結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2000−35398(T2000−35398/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4306709号商標(以下、「本件商標」という。)は、「アルシェ」の片仮名文字を横書きしてなり、平成10年4月3日登録出願、第3類「かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用漂白剤,洗濯用ふのり,つや出し剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,靴クリーム,靴墨,塗料用剥離剤」、第9類「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,救命用具,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,オゾン発生器,電解槽,ロケット,遊園地用機械器具,運動技能訓練用シミュレーター,乗物運転技能訓練用シミュレーター,回転変流機,調相機,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,鉄道用信号機,乗物の故障の警報用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,火災報知機,ガス洩れ警報器,事故防護用手袋,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,消防車,消防艇,スプリンクラー消火装置,盗難警報器,保安用ヘルメット,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,磁心,自動車用シガーライター,抵抗線,電極,溶接マスク,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,計算尺,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,潜水用機械器具,アーク溶接機,金属溶断機,検卵器,電気溶接装置,電動式扉自動開閉装置,動力付床洗浄機」、第11類「電球類及び照明用器具,あんどん,ガスランプ,石油ランプ,ちょうちん,ほや,工業用炉,原子炉,ボイラー,ガス湯沸し器,調理台,流し台,加熱器,業務用揚物器,業務用食器乾燥機,業務用炊飯器,業務用煮炊釜,業務用焼物器,業務用レンジ,その他の業務用調理機械器具,冷凍機械器具,アイスボックス,氷冷蔵庫,飼料乾燥装置,牛乳殺菌機,乾燥装置,換熱器,蒸煮装置,蒸発装置,蒸留装置,熱交換器,暖冷房装置,美容院用又は理髪店用の機械器具(いすを除く),太陽熱利用温水器,浄水装置,家庭用電熱用品類,家庭用浄水器,水道蛇口用座金,水道蛇口用ワッシャー,水道用栓,タンク用水位制御弁,パイプライン用栓,汚水浄化槽,家庭用汚水浄化槽,家庭用し尿処理槽,ごみ焼却炉,し尿処理槽,洗浄機能付き便座,洗面所用消毒剤ディスペンサー,便器,和式便器用いす,あんか,かいろ,かいろ灰,化学物質を充てんした保温保冷具,湯たんぽ,水質汚濁防止装置」、第12類「船舶並びにその部品及び附属品,航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,乳母車,車いす,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,荷役用索道,カーダンパー,カープッシャー,カープラー,牽引車,陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。),陸上の乗物用の機械要素,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。),タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片,乗物用盗難警報器,落下傘」、第14類「貴金属,貴金属製食器類,貴金属製のくるみ割り器・こしょう入れ・砂糖入れ・塩振出し容器・卵立て・ナプキンホルダー・ナプキンリング・盆及びようじ入れ,貴金属