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Trademark Appeal Case

不使用取消審判

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第30641号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第1434359号商標(以下「本件商標」という。)は、「POLO」の欧文字を横書きしてなり、昭和47年6月13日に登録出願、第17類「ネクタイ、その他本類に属する商品、但し、ポロシャツ及びその類似商品ならびにコートを除く」を指定商品として、同55年9月29日に登録されたものである。

2 請求人の主張

請求人は、「商標法第50条第1項の規定により登録第1434359号商標の登録を取り消す。審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。

る。

(1)請求の理由

本件商標は、商標権者により少なくとも過去3年以内に日本国内でその指定商品には使用されていないことが判明した。

したがって、本件商標は取り消されるべきものである。

思い付きで商標出願を行った結果、過去の特許庁の審査基準が甘かった為に偶然商標登録になったからといって、真面目な人達の権利を保護する法律を悪用する事は、許すべからざる事と言わざるを得ない。

それが本件「POLO」商標です。

同封の「新聞広告」や「関連記事」が本件商標権者によって再三行われているが、登録商標を偶然所有していた事が本当に知的所有権であり、知的財産権と言えるのでしょうか。

「POLO」商標は本件商標権者が日本国民に独自に広めた名前ではない。

それを他の「世界的に有名なファッション・デザイナー名」や、「国際的に有名なメーカーの商品名」と同等に知的財産権と主張する事が出来るのでしょうか。

それは権利の濫用であり、不真面目な行為と言わざるを得ない。

年間1億円近い不労所得を得ているとの噂もある。

偶然に「POLO」を登録しただけの理由で特定企業から多額の使用料を毎年受け取ったり、また全国各地で「POLO」関連商標の関係業者に損害賠償請求の名目で裁判を行い、金員の要求を続ける事など正当な行為とは思えない。これはあまりにも法を濫用したものであり、総会屋的行為と言わざるを得ない。

このような一個人、一法人に「POLO」商標の登録を認め、特定の利益を与える事は、大変国民に不公平感を抱かせる。

「POLO」はスポーツ名に過ぎない。

それを特許庁が一企業に独占的に権利を与え続ける事が果たして国民に等しく平等であるべき行政がすべき事でしょうか。

国民の不平等感を無くす目的からも、本件商標を取消する事をお願いする。

被請求人が所有する「POLO」関連商標は、特許庁より取消理由通知書が送付されており、最終的に取消になると思われる。

よって、本件商標もその理由から取り消されるべきものと思われる。

(2)被請求人の答弁に対する弁駁

被請求人(公冠販売)が、「タオル」を販売しているとの証拠を提出しているが、すべてが同社関連又は同一資本の会社のものであり、公的証明を行うには十分な能力がある資料とは言いがたい。

3 被請求人の主張

被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第8号証を提出した。

(1)答弁の理由

審判の請求の登録前3年以内(平成8年6月22日から平成11年2月28日)に、日本国内において、当時の商標権者である公冠販売株式会社が、本件商標「POLO」を付した商品「タオル」を、タオル販売業者に納入していた事実がある。

なお、公冠販売株式会社(旧丸永衣料株式会社)及び本件商標権者は、純粋な商業活動の過程で本件商標を出願・登録し、権利者として、これを布製身回品等に書して今日に至るまで地道に商品の宣伝・販売活動を行ってきたのである。その過程で、本件商標の使用を希望するものがあり、その品質に問題がなければ、その使用を許諾することは、商標権者としての当然の権利であって、決して権利濫用ではなく、不正競争等の意図等もあるはずがない。

よって、本件登録商標は、本件取消審判の請求前3年以内に、日本国内において、当時の商標権者(公冠販売株式会社)が、その請求に係る指定商品のうちタオルすなわち「布製身回品」について使用していたことは明白であり、本件は商標法第50条第1項の規定には該当しない。

(2)第二答弁

商標法第56条第1項で準用する特許法第167条は、読み替え規定により商標法第50条第1項の規定による審判請求も該当する。すなわち、本件取消審判に係る商標登録第1434359号についての商標法第50条第1項に基づく審判の確定審決の登録があったときは、同一審判を請求することができない。同一審判とは、請求の趣旨が同一である審判、言い換えれば請求の趣旨の対象となっている権利が同一であり、かつ種類が同じである審判と解される。

したがって、一つの商標権について前後して同一審判請求があり、その一方の事件についてのみ審決がなされ、その審決が確定した場合、他の審判の請求を商標法第56条第1項で準用する特許法第167条の規定を適用して却下できるというのが特許庁の取り扱いであると理解される。

