Trademark Appeal Case
数字と品番の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−5114(T2000−5114/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第10類「医療用機械器具,氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,ほ乳用具,魔法ほ乳器,綿棒,指サック,避妊用具,人工鼓膜用材料,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。),耳栓,医療用手袋,家庭用電気マッサージ器,しびん,病人用便器,耳かき」を指定商品として、平成10年12月10日に登録出願されたものである。
2.原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、極めて簡単な黒塗りの長方形に白抜きで数字の『10』を表示したにすぎないものであり、自他商品の識別機能を果たす部分が見当たらないから、これを本願指定商品に使用しても、これに接する需要者は何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定して、本願を拒絶したものである。
3.当審の判断
本願商標は、別掲に示すとおり、黒塗りの四隅が丸みを持った帯状の矩形に、アウトライン風に描かれた算用数字の「10」を重ね合わせた構成よりなるところ、該黒塗りの矩形及びアウトライン風に描かれた算用数字「10」が、それぞれ分離独立して認識されるばかりでなく、未だ普通に用いられる方法の域を脱しない程度の表現方法をもって表してなるものである。
そして、該黒塗り矩形部分は、それ自体、自他商品の識別力を有しないもので、算用数字「10」を強調するが如くの飾り程度に看取させるに止まるものであって、該図形と算用数字の組み合わせそのものが、図形、若しくは図案化された特異な構成からなるものということはできないものである。
ところで、近時の産業、経済の進展に伴い、商品の多様化、細分化が進み、同時にライフサイクルの短縮化傾向も著しい現今、各種商品の製造・販売に関わる事業者は、常々消費者の需要傾向に合った新商品の規格・設計及び開発に取り組んでいるのが実情であって、各種産業分野に携わる事業者それぞれが、自己の製造、販売に係る各製品について、その製品管理又は取引上の便宜性から、欧文字の1文字乃至2文字よりなる標章を始め、数字等の標章を当該商品の規格、型式又は品番を表示するための記号、符号として、取引上普通に使用していることはすでに顕著な事実として認められる。
そうとすれば、本願商標は、極めて簡単な黒塗りの矩形に、商品の規格・品番として類型的に使用されている数字の「10」を描いて重ね合わせた表現方法であるというべきものであって、単に上記の如き使途に用いられる符号、記号としてのみ認識するにすぎないとするのが商取引の実際に照らし相当である。
してみれば、本願商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、本願商標をもって商品の出所の識別標識とは認識、理解し得ないものといわなければならない。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標と認めざるを得ないから、本願商標を商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
さらに、請求人が援用する登録例及び審決例は、本件と事案を異にするものであるから、それに基づく請求人の主張も採用の限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。