製の針箱・ろうそく消し及びろうそく立て,貴金属製の靴飾り,貴金属製喫煙用具,宝玉の原石,時計,キーホルダー」、第16類「紙類,紙製包装用容器,家庭用食品包装フィルム,紙製ごみ収集用袋,プラスチック製ごみ収集用袋,衛生手ふき,型紙,紙製テーブルナプキン,紙製タオル,紙製手ふき,紙製のぼり,紙製旗,紙製ハンカチ,紙製幼児用おしめ,裁縫用チャコ,荷札,書画,写真,写真立て,遊戯用カード,文房具類,事務用又は家庭用ののり及び接着剤,青写真複写機,あて名印刷機,印刷用インテル,印刷用インクリボン,活字,こんにゃく版複写機,自動印紙はり付け機,事務用電動式ホッチキス,事務用封かん機,消印機,製図用具,装飾塗工用ブラシ,タイプライター,チェックライター,謄写版,凸版複写機,文書細断機,封ろう,マーキング用孔開型板,郵便料金計器,輪転謄写機,観賞魚用水槽及びその附属品」、第18類「皮革,かばん金具,がまロロ金,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,愛玩動物用被服類」、第21類「なべ類,コーヒー沸かし(電気式又は貴金属製のものを除く。),鉄瓶,やかん,食器類(貴金属製のものを除く。),アイスペール,泡立て器,魚ぐし,携帯用アイスボックス,こし器,こしょう入れ・砂糖入れ及び塩振り出し容器(貴金属製のものを除く。),卵立て(貴金属製のものを除く。),ナプキンホルダー及びナプキンリング(貴金属製のものを除く。),盆(貴金属製のものを除く。),ようじ入れ(貴金属製のものを除く。),米びつ,ざる,シェーカー,しゃもじ,手動式のコーヒー豆ひき器及びこしょうひき,じょうご,食品保存用ガラス瓶,水筒,すりこぎ,すりばち,ぜん,栓抜,大根卸し,タルト取り分け用へら,なべ敷き,はし,はし箱,ひしゃく,ふるい,まな板,魔法瓶,麺棒,焼き網,ようじ,レモン絞り器,ワッフル焼き型(電気式のものを除く。),清掃用具及び洗濯用具,家事用手袋,デンタルフロス,おけ用ブラシ,金ブラシ,管用ブラシ,工業用はけ,船舶ブラシ,ブラシ用豚毛,洋服ブラシ,靴ブラシ,靴べら,靴磨き布,軽便靴クリーナー,シューツリー,ガラス製又は陶磁製の包装用容器,かいばおけ,家禽用リング,アイロン台,愛玩動物用食器,愛玩動物用ブラシ,大のおしゃぶり,植木鉢,家庭園芸用の水耕式植物栽培器,家庭用燃え殻ふるい,紙タオル取り出し用金属製箱,霧吹き,靴脱ぎ器,こて台,小鳥かご,小鳥用水盤,じょうろ,寝室用簡易便器,石炭入れ,せっけん用ディスベンサー,貯金箱(金属製のものを除く。),トイレットペーパーホルダー,ねずみ取り器,はえたたき,へら台,ろうそく消し及びろうそく立て(貴金属製のものを除く。),コッフェル」、第24類「織物,メリヤス生地,フェルト及び不織布,オイルクロス,ゴム引防水布,ビニルクロス,ラバークロス,レザークロス,ろ過布,布製身の回り品,織物製テーブルナプキン,ふきん,かや,敷き布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,織物製トイレットシートカバー,布製ラベル,ビリヤードクロス,のぼり及び旗(紙製のものを除く。)」、第25類「被服,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」、第26類「編みレース生地,刺しゅうレース生地,組みひも,テープ,房類,りぼん,針類,メリヤス機械用編針,編み棒,裁縫箱,裁縫用へら,裁縫用指抜き,針刺し,針箱(貴金属製のものを除く。),被服用はとめ,靴飾り(貴金属製のものを除く。),靴はとめ,靴ひも,靴ひも代用金具,漁網製作用杼」、第28類「遊戯用器具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッ力ー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,ビリヤード用具,おもちゃ,人形,愛玩動物用おもちゃ,運動用具,スキーワックス,釣り具」、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,調味料,香辛料,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,酒かす,ホイップクリーム用安定剤」、第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料,ビール製造用ホップエキス」、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」、第35類「広告,トレーディングスタンプの発行及び清算,経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,ホテルの事業の管理,職業のあっせん,競売の運営,輸出入に関する事務の代理又は代行,新聞の予約購読の取次ぎ,書類の複製,速記,筆耕,電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作,文書又は磁気テープのファイリング,建築物における来訪者の受付及び案内,広告用具の貸与,タイプライター・複写機及びワードプロセッサの貸与」、第37類「建築一式工事,しゅんせつ工事,土木一式工事,舗装工事,石工事,ガラス工事,鋼構造物工事,左官工事,大工工事,タイル・れんが又はブロックの工事,建具工事,鉄筋工事,塗装工事,とび・土工又はコンクリートの工事,内装仕上工事,板金工事,防水工事,屋根工事,管工事,機械器具設置工事,さく井工事,電気工事,電気通信工事,熱絶縁工事,建築工事に関する助言,建築設備の運転・点検・整備,船舶の建造,船舶の修理又は整備,航空機の修理又は整備,自転車の修理,自動車の修理又は整備,鉄道車両の修理又は整備,二輪自動車の修理又は整備,育雛器の修理又は保守,ふ卵器の修理又は保守,医療用機械器具の修理又は保守,印刷又は製本用の機械器具の修理又は保守,映写機の修理又は保守,写真機械器具の修理又は保守,エレベーターの修理又は保守,化学機械器具の修理又は保守,火災報知機の修理又は保守,ガソリンステーション用装置の修理又は保守,ガラス器製造機械の修理又は保守,機械式駐車装置の修理又は保守,自転車駐輪器具の修理又は保守,牛乳ろ過器の修理又は保守,搾乳機の修理又は保守,業務用食器洗浄機の修理又は保守,業務用調理機械器具の修理又は保守,業務用電気洗濯機の修理又は保守,漁業用機械器具の修理又は保守,金属加工機械器具の修理又は保守,靴製造機械の修理又は保守,耕うん機械器具(手持ち工具に当たるものを除く。)の修理又は保守,栽培機械器具の修理又は保守,収穫機械器具の修理又は保守,植物粗製繊維加工機械器具の修理又は保守,飼料圧搾機の修理又は保守,飼料裁断機の修理又は保守,飼料配合機の修理又は保守,飼料粉砕機の修理又は保守,工業用炉の修理又は保守,鉱山機械器具の修理又は保守,ゴム製品製造機械器具の修理又は保守,蚕種製造用又は養蚕用の機械器具の修理又は保守,自動販売機の修理又は保守,動力付床洗浄機の修理又は保守,銃砲の修理又は保守,浄水装置の修理又は保守,照明用器具の修理又は保守,食料加工用又は飲料加工用の機械器具の修理又は保守,事務用機械器具の修理又は保守,製材用・木工用又は合板用の機械器具の修理又は保守,繊維機械器具の修理又は保守,潜水用機械器具の修理又は保守,原子力発電プラントの修理又は保守,化学プラントの修理又は保守,測定機械器具の修理又は保守,たばこ製造機械の修理又は保守,暖冷房装置の修理又は保守,バーナーの修理又は保守,ボイラーの修理又は保守,ポンプの修理又は保守,冷凍機械器具の修理又は保守,貯蔵槽類の修理又は保守,電気通信機械器具の修理又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスクその他の周辺機器を含む。)の修理又は保守,配電用又は制御用機械器具の修理又は保守,発電機の修理又は保守,電動機の修理又は保守,塗装機械器具の修理又は保守,乗物用洗浄機の修理又は保守,土木機械器具の修理又は保守,廃棄物圧縮装置の修理又は保守,廃棄物破砕装置の修理又は保守,パルプ製造用・製紙用又は紙工用の機械器具の修理又は保守,半導体製造装置の修理又は保守,集積回路製造装置の修理又は保守,美容院用又は理髪店用の機械器具の修理又は保守,水質汚濁防止装置の修理又は保守,プラスチック加工機械器具の修理又は保守,包装用機械器具の修理又は保守,ミシンの修理又は保守,民生用電気機械器具の修理又は保守,遊園地用機械器具の修理又は保守,理化学機械器具の修理又は保守,運動