本件審判請求のほかに、本件商標登録に係る商標法第50条第1項の規定による審判は、以下のとおりである。

ア 乙第5号証の平成10年審判第30619号審決(審決日 平成11年3月23日)によると、本件商標はその指定商品「タオル」についての使用が認定されている。さらに、該審決は平成11年8月10日に確定登録された。

イ 乙第6号証に示すとおり、東京高等裁判所平成11年(行ケ)第123号審決取消請求事件の判決(判決日 平成12年3月23日)によると、指定商品「くつ下」については平成8年9月17日・平成8年9月27日に、及び指定商品「帽子」については平成10年4月から8月の間の本件商標の使用が認定されている。

ウ 乙第7号証に示すとおり、東京高等裁判所平成11年(行ケ)第124号審決取消請求事件の判決(判決日 平成12年3月23日)によると、指定商品「毛布」について平成8年6月から12月までの間に本件商標が使用されていたことが認定されている

このように、本件審判請求は、商標法第56条第1項で準用する特許法第167条の規定を適用して却下されなければならない。本件審判請求は、商標法第56条第1項で準用する特許法第167条の規定を適用して却下されなければならない。

被請求人は、真正の取引書類及び写真等を誠意を持って提出しているにもかかわらず、何の根拠も示すことなく請求人は否定している。被請求人が提出したこれらの証拠は、審決取消訴訟における裁判所で採用されたものと同種のものであり、疑うのであれば、それなりの証拠を付して反論すべきである。

本件審判請求事件に前記2判決(乙第6号証及び乙第7号証)を援用する。

4 当審の判断

(1)請求人の主張について

本件審判請求書に記載されている「審判事件の表示」、「請求の趣旨」及び「請求の理由」中の「本件商標は、商標権者により少なくとも過去3年以内に日本国内でその指定商品には使用されていないことが判明した。したがって、本件商標は取り消されるべきものである。」旨の主張によれば、本件審判請求は、商標法第50条の規定に基づく商標登録の取消しの審判請求であることが明らかである。

そして、商標法第50条の規定に基づく商標登録の取消しの審判は、登録商標の不使用による商標登録の取消しに係る審判であるところ、請求人は、本件商標の商標登録が取り消されるべき理由として本件商標の不使用とは関係がないと認められる理由をも主張しているが、その点の主張は、それ自体失当であって、採用できない。

(2)本件審判請求は却下されるべきとの主張について

被請求人は、商標法第56条第1項で準用する特許法第167条の規定により、本件審判請求は却下されなければならないと主張する。

そして、特許法第167条は、「・・・・審判の確定審決の登録があったときは、同一の事実及び同一の証拠に基づいてその審判を請求することができない。」と規定しており、また、被請求人は、本件商標の商標登録に関する確定審決として平成10年審判第30619号審決(乙第5号証)を引用し、さらに、東京高等裁判所平成11年(行ケ)第123号審決取消請求事件の判決(乙第6号証)及び東京高等裁判所平成11年(行ケ)第124号審決取消請求事件の判決(乙第7号証)を引用している。

しかしながら、請求人は、本件審判において前記のとおり「本件商標は、商標権者により少なくとも過去3年以内に日本国内でその指定商品には使用されていないことが判明した。したがって、本件商標は取り消されるべきものである。」との主張をしているものであり、この主張における「過去3年以内」とは、本件審判請求がされた平成11年5月28日以前の3年と解されるところであって、被請求人が引用する前記の確定審決及び判決に係る商標法50条の規定に基づく商標登録の取消しの審判請求日は、商標登録原簿によれば、いずれも平成10年6月19日であり、また、その審判請求の予告登録がされたのはいずれも同10年7月15日であるから、審判請求日の違いにより、本件審判請求が、「同一の事実に基づいて」の審判請求でないことは明らかである。

したがって、本件審判請求は却下されるべきとの被請求人の主張は、採用できない。

(3)本件商標の使用事実について

本件の被請求人を原告とし、本件の請求人を被告とする東京高等裁判所平成11年(行ケ)第123号審決取消請求事件において、原告(本件の被請求人)が本件商標の使用事実を立証した結果、その判決(乙第6号証)で、本件商標は、少なくとも平成8年9月17日から同10年7月15日までの間に「くつ下」及び「帽子」について、商標権者ないし通常使用権者によって使用されていた事実が認定されている。そして、この判決が確定していることは当庁に顕著な事実である。

したがって、この判決で認定されている前記本件商標の使用事実が認められる。

(4)以上によれば、本件商標は、本件審判の請求の予告登録(平成11年6月23日)前3年以内である平成8年9月17日から同10年7月15日までの間にその指定商品中の「くつ下」及び「帽子」について、日本国内において商標権者ないし通常使用権者によって使用されていたものである。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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