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Trademark Appeal Case

観念の類似性と周知商標

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2000−90540(T2000−90540/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4361212号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4361212号商標(以下、「本件商標」という。)は、「Kid’sチャレンジ」の文字を左横書きしてなり、平成11年6月3日に登録出願、第16類「雑誌,新聞」を指定商品として、同12年2月10日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立の理由

これに対して、本件商標登録異議の申立ての理由は、登録第2252846号商標外1件の商標を引用し、「こどもちゃれんじ」の商標は申立人の業務に係る「月刊雑誌」の題号として、又、その通信教育講座を表わすものとして取引者・需要者の間において広く認識されている商標であるから、本件商標は、商標法第8条第1項、同第4条第1項第11号及び同第15号に該当し、その登録は取り消されるべきであるとするものである。

3 本件商標に対する取消理由

本件商標は、昭和62年8月20日に登録出願され、「こどもちゃれんじ」の文字を左横書きしてなり、第26類「印刷物、書画、彫刻、写真、これらの附属品」を指定商品として、平成2年7月30日に設定登録された登録第2252846号商標(以下、「引用商標」という。)と「子供の挑戦」の観念において類似する商標であり、かつ、本件商標の指定商品には引用商標の指定商品を包含するものであるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである旨の取消理由を通知した。

4 商標権者の意見

現在の如く極度に発達した情報化社会にあって、業界又は専門分野に関する印刷物が多数発行される雑誌、新聞等の定期刊行物を取り扱う業界においては、これらの商品の取引に際して表示された文字の称呼そのものによって識別される傾向にあるというのが実情である。

本件商標を構成する「Kid’sチャレンジ」は、「キッズチャレンジ」の称呼が生じ、その英訳は「子供の挑戦」となるが、語頭部の「キッズ」はすでに我が国では日本語化しており、「キッズ」と「こども」とは明確に区別されるので、その観念は「子供の挑戦」ではなく、「キッズの挑戦」が自然である。

一方、引用商標は、「コドモチャレンジ」の称呼、そして、明らかに「子供の挑戦」の観念が生じるものである。

したがって、両者の意味は同じでも、指定商品の関係から、商標法上の観念に同一性はなく、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても十分に識別が出来るものである。

5 当審の判断

本件商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、「Kid’s」の欧文字は、「子供の」を意味する平易な英語であって、例えば「子供のファッション」を「キッズファッション」と称しているように、日常一般にも親しまれて用いられているものであり、又、「チャレンジ」の語も英語の「challenge」に由来し、「挑戦」を意味する外来語として定着しているものである。

してみれば、本件商標は、全体として「子供の挑戦」の観念を生ずるものといわなければならない。

この点について、商標権者は、本件商標からは「キッズの挑戦」の観念を生ずるものである旨主張しているが、商標権者が本件商標を「キッズの挑戦」の観念のもとに現実に使用している事実があれば別にして、そのような事実についての主張、立証もない以上、親しまれた意味合いに基づく「子供の挑戦」の観念を生ずるものとみるのが自然である。

一方、引用商標は、前記の通りの構成よりなるところ、構成中の「ちゃれんじ」の語は、「チャレンジ」の外来語を平仮名書きしたものであるから、これより「子供の挑戦」の観念を生ずること明らかである。

ところで、引用商標は、申立人の提出に係る甲号各証によれば、1988年より幼児向け通信講座の表示として、また、その核となる月刊雑誌の題号として使用されてきたものであり、甲第11号証(平成10年10月13日付読売新聞)及び同第12号証(平成10年8月6日付DIME)によれば、1998年4月にはこの通信講座の会員は全国で139万人(全国の1〜6才児の5人ないし4人に1人の割合、首都圏では3人に1人の割合)にのぼっており、新聞、雑誌、テレビ等を通じて盛んに宣伝・広告されてきたものであることが認められ、本件商標の登録出願時には、この種商品の取引者・需要者の間において広く認識されていたものということができる。

してみれば、本件商標と引用商標とは「子供の挑戦」の観念を同じくするものであり、引用商標の周知著名性に照らしてみれば、外観、称呼の違い及び指定商品である「新聞,雑誌」の特殊性を考慮しても、互いに誤認混同のおそれのある類似の商標といわなければならない。そして、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品中に包含されているものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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