Trademark Appeal Case
機能名称の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成8年審判第8632号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「POWERTILT」の文字を横書きしてなり、第7類「掘さく機械・その他の産業用の陸上車両にバケット・その他の作業工具を連結する器具,金属加工機械器具,鉱山機械器具,土木機械器具,荷役機械器具,化学機械器具,繊維機械器具,食料加工用又は飲料加工用の機械器具,製材用・木工用又は合板用の機械器具,パルプ製造用・製紙用又は紙工用の機械器具,印刷用又は製本用の機械器具,包装用機械器具,動力機械器具(陸上の乗り物用のものを除く。),風水力機械器具,農業用機械器具,漁業用機械器具,ミシン,ガラス器製造機械,靴製造機械,製革機械,たばこ製造機械,機械式の接着テープディスペンサー,自動スタンプ打ち器,起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗り物用のものを除く。),交流発電機,直流発電機,芝刈機,修繕用機械器具,電気洗濯機,電機ブラシ,電気ミキサー,電動式カーテン引き装置,陶工用ろくろ,塗装機械器具,機械要素(陸上の乗り物用のものを除く。)」を指定商品として、平成5年8月11日に登録出願されたものであるが、指定商品については、平成7年12月6日付け提出の手続補正書により、第7類「掘削機及びその他の陸上車両用のブームに取り付けられるように構成された螺旋構造の回転作動装置,ブームに対する稼働器具の側方への回転を可能にさせる作動装置に取り付けるバケット及びその他の稼働器具の付属品」と補正されているものである。
2 原査定の拒絶の理由
「この登録出願に係る商標は、『POWERTILT』の欧文字を横書きしてなるところ、これは建設機械業界の取引者、需要者間においては『ブルドーザの排土板の角度を油圧シリンダーを用いて変える機構』を意味する語として知られているものであるから、これをその指定商品中『排土板の角度を油圧シリンダーを用いて変える機構を備えたブルドーザー』に使用しても、これに接する取引者・需要者は、単に商品の品質を表示するにすぎないものと理解するにとどまり、自他商品の識別力を有しない。したがって、この登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
3 当審の職権証拠調べ通知
当審において、本件審判事件につき、職権により証拠調べをした結果、本願商標が商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第16号に該当するか否かに関する下記の証拠物件を発見したので、商標法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、通知したものである。 記
(1)「日本建設機械要覧1995」(社団法人日本建設機械化協会 編集兼発行)(1.1トラクタおよびブルドーザ 1頁乃至29頁)の項
(2)「日経産業新聞」(日本経済新聞社発行)1987年8月28日
(12頁 中型湿地ブルドーザーをフルモデルチェンジ=小松製作所)の記事
(3)「日刊工業新聞」(日刊工業新聞社発行)1994年6月15日
(10頁 コマツ、超小旋回式油圧ショベル向けブレードを発売)の記事
(4) 公開特許公報(特開平9ー151479)
公開特許公報(特開平9ー254885)
公開実用新案公報(昭63ー40299)
公開実用新案公報(昭59ー104871)
(5) インターネットにおけるホームページの掲載
http://www.komatsu.co.jp/techno/machine/pc1100.html
http://www.fabnet.co.jp/kenki/list/b-6.html
http://lib1.nippon-faundation.or.jp/1996/0252/contents/254.html
http://www.infobears.ne.jp/athome/intmatsu/amsnews.html
http://www.yamaha-motor.co.jp/marine/om-3kio/index.html
4 請求人は、上記3の「職権証拠調べ通知書」に対して、何ら意見を述べていない。
5 当審の判断
本願商標は、「POWERTILT」の欧文字を横書きしてなるものである。
そして、本願商標「POWERTILT」の欧文字に相応した「パワーチルト」の語については、平成12年4月24日付け証拠調べ通知書により通知したとおり、「日本建設機械要覧1995年版」(社団法人日本建設機械化協会 編集兼発行)2頁には、「アングルドーザ,ストレートドーザとも,地盤に対してブレードの左右の高さを変えられる(チルトする)ようになっており,硬い地盤の掘削や整地に便利なようにできている。最近の傾向として、チルトを油圧で操作できるようにしたパワーチルトドーザや,アングルとチルトの両方を油圧で操作できるようにしたパワーアングルチルトドーザが普及」や同12頁〜13頁、ブルドーザおよびスクレーパ、トラクタおよびブルドーザの項には、「(PT)パワーチルト」、「(PT)Power Tilt」と、同14頁、トラクタおよびブルドーザの項には、「パワーアングル・パワーチルトドーザ」と、及び「日経産業新聞」1987年8月28日(日本経済新聞社発行)12頁には、ブルドーザーの特色について「ブレードの左右を自在に傾けるパワーアングル機構、パワーチルト機構を装備した。」及び「日刊工業新聞」1994年6月15日(日刊工業新聞社発行)10頁には、超小旋回式油圧ショベル向けのブレードを発売、「ブルドーザのブレードのようにパワーアングル、パワーチルト機能を追加」、及び公開特許公報(特開平9ー151479)の要約の項には、「パワーチルト・アングルドーザ装置を装備する土工機」のように、さらに、インターネットにおけるホームページの各ページのブルドーザ、モータグレーダ、ラフテレンクレーンの項には、仕様アタッチメントの欄に「パワーチルト」、「パワーチルト式」のように「パワーチルト」の文字が「ブルドーザ・モーターグレーダのブレード(土工板)の角度を油圧シリンダーを用いて変える機構を備えたもの,ラフテレンクレーンのジブ装置がパワーチルト式であること」を表す語として掲載されている事実がある。
そうすると、本願商標をその指定商品中、例えば「ブルドーザ,モータグレーダ,油圧ショベル,ラフテレンクレーン」について使用する場合、これに接する取引者、需要者は、前記事実から、単にその商品が「油圧によりブレードの左右の高さを変えられる機能(パワーチルト機能)を備えたブルドーザ・モータグレーダ・油圧ショベル,ジブ装置がパワーチルト式のラフテレンクレーン」であることを容易に認識し、理解するにとどまり、単に商品の品質を表示するにすぎないものといえ、また、上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと認められるものである。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして拒絶した原査定は、妥当であって取り消す限りではない。
よって、結論のとおり審決する。
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