結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成11年審判第35767号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
1.本件商標
本件登録第4216446号商標(以下、「本件商標」という。)は、「MY・FRIEND」の欧文字と「マイ・フレンド」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなり、第25類「洋服、コート、セーター類、ワイシャツ類、寝巻き類、下着、水泳着、水泳帽、靴下、帽子、ガーター、靴下止め、ズボンつり、バンド、ベルト、靴類、腹巻」を指定商品として、平成8年10月22日に登録出願、同10年12月4日に設定登録されたものである。
2.引用商標
登録第1998966号商標(以下、「引用商標」という。)は、「マイフレンド」の片仮名文字と「MYFRIEND」の欧文字を上下二段に横書きしてなり、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、昭和60年11月26日に登録出願、同62年11月20日に設定登録されたものである。その後、該商標権は平成9年11月20日に存続期間満了により消滅し、その抹消の登録が平成10年8月5日になされているものである。
3.請求人の主張
請求人は、「登録第4216446号商標の登録を無効とする。審判費用は被請求人の負担とする。との審決を求める。」と申し立て、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を、次のように述べている。
(1)請求の利益について
請求人が出願した平成10年商標登録願第85868号が、被請求人の登録商標と同一又は類似であって、商標法第4条第1項第11号の規定により商標登録を受けることが出来ない旨の拒絶理由通知を受けたので、本件審判請求をするについての利害関係を有する。
(2)無効理由について
1)本件商標は、出願後、商標法第4条第1項第11号の規定により商標登録を受けることができない旨の拒絶理由通知を受けた。
2)その際に引用された引用商標は、平成9年11月20日に存続期間を満了しているが、商標法第4条第1項第13号によると、商標権が消滅した日から1年、つまり平成10年11月20日を経過していない他人の商標、又は、これに類似する商標は、商標登録を受けることができない。
3)しかし、本件商標の登録査定がなされたのは、平成10年10月2日であり、この事実は商標法第4条第1項第13号に違反する。
(3)むすび
本件商標は、商標法第4条第1項第13号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすべきである。
(4)弁駁の理由
1)被請求人は、「商標登録」と「登録査定」はまったく異なる行政処分であると主張する。しかし、商標登録は、登録査定に基づきなされる処分であり、その登録査定が適法になされて、はじめて成立するするものである。
2)しかるに、商標法第15条第1項には、「審査官は、商標登録出願が次の各号の一に該当するときは、その商標登録出願について拒絶をすべき査定をしなければならない」として、商標登録出願に係る商標が商標法第4条第1項の規定により商標登録をすることができないものであるときには拒絶査定をしなければならないと規定されている。
3)即ち、商標登録出願に係る商標が商標法4条第1項第13号の規定によりすることができないものであるときは、審査官は拒絶査定するように法的に定められているのであるが、本件商標(商標登録第4216446号商標)の商標登録出願に対して、審査官は、商標登録第1998966号の商標権が消滅して1年を経過する前である平成10年9月17日には、拒絶査定すべきところ、誤って登録査定したものである。
4)従って、本件商標は、違法な登録査定に基づきなされたものであり、商標法第4条第1項第13号の規定に違反してなされたものとして、商標法第46条第1項の規定により、無効とされるべきである。
4.被請求人の主張
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証を提出している。
(1)本件審判請求書の請求の理由中に記載されている「本件商標」の欄中、「登録査定」の年月日を除き認める。
本件商標の登録査定は平成10年9月17日であり、請求人が審判請求書に記載した年月日は本件商標の登録査定謄本の発送日である。
(2)本件審判請求の要旨
請求人が主張する本件審判請求の要旨は、本件商標が登録前になされた審査の過程で拒絶理由通知において引用された引用商標が平成9年11月20日に存続期間が満了し、この引用商標に係る商標権が消滅したが、その日から1年を経過しないにもかかわらず本件商標の出願が「登録査定」されたものであるから、商標法第4条第1項第13号の規定に違反している、とするものである。
(3)商標法の規定
商標法第4条第1項の柱書きには「次に掲げる商標については、(中略)商標登録を受けることができない。」と規定されており、その第13号には、「商標権が消滅した日から(中略)1年を経過していない他人の商標又はこれに類似する商標であって、その商標権に係る指定商品(中略)又はこれらに類似する商品(中略)について使用をするもの」と規定されている。
前記のように前記第4条第1項柱書きの規定は、「商標登録」を受けることができない、と規定されているのであるから「登録査定」することができない、という規定ではない。「商標登録」と「登録査定」はまったく異なる行政処分である。
次に前記第13号の規定中「商標権」とは本件商標における前記引用商標、すなわちこの場合は商標登録第1998966号商標権を指し、また「他人」とは原商標権者(この場合、請求人を指す。)を指すことが明らかである。そしてこの「商標権が消滅した日」は、ここに乙第1号証として提出する引用商標の閉鎖原簿によれば、平成9年11月20日であり、一方、本件商標の登録日は請求人も求めている通り平成10年12月4日である。
(4)以上のように本件商標が登録された日は、前記引例に係る商標権の消減日である平成9年11月20日から1年を「経過している」ことはきわめて明らかである。したがって本件商標は前記商標法第4条第1項第13号の規定に反してしいるとこがない。
したがって本件商標の登録には請求人が主張する暇庇がなく本件審判の請求には理由がないことになる。
5.当審の判断
請求人の出願した平成10年商標登録願第85868号について調査してみるところ、該登録出願は現在審査に継続中であることが確認できたから、請求人は本件審判請求について利害関係を有すると認められる。
しかして、商標法第4条第1項第13号の立法趣旨は、何人かが使用していた商標はたとえその使用をとめても一年間位はその商標に化体された信用が残存していて、他人がその商標の使用をすれば商品又は役務の出所の混同を招くおそれがあるとの理由に基づくものである。
そこで、本件商標及び引用商標をみるに、本件商標は「MY・FRIEND」の欧文字と「マイ・フレンド」の片仮名文字とを書してなるのに対して、引用商標は「マイフレンド」の片仮名文字と「MYFRIEND」の欧文字とを書してなるものであって、外観上において、欧文字部分と片仮名文字部分とが上下逆に配され、また、本件商標は、欧文字及び片仮名の文字部分において、前半部の「MY」と「マイ」、後半部の「FRIEND」と「フレンド」との間に、「・」の有無の差異を有するとしても、両者は、共に「MYFRIEND」の文字と「マイフレンド」の文字とよりなる構成として、きわめて近似したものである。そして、両者はその構成文字に相応して「マイフレンド」の称呼及び「私の友人」程の意味合いを生ずるものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観上、称呼及び観念上において類似する商標であり、そして、本件商標の指定商品は引用商標の指定商品と同一または類似の商品を指定するものである。
そして、特許庁備え付けの商標登録原簿をみるところ、本件商標は平成8年10月22日に登録出願され、同10年12月4日に設定登録されたものであり、引用商標の商標権は平成9年11月20日に存続期間満了により消滅しているものである。
そうしてみると、本件商標は、引用商標の権利の消滅後一年の期間を経過して登録されたものである。
してみると、本件商標は、商標法第4条第1項第13号に違反して登録されたものとは認められないから、その登録を無効とすることはできない。
以上のとおりであるから、請求人の審判請求は、理由がないから成り立たないものとし、審判に関する費用の負担については、商標法第56条第1項、特許法第169条第2項の規定で準用する民事訴訟法だ61条の規定により、請求人の負担とすべきものとする。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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