用具の修理,おもちゃ又は人形の修理,家具の修理,傘の修理,ガス湯沸かし器の修理又は保守,加熱器の修理又は保守,なべ類の修理又は保守,楽器の修理又は保守,看板の修理又は保守,かばん類又は袋物の修理,金庫の修理又は保守,靴の修理,錠前の取付け又は修理,洗浄機能付き便座の修理,釣り具の修理,時計の修理又は保守,はさみ研ぎ及びほうちょう研ぎ,ビリヤード用具の修理,遊戯用器具の修理,身飾品の修理,眼鏡の修理,浴槽類の修理又は保守,毛皮製品の手入れ又は修理,洗濯,被服のプレス,畳類の修理,被服の修理,布団綿の打直し,煙突の清掃,建築物の外壁の清掃,窓の清掃,床敷物の清掃,床磨き,し尿処理槽の清掃,貯蔵槽類の清掃,公園の清掃,道路の清掃,運動場の清掃,放射線の除洗,浴槽又は浴槽がまの清掃,電話機の消毒,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものを除く。),医療用器具の殺菌又は滅菌,洗車機の貸与,衣類乾燥機の貸与,電気洗濯機の貸与,衣類脱水機の貸与,土木機械器具の貸与,床洗浄機の貸与,モップの貸与」を指定商品又は指定役務として、平成11年8月20日に設定登録されたものであり、その後、本件の指定商品及び指定役務中、第14類「貴金属製の靴飾り」、第21類「靴ブラシ,靴べら,靴磨き布,軽便靴クリーナー,シューツリー」、第25類「履物」、第26類「靴飾り(貴金属製のものを除く。),靴はとめ,靴ひも,靴ひも代用金具」については、平成12年12月27日に商標権の一部放棄による抹消の登録がなされているものである。
請求人が、本件商標の登録無効の理由に引用する登録第1502166号商標(以下、「引用商標」という。)は、「arche」の欧文字を横書きしてなり、昭和53年3月31日登録出願、第22類「はき物(運動用特殊靴を除く)かさ、つえ、これらの部品及び附属品」を指定商品として、同57年2月26日に設定登録されたものであり、その後、平成5年10月28日に商標権存続期間の更新登録がなされているものである。
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第7号証を提出した。
本件商標は、引用商標と商標が類似し、かつ、その指定商品中には引用商標の指定商品と同一又は類似の商品が包含しているものである。
本件商標と引用商標の類否についてみるに、本件商標は、前記したとおりの構成よりなるものであるから、該構成文字に照応して「アルシェ」の称呼が生ずるものである。
他方、引用商標は、「arche」の欧文字よりなるものであるから、該構成文字に相応して「アルシュ」の称呼をも生ずるといえるものである。
そうとすれば、本件商標より生ずる「アルシェ」の称呼と引用商標より生ずる「アルシュ」の称呼とは、共に拗音を含む3音からなり、そのうち、称呼をもって識別する上で最も重要な語頭部の2音「ア」、「ル」を同じくするものであり、さらに、唯一の差異音である「シェ」と「シュ」の両音にしても子音を共通にし、かつ、語尾音であることと相俟って明確に聴別し難い程の近似した音となるので、それぞれを一連に称呼するときは語調語感が極めて近似したものとなって、本件・引用両商標は、称呼上互いに相紛らわしい類似の商標であるといわざるを得ず、かつ、本件商標の指定商品中には引用商標の指定商品と同一又は類似の商品が含まれているものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当していたにもかかわらず設定登録されたものであるから、同法第46条第1項により、本件商標の指定商品中第14類「貴金属製の靴飾り」、第21類「靴ブラシ,靴べら,靴磨き布,軽便靴クリーナ−,シューツリー」、第25類「履物」及び第26類「靴飾り(貴金属製のものを除く。),靴はとめ,靴ひも,靴ひも代用金具」については、その登録を無効とされるべきである。
そして、本件無効審判の請求人は、引用商標の商標権者であり、さらに、「アルシュ」の片仮名文字を横書きしてなり、第25類「被服,履物」を指定商品とする商標を平成11年3月29日に登録出願(商願平11−027483号)したところ、本件商標外2件の登録商標が引用されて、当該出願は、商標法第4条第1項第11号に該当する旨の拒絶理由の通知を受けている者であるから、本件商標について登録無効の審判を請求するにつき利害関係を有していること明らかである。
