sokuhyo弁理士法人WATT 監修

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結論

敗訴(請求棄却)

商標「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,…」の称呼・外観の類似性(第4条第1項第11号|審判異議2000−90153(T2000−90153/J7))

審判番号
異議2000−90153(T2000−90153/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,…」
争点(論点)
称呼・外観の類似性
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
第25類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2000−90153(T2000−90153/J7)・異議)は、本件商標「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,…」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼・外観の類似性」です。指定商品・役務は第25類に属します。特許庁は「登録第4330053号商標の指定商品中「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカ…」と判断しました(登録維持)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4330053号商標の指定商品中「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子」についての商標登録を取り消す。
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4330053号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に示すとおりの構成よりなり、平成10年10月30日に登録出願、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。),靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具,げた,草履類,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。),乗馬靴」を指定商品として、同11年10月29日に設定登録がなされたものである。

2 登録異議申立の理由

これに対して、本件商標登録異議の申立ての理由は、登録第3311064号商標を引用し、該商標は、本件商標と類似し、かつ、申立人の業務に係る商品「婦人用のドレス、スーツ」等を表示するものとして取引者・需要者の間において広く認識されている商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に該当し、その登録は取り消されるべきであるとするものである。

3 本件商標に対する取消理由

本件商標は、平成6年7月6日に登録出願され、別掲(2)に示すとおりの構成よりなり、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,エプロン,えり巻き,靴下,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,マフラー,耳覆い,ナイトキャップ,帽子」を指定商品として、同9年5月23日に設定登録された登録第3311064号商標(以下「引用商標」という。)と外観及び称呼において類似するものであり、かつ、本件商標の指定商品中の「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャッップ,ヘルメット,帽子」と引用商標の指定商品は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当するものである旨の取消理由を通知した。

4 商標権者の意見

本件商標から生ずる「リリル」の称呼と引用商標から生ずる「リリス」の称呼とは、ともに3音の短い音構成からなり、そのうちの前半2音を共通にするとしても、語尾音において有声音の「ル」と無声音の「ス」の明確な発音上の差異を有しており、この「ル」と「ス」は決して近似音ではない。

上記主張事実を証するものとして、登録第1209401号商標を提出する。該商標は、「RIRIR」の文字からなるものであり、「リリル」の称呼を生ずること明らかであるから、「リリル」と「リリス」が称呼上類似するというのであれば、上記商標の後願である引用商標は拒絶されていて然るべきである。

また、本件商標のデザインは、「ゴシック系」の書体(lの部分)と「明朝系」の書体(i及びuの部分)を交互に組み合わせたところに特徴があり、「異種混合の面白さ」と「洗練された違和感」をデザインコンセプトとして創案されたものであり、ゴシック系文字にはない、明朝系文字の「セリフ」(各文字のヒゲのような部分)が本件商標の主要なイメージを形成する柱となっており、その点で、ゴシック書体で統一し、しかも天地を揃えることで、いわば「ストライプのリズム」を狙ったものと思われる引用商標とは発想の原点も印象も大きく異なっている。また、元々縦長の文字を通常より長めに表記するようなことは普通一般に行われているところのものであり、引用商標における固有の特徴ではない。

5 当審の判断

本件商標と引用商標とは、別掲(1)、(2)に示すとおりの構成よりなるところ、いずれの商標も、その構成文字である欧文字を縦長に表し、かつ、その文字間の間隔を詰めたところに特徴を有するとみられるものである。

そして、これを構成する各文字も、看者に強い印象を与える前半部分の「lili」の文字を同じくし、これに続く文字も、本件商標は「l」であるのに対し、引用商標は「t」の文字を表したものと理解されるにしても、「l」の上部に僅かに横線が出ているが如き表し方のものであるから、「l」の文字と外観上相紛らわしいものであり、更に、最後の文字である「u」と「h」の文字にしても、これらの文字を構成する左右の縦の線が印象に残るものである。

してみれば、両商標の字形の特徴は極めて似たものというべきであり、両商標から受ける全体的な印象を同じくするものであるから、時と処を異にして離隔的に観察されるときには、外観において相紛わしく、互いに類似する商標といわなければならない。

また、本件商標から生ずるものと認められる「リリル」の称呼と引用商標から生ずるものと認められる「リリス」の称呼を比較するに、両者はともに3音構成で、「リリ」の前2音を共通にし、その差は語尾における「ル」と「ス」の音にあるところ、「ル」と「ス」の音はともに母音(u)を共通にするものであり、かつ、聴者の耳に比較的残り難い語尾に位置することとも相俟って、両者をそれぞれ一連に称呼するときはその語調、語感が近似するものであるから、称呼における紛らわしさも否定し難いところである。

してみれば、本件商標と引用商標とは、外観において類似し、称呼においても彼此相紛らわしく、全体として互いに誤認混同のおそれのある類似の商標といわなければならない。そして、本件商標の指定商品中の「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャッップ,ヘルメット,帽子」と引用商標の指定商品とは同一又は類似するものである。

したがって、本件商標は、その指定商品中の上記商品について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、指定商品「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャッップ,ヘルメット,帽子」についての登録を取り消すべきものであり、その余の指定商品については、取り消すべき理由がないから、同条第4項の規定により登録を維持する。

なお、商標権者は、両商標における書体の差、セリフの有無の差等を挙げて両商標の印象は異なるものであること、又、「RIRIR」の構成からなる登録商標が存在するにも拘らず引用商標が登録されたことから、「リリル」と「リリス」の称呼とは類似しないものである旨主張している。

しかしながら、時と処を異にして商標に接する場合、必ずしも常に細部の構成まで正確に記憶されているとはいえないのが通常であるから、商標権者が主張する外観上の差異は、両商標の構成全体の近似性からすれば、印象の薄い微差の程度にすぎないものというべきである。また、商標の類否は、外観、称呼、観念等を総合的に勘案して判断されるべきものであるところ、「RIRIR」の商標から「リリル」の称呼を生ずるとしても、当該商標と引用商標とは外観において明らかな差異を有するものであるから、当該商標が登録されているからといって、直ちに、本件商標と引用商標との類否の判断を左右することにはならない。

よって、結論のとおり決定する。

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