Trademark Appeal Case
地名の産地表示と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−10983(T2000−10983/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおり「PASADENA」の文字を横書きしてなり、第12類「自動車の部品及び附属品」を指定商品として、平成11年5月6日に登録出願されたものである。
2 原査定の理由の要旨
本願商標は、米国のなかでも特に石油関連の各種産業(例えば自動車産業)が発達しているカリフォルニア州ロサンゼルス北東郊の都市を表す「PASADENA」の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これを本願指定商品について使用しても、単に商品の製造・販売地を表示するに過ぎないものと認める。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。
3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり、黒く塗りつぶした矩形内に、白く縁取りした「PASADENA」の欧文字を右に少し傾けて横書きした構成よりなるものであるところ、この程度の文字の修飾方法は普通に用いられる域にとどまるといえるものである。
また、本願商標を構成する「PASADENA」の欧文字は、アメリカ合衆国ロサンゼルス郊外の都市を指称するものである。このことは、「アメリカ合衆国南西部、ロサンゼルス市の北東郊にある住宅都市。人口13万4千(1994)」(広辞苑)、「静かな住宅地で、精密機具などの軽工業がおこる。(中略)毎年1月1日のローズパレードやローズボールスタジアムのアメリカンフットボール選手権大会は世界的に有名」(株式会社三省堂発行、コンサイス外国地名事典)の「パサデナ(Pasadena)」の項の記載においても、認められるところである。
そして、本願商標の指定商品「自動車の部品及び附属品」においては、輸入品も取引・販売されていることよりすれば、本願商標をその指定商品に使用する場合、これに接する取引者、需要者は、「PASADENA」の文字より、アメリカの前記都市を想起し、商品が当該地で製造・販売されたものと認識するといえるものである。
そうすると、本願商標は、商品の産地(製造地)を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものといわなければならない。
なお、請求人は、本願商標の指定商品の産地であることが、原査定に明示されていないと主張するが、商標法3条1項3号にいう「商品の産地又は販売地を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」に該当するというためには、当該指定商品が当該商標の表示する土地において現実に生産され又は販売されていることを要せず、需要者又は取引者によって、当該指定商品が当該商標の表示する土地において生産され又は販売されているであろうと一般に認識されることをもって足りると解すべき(最高裁判所昭和60年行(ツ)第68号判決参照、昭和61年1月23日言渡)であるから、請求人の主張を採用することはできない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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