被請求人は、平成12年12月11日付け提出の上申書において、次のように述べている。
本審判被請求人は、本日付にて登録第4306709号商標(以下「本件商標」という。)の指定商品中、第14類「貴金属製の靴飾り」、第21類「靴ブラシ,靴べら,靴磨き布,軽便靴クリーナー,シューツリー」、第25類「履物」、第26類「靴飾り(貴金属製のものを除く。),靴はとめ,靴ひも,靴ひも代用金具」の登録について一部放棄による抹消登録申請書を致しました。
従って、今や本件商標の指定商品は、登録第1502166号商標の指定商品中、前記一部放棄に係る商品以外の商品と非類似の商品となったものであり、商標法第4条第1項第11号の規定に該当しないものとなったから、本審判事件請求の理由は解消しております。
(1)被請求人は、上申書において、本件商標の指定商品中、第14類「貴金属製の靴飾り」、第21類「靴ブラシ,靴べら,靴磨き布,軽便靴クリーナー,シューツリー」、第25類「履物」、第26類「靴飾り(貴金属製のものを除く。),靴はとめ,靴ひも,靴ひも代用金具」についての登録を放棄し、本件商標は、引用商標の指定商品中、前記一部放棄に係る商品以外の商品と非類似の商品となったものであり、商標法第4条第1項第11号の規定に該当しないものとなったから、本審判事件請求の理由は解消している旨主張するが、商標登録の指定商品又は指定役務の一部が放棄されたときは、その後は登録の効果は消滅するが、登録された事実は残ると解される。また、登録の無効事由に該当するか否かの判断は、商標法第46条第1項第4号及び同第5号を除き、その商標登録時に無効事由があったかどうかによるものである。したがって、被請求人のこの点に関する主張は採用できない。
(2)そこで、本案に入って、本件商標についての無効事由の有無について検討するに、本件商標は、前記したとおりの構成よりなるものであるから、該構成文字に照応して「アルシェ」の称呼が生ずるものである。
他方、引用商標は、「arche」の欧文字よりなるものであるところ、「(橋脚などの)アーチ」の意味を有するフランス語であり「アルシュ」と読まれていると認められるから、該構成文字に相応して「アルシュ」の称呼をも生ずるといえるものである。
そこで、本件商標より生ずる「アルシェ」の称呼と引用商標より生ずる「アルシュ」の称呼とを比較するに、両称呼は、共に拗音を含む3音からなり、そのうち、称呼をもって識別する上で最も重要な語頭部の2音「ア」、「ル」を同じくするものであり、唯一の差異音である「シェ」と「シュ」の両音にしても子音を共通にし、かつ、語尾音であることと相俟って明確に聴別し難い程の近似した音となるので、それぞれを一連に称呼するときは語調語感が極めて近似したものとなり、彼此相紛らわしいものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、上記称呼において互いに相紛らわしいものであり、外観及び観念の点を考慮しても、なお両商標は類似の商標であるといわざるを得ない。
つぎに、指定商品及び指定役務についてみるに、本件商標の商標権は、その登録が設定された日から前記指定商品の一部放棄の登録がなされた日までの期間については、第14類「貴金属製の靴飾り」、第21類「靴ブラシ,靴べら,靴磨き布,軽便靴クリーナ−,シューツリー」、第25類「履物」及び第26類「靴飾り(貴金属製のものを除く。),靴はとめ,靴ひも,靴ひも代用金具」に及んでいたことは、商標登録原簿の記載より明らかであるから、本件商標の指定商品及び指定役務中には引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を包含していたものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものであるから、その指定商品及び指定役務中、結論掲記の指定商品についての登録は、同法第46条第1項の規定により無効とすべきである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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