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Trademark Appeal Case

不使用取消と連合商標の使用

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第30801号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第1954600号商標の指定商品中「電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)」については、その登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第1954600号商標(以下「本件商標」という。)は、昭和56年8月3日に登録出願され、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として、昭和62年5月29日に設定登録されたものであるが、その後、平成9年6月10日に商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を次のように述べている。

(1)請求の理由

本件商標は、商標権者によって、「電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)」について継続して3年以上、日本国内において使用されていない。

また、本件商標権には専用使用権、通常使用権の登録もされていない。

したがって、本件商標の登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。

(2)答弁に対する弁駁

被請求人は、本件商標と相互に連合商標となっている登録第1884017号商標(以下「本件連合商標」という。)が適正に使用されている旨証拠を挙げて主張しているが、これらの証拠では、本件連合商標が、(a)「エンジン」に使用されているのか、(b)エンジンの「コントロールボックス」に使用されているのか、(c)コントロールボックスの中の部品「KU3−1147−01」に使用されているのか、(d)エンジン内の「オイルセンサー」に使用されているのか、(e)「エンジンの回転数を制御する回路」に使用されているのか、についてこれらが曖昧にされている。また、(b)ないし(e)のうちどれが独立した取引の対象になっているかについても不明である。

したがって、本件連合商標が、商品「電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)」に使用されたという主張は認めることができない。

3 被請求人の答弁

被請求人は、「本件審判請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求める、と答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第13号証を提出した。

(1)乙第3号証及び乙第4号証は、被請求人の製造・販売に係る「エンジン制御用の電子回路(基盤)」の現物であり、これに本件連合商標をその機能において実質上同一の商標を使用している。

(2)乙第5号証ないし乙第7号証は、前記(1)に記載の電子回路(現物)を撮影した写真で、いずれも本件審判請求後に撮影したものであるが、本件審判請求の登録前3年以内の本件連合商標の使用のものと、その内容において何ら変更するところはない。

(3)乙第8号証については、平成8年9月中に取引先の「マキタ」にエンジン(RGVエンジン・乙第10号証)及びエンジン制御用電子回路(KU3―11047−01・乙第5号証)を販売した際の、平成8年10月3日付けの請求書写しである。そして同書類の製品番号欄中「RGV」の文字は乙第10号証のカタログのエンジンを販売したものであり、かつ、補修部品として、同エンジンの制御用電子回路(KU3−11047・乙第5号証及び乙第9号証)を別個に販売しており、その電子回路の基盤上に本件連合商標が使用されている。

なお、平成12年3月31日までに請求された不使用取消審判については、従来どおり連合商標の使用に関する特則が適用される。

ただし、連合制度は平成9年4月1日に廃止されているので連合商標の使用を主張できるのは平成9年3月31日までの使用に限られる。しかして、本件連合商標は、前記請求書に徴すれば、少なくとも平成8年9月25日には「エンジン制御用電子回路」に使用されていたものと認められるから、前記連合商標の使用に関する特則が適用され得るものである。

(4)乙第10号証及び同第11号証は、被請求人の製造・販売に係る各種・各規格のエンジン及びエンジン制御用電子回路(オプション)のカタログであり、電子制御の装備により回転数変動を抑え安定した運転と容易な操作性及び安全機能を充実させるため、過回転の異常が発生した場合、自動的に回転数が下がり、エンジントラブル防止と安全を確保させるほか、オプションとして、水温・油温を検知して、自動的に回転数を制御する電子回路を補修部品として販売している。乙第11号証のカタログは、平成11年7月に作成されたものであって、本件審判請求の登録前3年以内に、本件商標と社会通念上同一と認め得る商標を、エンジン制御用電子回路のカタログに使用・頒布している。

(5)乙第12号証及び乙第13号証(部品説明書)について、補修部品としての電子回路「KU3−11047−01」は、「ディーゼルマルチコントロールユニット」と指称し、「KU3−11047−11」は、「オイルセンサー&リモコンユニット(ディーゼル用)」と指称し、いずれも空冷4サイクルディーゼルエンジンにオプションで搭載される。

以上、本件審判請求の登録前3年以内に、日本国内において、請求に係る商品の一部である「エンジン制御用の電子回路」について本件連合商標を使用しているものである。

4 当審の判断

被請求人は、本件連合商標を本件審判請求の登録前3年以内に、日本国内において請求に係る商品「エンジン制御用の電子回路基盤」に使用している旨主張しているものである。

しかし、被請求人の提出に係る乙第3号証ないし同第11号証の「エンジン制御用の電子回路基盤」は、乙各号証及び答弁の全趣旨によれば、該商品は、専ら被請求人の製造販売に係る各種エンジンに組み込まれて使用されているものである。また、該商品が単独で取引されている場合があるとしても、それは、同人(社)の製造・販売に係るエンジンにのみ使用される部品であって、他人(社)の「エンジン」及び他の機械器具等に使用できるものではない。

ところで、商標法における、商品区分第11類に属する「電子応用機械器具」とは、電子の作用を応用したもので、その機械器具の機能の本質的な要素となっているものだけが含まれるものである。そして、「これらの部品及び附属品(他の類に属するものを除く。)」についての独立した概念はなく、これらの商品は、原則として、それが用いられる完成品が属する大概念に含まれているものと解するのが相当である(特許庁商標課編「商品区分解説」、昭和55年4月7日改訂版 社団法人発明協会発行)。

そうとすれば、被請求人が、本件連合商標を使用しているという「エンジン制御用の電子回路基盤」は、第9類の「動力機械器具」に属する「内燃機関としての各種エンジン」の部品及び附属品であって、本件審判の取消請求に係る第11類の「電気通信機械器具及び電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)」に属するものではないから、本件連合商標が上記商品「電気通信機械器具及び電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)」に使用されているものということはできない。

してみれば、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に、継続して日本国内において、取消請求に係る指定商品である「電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)」について、被請求人、専用使用権者、通常使用権者のいずれによっても使用されていなかったものと認められる。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、その指定商品中「電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)」について取り消すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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