Trademark Appeal Case
矢印図形商標の類否判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−91238(T2000−91238/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4412404号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)に表示したとおりの構成よりなり、平成11年5月26日に登録出願、第3類、第5類、第10類及び第11類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年8月25日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、別掲(2)に表示したとおりの構成よりなり、昭和53年1月27日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として昭和57年12月24日に設定登録された登録第1555638号商標(以下「引用商標」という。)を、「DESENTE」「デサント」の文字とともに、また単独で永続的に使用した結果、引用商標は、被服、運動用特殊衣服、運動具の分野を越えて、わが国において広く一般に知られているものである。そして、本件商標と引用商標とは称呼、観念及び外観において類似するものであるから、本件商標は、申立人ないしは申立人と関係ある者の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある。したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号の規定に違反してされたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、別掲(1)に示すとおり、肉太の円輪郭内の下部から円のほぼ5分の3程度を緩やかな円弧状に淡く濃淡をつけて描き、その円弧の境界に描いた細線の上部の中央部に細線に沿うように長方形状の図形を配し、その長方形状の図形を起点とする、中央から真下に延びる最長の矢印と、その左から左斜め下方に、その右から右斜め下方にそれぞれ延びる3本の矢印を描いた図形よりなるものである。
一方、引用商標は、別掲(2)に示したとおり、横線から、真下に延びる矢印と、その左から左斜め下方に、その右から右斜め下方にそれぞれ延びる3本の矢印よりなるものである。
そこで、本件商標と引用商標とを対比すると、本件商標は、円内の淡く描いてなる部分に濃淡があり、また、3本の矢印にも始端部と先端部に濃淡が施されるなど、円、円の濃淡部分、3本の矢印の全体の構図、表現方法に統一感があり、全体をもって一体のものと認識されると認められる。
これに対し、引用商標は、矢印の始点となる横線に較べ、また、図形全体の構成比に対しても、3本の矢印とも肉太に描かれているものである。
そして、本件商標は、上記のとおり円、円内の濃淡部分、3本の矢印の全体をもって一体のものとして認識されるのに対し、引用商標は、始点となる横線と3本の矢印のみよりなる点に差異を有するばかりでなく、3本矢印自体にも上記の如き差異を有するものである。
また、本件商標と引用商標は、共に、申立人の主張する「下方に向かって伸びた3本の矢印」などという極めて冗長な称呼、観念をもって取引に資されるとは判断し得ないものであり、かつ、特定の称呼、観念をもって取引に資されるとは認め難いものである。
してみれば、本件商標は、引用商標と外観、称呼及び観念のいずれにおいても類似するものではなく、両商標の構成よりすれば、本件商標をその指定商品に使用した場合、これから直ちに引用商標を連想、想起するものとは判断することができないから、本件商標は、申立人又は申立人と関係のある者の業務に係る商品と混同を生ずるおそれのない商標であるといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号の規定に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すことはできない。
よって、結論のとおり決定する。
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