような意の誇称表示として認識される『神戸一番』の文字を書してなるから、これをその指定商品に使用するときは、需要者が何人かの業務に係る商品であるかを認識することができない商標と認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」として、その出願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、上記のとおり、「神戸一番」の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるところ、その構成中前半の「神戸」の文字は、兵庫県南東部、大阪湾北西岸に位置する都市であって、県庁所在地でもあり、我が国有数の貿易港を擁する阪神工業地帯の中核をなす神戸市を指称すると認められるものである(広辞苑、日本地名事典等参照)。そして、該「神戸」は、商業・工業等が発展した大都市であるところから、その地において、本願の指定商品である「食用粉類,穀物の加工品,菓子及びパン」が製造・販売されることは改めていうまでもない。
また、本願商標中後半の「一番」の文字は、「同種のものの中で最もすぐれたもの」の意味を有する語として一般に親しまれているばかりでなく、本願指定商品を含む各種商品について、前記意味合い、即ち、「最上級の商品」であることを表示するものとして普通に使用されているのが実情である。
してみれば、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者は、「神戸を産地・販売地とする最上級の商品」であることを表示したものとして把握するに止まり、自他商品を識別するための標識とは認識し得ないものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第6号に該当するとして、その出願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
なお、請求人は、商標登録例(乙第1号証ないし同第29号証)を挙げて「原審の認定は、これに比較しても妥当性を欠く不当なものである。」旨主張するが、出願に係る商標が商標登録を受けることができるか否かの判断は、必ずしも確立された統一的な基準によってなされるものとはいえないところ、仮に、過去の商標登録例等の一部に妥当性を欠くようなものが存在するとしても、その一部の判断に拘束されることなく個別具体的に検討した上でなされるべきものである。そして、請求人が挙げる登録例をみるに、その多くが本件とは事案を異にするものであり、これら登録例によっては、前示の認定、判断を覆すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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