結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成11年審判第31430号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第1645312号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおり「MAVIS」の文字を横書きしてなり、昭和53年10月2日登録出願、同58年12月26日に設定登録、平成6年4月27日更新登録、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療器械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品とするものである。
請求人は、「本件商標の登録は、その指定商品中『電子応用機械器具((電子管,半導体素子,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。))』」についてこれを取り消す。」との審決を求め、その理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
請求人の調査したところによると、本件商標は、請求に係る指定商品について継続して過去3年以上日本国内において使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
被請求人は、本件商標を指定商品中の「電子応用機械器具((電子管,半導体素子,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。))」について日本国内で継続して3年以上使用していない。
また、本件商標は、その登録原簿(甲第1号証)によって明らかなように、専用使用権を設定又は通常使用権を許諾されていない。
したがって、被請求人は、日本国内において継続して3年以上、請求に係る指定商品について本件商標を使用しておらないから、本件商標は商標法第50条第1項の規定により、指定商品中の「電子応用機械器具((電子管,半導体素子,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。))」についての登録は取り消されるべきである。
被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証及び乙第2号証を提出した。
(1)乙第1号証は、被請求人のカタログであり、本件商品が、「AVサーバーユニット、システムマネージャー(中央処理装置)その他の構成要素からなる「コンパクトAVサーバーシステム」(以下「本件商品」という)とからなることを示している。乙第1号証の表紙、第2頁、第4頁、第6頁の各頁の右上隅その他の箇所には、欧文字「D−MAVIS」の文字が付されている。本件商品の構成中、システムマネージャーは、電子計算機そのものである。したがって、本件商標が「電子応用機械器具」について使用されていることは明らかである。
(2)なお、被請求人の使用する商標は、「D−MAVIS」で、本件商標は、「MAVIS」であり、物理的には同一ではない点につき、念のため被請求人の意見を以下に述べる。
被請求人の使用する商標は、本件商標の前に、「D−」を付加したものであり、そのうち「D」の文字は、単なるアルファベット一文字であり、「MAVIS」の文字は、「D」の文字に続くハイフンによって明確に区別されているものであることから、被請求人の使用態様において「MAVIS」の部分がそれのみで、独立して自他商品識別機能を果たしているものである。
したがって、「D−MAVIS」の使用は、本件商標と社会通念上同一性を有する商標の使用と認められる(「SHL−1BUC」を、登録商標「SHL」の使用として認めた平成11年11月17日東京高等裁判所判決に同旨(乙第2号証))。
(3)以上のことより、本件登録商標は被請求人により本件審判請求前から「電子応用機械器具((電子管,半導体素子,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。))」について使用していることは明らかである。
請求人の、被請求人の答弁に対する弁駁の主旨は次のとおりである。
(1)「コンパクトAVサーバーシステム」を構成するAVサーバーユニット、システムマネージャー(中央処理装置)が「電子応用機械器具」の範疇に含まれるか否かを検討すると、これらの構成要素は、「コンパクトAVサーバーシステム」(「本件商品」)を構成するものではあっても、これら構成要素は、すべて本件商品に集約されるものであり、本件商品は、ビデオ・オン・デマンドを実現するためのシステムであり、ユーザーが選択要求した映像・音声情報を端末モニターテレビで再生する機能を有するものであるから、本件商品は、放送用機械器具、音声周波機械器具、映像周波機械器具などが組み合わされた電気通信機械器具に属する商品と認められる。
(2)本件商標が「MAVIS」であるのに対し、使用の商標は、「D−MAVIS」の態様からなるものである。
乙第1号証の表紙には、「D−MAVIS」と明記された上に、「デジタル メイビス」の文字が横書きしており、デジタル化(映像情報のデジタル化)を前面に押し出すための商品表示手段として「D−MAVIS」からなる態様を商標に採択したものであり、「D−」を単なる付記的要素として、これを無視することは、被請求人の商品販売促進、顧客吸引の意図に反するものであり、さらには、需要者、取引者の認識にも合わず、「D−MAVIS」はあくまでも一体不可分の「D−MAVIS」であり、被請求人の答弁における「D−MAVIS」の使用態様が、「MAVIS」の商標の使用にあたるとする主張は失当である。
(3)したがって、本件商標が使用されているとする商品は、 「電気通信機械器具」に属する商品であり、本件商標は指定商品「電子応用機械器具((電子管,半導体素子,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。))」に使用されておらず、使用の態様も相違するものである。
(1)乙第1号証は、1998年5月現在の被請求人の商品カタログであり、同カタログに載っている商品は、「コンパクトAVサーバーシステム」であって、この商品について「D−MAVIS」の文字からなる商標(以下「被請求人商標」という。)が使用されている。そして、前記サーバーシステムは、複数の端末からのリクエストに応じて望みのままに同時に番組を送出したり、数多くの番組の中から目的の情報を迅速検索し送出することができる映像情報提供システムであり、該システムは、映像情報をデジタル変換してサーバーユニットで管理し、システムマネージャー(中央処理装置)という自動処理制御装置を介しサーバーユニット内部のデコーダーに拠り複数の多量の映像をCRT上に自動抽出送出させるものである。
そうとすると前記サーバーシステムは、信号変換と情報処理機能を根幹とする商品であることに鑑みれば、電子応用機械器具に属する商品と認められる。
(2)被請求人使用の商標は、「D」 の文字と「NAVIS」の文字を「−」(ハイフン)を介して連綴してなるところ、構成中「D」の文字部分は、商品の記号、符号を表すものと認められ、かつ、その「MAVIS」の文字は、ハイフンによって、外観上、「D」の文字部分と分離しているため、それのみで独立して自他商品識別機能を果たすものということができる。
したがって、被請求人商標は、本件商標と社会上通念上同一の商標の使用というのが相当である。
してみれば、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、請求に係る指定商品中の商品について使用していたものと認めることができる。
したがって、本件商標の指定商品中、請求に係る商品についての登録は、商標法第50条第1項の規定によりこれを取り消すべきではない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。