Trademark Appeal Case
重なり図形の外観類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年異議第91210号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
本件商標
本件登録第4278338号商標(以下「本件商標」という。)は、平成10年2月9日に登録出願され、別記(1)に示すとおりの構成よりなり、第7類「金属加工機械器具」を指定商品として、平成11年5月28日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、平成2年3月29日に登録出願され、別記(2)に示すとおりの構成よりなり、第9類「産業機械器具、動力機械器具、風水力機械器具、事務用機械器具、その他の機械器具で他の類に属しないもの、これらの部品及び附属品、機械要素」を指定商品として、平成5年9月30日に設定登録された登録第2574393号商標(以下「引用商標」という。)と、その外観において類似する商標であって、引用商標に係る指定商品と同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
3 本件商標に対する取消理由の要点
本件商標と引用商標とは、白抜き部分がやゝ左に傾斜しているか、右に傾斜しているか等、細部において異なるところがあるにしても、時と処を異にして使用される取引の場においては、これらの差異は微差の範囲というべきであり、外観上、彼此相紛らわしい類似の商標といわなければならない。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
4 商標権者の意見
上記3の取消理由に対して、商標権者は、要旨つぎのように意見を述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第335号証を提出した。
(1)本件商標は、商標権者の英文名称の頭文字の「M」の文字を図案化したものであって、黒塗りの楕円を斜め方向にずらして重ね合わせたものではない。一方、引用商標は二つの黒塗りの楕円を重ね合わせたものとは見られず、その構成からして二つの略三日月状の半円の組み合わせからなるものと見られる。この構成の相違によって本件商標は引用商標とは相紛れることはない。
(2)本件商標は永年の使用によりすでに商標権者の商標としてその指定商品の需要者の間で著名なものとなっている。そのため、本件商標に接する需要者は、当該商標が商標権者の商標であると正しく理解できる。その結果、本件商標を引用商標であると誤認することはない。
以上述べた如く、本件商標と引用商標とは類似しないものである。
5 当審の判断
本件商標と引用商標は、別記(1)及び(2)に示すとおりの構成よりなるところ、本件商標は、二つの黒塗りの楕円を斜め方向にずらして重ね合わせ、その重ね合わさった部分を白抜きにしてなるものである。他方、引用商標も本件同様二つの黒塗りの楕円を斜め方向にずらして重ね合わせ、その重ね合わさった部分を白抜きにしてなるものである。そうとすれば、本件商標と引用商標とは、白抜き部分がやや左に傾斜しているか、右に傾斜しているか等の細部において異なるところがあるとしても、着想、構図において、その構成の軌を一にするものとみるのが相当である。
してみれば、本件商標と引用商標を時と処を異にして観察した場合には、外観上互いに相紛れるおそれがある極めて類似した商標と認められ、かつ、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品中に包含されているものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。
なお、商標権者は、意見書において、本件商標は、商標権者の英文名称の頭文字の「M」の文字を図案化したものであって、黒塗りの楕円を斜め方向にずらして重ね合わせたものではない。また、本件商標は永年の使用により、著名なものとなっており、本件商標を引用商標であると誤認することはない旨主張しているが、本件については上記のとおり認定し得るものであるから、商標権者の主張は、採用できない。
よって、結論のとおり決定する。
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