Trademark Appeal Case
略称著名性の立証
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−90584(T2000−90584/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4362620号商標(以下「本件商標」という。)は、「H.M.&CO.,LTD.」の文字を横書きしてなり、平成9年10月28日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として平成12年2月18日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、会社を示す「&CO.,LTD.」の文字に「H.M.」の文字を結合したものであり、商品の出所が称呼「エイチエム」を有する「H.M.」であると需要者、取引者に認識される蓋然性が高く、「エイチエム」は登録異議申立人(以下「申立人」という。)の著名な略称であるから、本件商標を付した商品に接した需要者、取引者は、申立人の業務に係る商品と何らかの関係のある商品であるかのように商品の出所について混同するおそれがある。したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号の規定に違反してされたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、前記のとおり「H.M.&CO.,LTD.」の文字よりなるものであり、全体として法人の名称を英語により表記したものと認められるものである。
そして、申立人の提出に係る証拠を検討するに、甲第2号証ないし同第148号は、「エイチエム」の名称が申立人の略称として被服、ガーター、靴下止め等の商品の需要者、取引者間において認知されている旨の証明書である。しかしながら、これらの証明書は、申立人があらかじめ用意した一定の証明事項を印刷した書面に証明者が日付、住所、名称等を記入し捺印する形式の画一的な証明書であって、しかも、およそ申立人以外知り得ない20数年前の申立人の略称の使用開始日を日付を特定して証明するなど、その内容は信用性に欠けるものと認めざるを得ない。
申立人は、上記証拠のほか甲第149号証ないし同第166号証を提出するが、提出された全証拠を総合しても、本件商標の登録出願の時に、「エイチエム」が申立人の名称の略称として著名であったものとは判断することができない。
また、申立人は、「HM」及びその称呼「エイチエム」が森英恵デザインの商品を指標する商標として広く認識されているとも述べるが、提出された証拠中には「HM」又は「エイチエム」の文字からなる商標が単独で使用されているものは見当たらず、これらの証拠では、「HM」及び「エイチエム」の文字からなる商標が著名であることの証左とすることは到底困難であるというべきである。
以上からすると、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、その商品が申立人又は申立人と何らかの関係のある者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第15号の規定に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、商標法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すことはできない。
よって、結論のとおり決定する。
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