sokuhyo弁理士法人WATT 監修

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結論

勝訴(請求認容)

商標「こども写真城」の同一商標の役務類否(第4条第1項第11号|審判無効2000−35341(T2000−35341/J3))

審判番号
無効2000−35341(T2000−35341/J3)
審判種別
無効

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「こども写真城」
争点(論点)
同一商標の役務類否
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
第40類
最終結論
登録無効(勝訴(請求認容))

この審決(審判無効2000−35341(T2000−35341/J3)・無効)は、本件商標「こども写真城」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「同一商標の役務類否」です。指定商品・役務は第40類に属します。特許庁は「登録第4094378号の登録を無効とする」と判断しました(登録無効)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4094378号の登録を無効とする。
審判費用は被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4094378号商標(以下、「本件商標」という。)は、「こども写真城」の文字を横書きしてなり、平成7年2月23日に登録出願、第40類「布地・被服又は毛皮の加工処理(乾燥処理を含む。),裁縫,ししゅう,電気めっき,フライス削り,焼きなまし,焼戻し,溶融めっき,映画用フィルムの現像,写真の引き伸ばし,写真の焼付け,写真用フィルムの現像,受託による写真を利用したテレホンカード・ポストカード・カレンダー・名刺・絵皿・パネルの作成,製本」を指定役務として、同9年12月19日に設定登録されたものである。

第2 請求人の引用商標

請求人の引用する登録第3249637号商標(以下「引用商標」という。)は、「こども写真城」の文字を横書きしてなり、平成5年11月4日に登録出願、第40類「写真用フィルムの現像,写真の引き伸ばし,写真の焼付け,映画用フィルムの現像,布地・被服又は毛皮の加工処理(乾燥処理を含む。),裁縫,ししゅう,電気めっき,フライス削り,焼きなまし,焼戻し,溶融めっき,製本」を指定役務として、同9年1月31日に設定登録されたものである。

第3 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び同第2号証を提出している。

(1)本件商標及び引用商標は、ともに「こども写真城」の文字からなり、その構成文字に相応して、「コドモシャシンジョウ」の称呼及び「こども写真の城」の観念を生じる。

(2)本件商標の指定役務と引用商標の指定役務とは同一又は類似の役務である。

(3)以上のとおり、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれも同一の商標であり、その指定役務とは同一又は類似の役務である。

(4)本件商標は引用商標の後願である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第8条第1項の規定に違反して登録されたものである。

第4 被請求人の答弁

被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証を提出している。

(1)請求人は、本件商標登録を無効にする利害関係について何ら述べていないので、請求人の適格を欠くものである。

(2)引用商標の態様が本件商標と同一又は類似であることは認めるが、本件商標の指定役務中、引用商標と同一又は類似の役務は、「布地・被服又は毛皮の加工処理(乾燥処理を含む。),裁縫,ししゅう,電気めっき,フライス削り,焼きなまし,焼戻し,溶融めっき,映画用フィルムの現像,写真の引き伸ばし,写真の焼付け,写真用フィルムの現像,製本」のみであり、本件商標の指定役務「受託による写真を利用したテレホンカード・ポストカード・カレンダー・名刺・絵皿・パネルの作成」は、引用商標の指定役務と非類似である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第8条第1項の規定に違反して商標登録されたものではなく、本件審判の請求は理由がない。

第5 当審の判断

本件審理に関し当事者間に利害関係につき争いがあるので、まず、この点について判断する。

商標法第46条に規定する商標登録無効の審判を請求するについての法律上の利益を有する者とは、当該登録商標と同一または類似の商標を同一または類似の商品について使用している者等、元来無効とされるべき商標が登録され保護を受けることによって不利益を被るおそれのある者と解するのが相当である。

そして、本件審判の請求理由及び甲第1号証及び同第2号証によれば、請求人たる株式会社スタジオアリスは、引用商標の所有者であることが認められる。

そうすると、請求人は、引用商標と同一文字よりなる本件商標が登録され、保護を受けることによって、不利益を被るおそれがある者に該当するということができるから、本件商標登録無効の審判を請求するについて法律上の利益を有する者である。

そこで、本案に入って判断する。

本件商標及び引用商標の類否について検討するに、両商標は、いずれも「こども写真城」の文字を横書してなるものであって、その外観が酷似しており、また、該文字より生ずる「コドモシャシンジョウ」(こども写真城)の称呼及び観念を同じくするものであるから、外観、称呼及び観念において相紛らわしく、互いに類似する商標といわざるを得ない。

次に、指定役務の類否についてみると、本件商標の指定役務中、「布地・被服又は毛皮の加工処理(乾燥処理を含む。),裁縫,ししゅう,電気めっき,フライス削り,焼きなまし,焼戻し,溶融めっき,映画用フィルムの現像,写真の引き伸ばし,写真の焼付け,写真用フィルムの現像,製本」は、引用商標の指定役務と同一のものである。そして、本件商標の前記以外の指定役務、すなわち「受託による写真を利用したテレホンカード・ポストカード・カレンダー・名刺・絵皿・パネルの作成」は、「写真の引き伸ばし,写真の焼付け」等と提供の手段・場所、提供に関連する物品等が一致し、同一の事業者が提供する役務と認められるものであって、該役務は引用商標の指定役務中の「写真の引き伸ばし,写真の焼付け」と類似するものというべきである。

さらに、本件商標の出願日は平成7年2月23日であり、引用商標の出願日は同5年11月4日であることは前記したとおりであって、引用商標が本件商標より先に出願されたことは明かである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、その登録は、同法第46条第1項の規定に基づき、無効とすべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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