Trademark Appeal Case
称呼類似と混同判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−90710(T2000−90710/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4377317号商標(以下、「本件商標」という。)は、別掲に示すとおり毛筆体にて「培屋蔵」の文字を縦書きしてなり、平成10年12月3日に登録出願され、第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料,ビール製造用ホップエキス」を指定商品として、平成12年4月21日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
平成8年6月6日に登録出願され、「バイアグラ」の文字を横書きしてなり、第5類「薬剤」を指定商品として、平成10年3月27日に設定登録されている登録第4127593号商標(以下、「引用商標」という。)は、登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の業務に係る商品を表示するものとして需要者間に広く認識され著名となっているものであるから、引用商標と類似する本件商標をその指定商品について使用した場合には、取引者・需要者間にその商品が申立人の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれがある。
また、本件商標は、「勃起不全治療薬」に使用されている引用商標の著名性、話題性に只乗りしようとする不正の目的をもって使用するものであり、かつ商標権者は、引用商標の存在について知悉し、それを意識して本件商標を採択したことは明らかである。よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に該当するから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、前記したとおり「培屋蔵」の文字(漢字)よりなるものであるところ、該文字は何ら特定の意味合いを表現し得ない一種の造語というべきものであって、構成各文字(漢字)のそれぞれがそう読まれる如く全体として「バイヤグラ」の称呼を生ずる場合のある点は否定し得ない。
他方、引用商標は、「バイアグラ」の片仮名文字よりなるものであるところ、該文字は何ら特定の意味合いを表現し得ない一種の造語というべきものであるから、該構成文字に相応して生ずる「バイアグラ」の称呼をもって取引に資されるものといえる。
そして、両者の前記称呼を比較した場合、たとえ、両称呼が僅かに第3音の「ヤ」と「ア」の音の差異にすぎないものとしても、商標自体とそのほか諸般の事情を考慮するに、本件商標をその指定商品について使用した場合、必ずしも出所混同を来す虞はないとみるのが相当である。
すなわち、本件商標と引用商標とは、その構成態様・全体の外観印象を明らかに異にし、観念においても何ら紛れ得る虞のない互いに別異の商標というべきものであり、かつ、本件商標の指定商品と引用商標の使用に係る商品「勃起不全治療薬」とは、生産者、販売場所(店舗)及び需要者層の範囲等を全く異にする異種・別個の商品といえるから、これらの点を総合判断するに、たとえ、申立人に係る引用商標が著名であるとしても、本件商標をその指定商品について使用した場合、取引者・需要者が直ちに引用商標を想起し、申立人に係る商品の如くその出所について混同する虞はないといわなければならない。
さらに、前記構成の本件商標より直ちに不正の目的(不正な利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的)をもって使用するものとはいい難く、また、その証左は見出せない。
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に違反して登録されたものということはできないから、その登録は、商標法第43条の3第2項により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。