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Trademark Appeal Case

タヒボ商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成9年審判第10497号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第3193518号の登録を無効とする。
審判費用は被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第3193518号商標(以下「本件商標」という。)は、「TAHEEBOMIX」の欧文字と「タヒボミックス」を2段に書してなり、平成5年11月5日登録出願、第30類「茶」を指定商品として、平成8年8月30日に設定登録されたものである。

2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を概略次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第76号証(枝番を含む。)を提出した。

(1)本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

本件商標は、昭和61年7月16日に登録出願され、別掲に示すとおりの構成よりなり、第29類「茶」を指定商品として、昭和63年5月10日に設定登録されている登録第2101823号商標(以下「引用商標」という。)と類似であるから商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

(2)本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に該当する。

引用商標は、本件商標が出願された平成5年11月5日以前に既に周知となっていたものであるから、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に違反して登録されたものである。

(3)平成11年2月3日付け上申書の要旨

請求人が原告である平成7年(ワ)第7193号不正競争行為差止等請求事件の判決において、引用商標は、平成6年頃には周知性を取得していたことが認められた。

(4)本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は、同法第46条の規定により無効とされるべきである。

3 本件商標に対する無効理由通知書の要旨

本件商標構成中の「TAHEEBO」と「タヒボ」の文字は、請求人提出に係る甲各号証及び別記(1)ないし(4)の資料を総合すると、「南米産の樹木茶の原材料を指す普通名称」を認識させる部分であり、また、「MIX」と「ミックス」の文字は、「物を混ぜ合わせること」及び「物を混ぜ合わせたもの」の意味を有する語として広く親しまれていると認められる部分であるから、本件商標は、その構成全体で、「タヒボという樹木茶の原材料を混ぜ合わせてなるもの」という意味合いを認識させるとみるのが相当である。そうとすると、本件商標は、これをその指定商品中「ミックス茶」及び「ブレンド茶」に使用しても、本件商標に接する取引者・需要者は、商品の品質・種類を表示したものと認識するに止まると認められ、自他商品の識別標識として機能し得ず、また、「タヒボという樹木茶の原材料以外の材料からなる茶」に使用すときは、商品の品質の誤認を生じさせるものである。したがって、本件商標については、その査定時に前記のとおり認定・判断し得るものであったから、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたといわざるを得ない。

(1)昭和63年9月発行の「奇跡の薬木『タヒボ』」(サンパウロ大学農 学部名誉教授ウォルター・R・アコーシ著)

(2)平成8年4月発行の「ブラジル産薬用植物事典」(橋本梧郎著)

(3)昭和60年1月発行の「医療・健康ニュース」

(4)平成7年10月18日発行の「日経産業新聞」19頁

4 無効理由通知書に対する請求人の意見書の要旨

(1)請求人は以下に述べる理由により、本件商標構成中の「TAHEEBO」及び「夕ヒボ」は商品の普通名称ではなく、充分に自他商品識別力を有する言葉であり、本件商標は商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号の規定に該当するものである、旨主張し、証拠として甲第77号証ないし甲第80号証を提出した。

(2) 無効理由通知書に於ける「TAHEEBO」及び「タヒボ」が「南米産の樹木茶の原材料を指す普通名称」であるとの認定は、「奇跡の薬木『タヒボ』」「ブラジル産薬用植物事典」「医療・健康ニュース」等の記載を根拠としたものである。しかし、甲第77〜79号証の各説明書の内容から見ても明らかな通り、「奇跡の薬木『タヒボ』」「ブラジル産薬用植物事典」「医薬・健康ニュース」の各著者・発行人は、「タヒボ」は請求人「タヒボジャパン株式会社」の商標であり、商品の原材料名等でないことを明確に認識していたものである。即ち、上記各出版物の著者・発行人は、「タヒボ」を商品名であると認識しつつも、読者の理解を得やすくするために、或いは宣伝効果を考慮して、敢えて「タヒボ」を原材料名であるかの如くを使用していたにすぎないのである。そして、この事実は、甲第80号証のブラジル農務省からの書簡に拠っても裏付けられるものである。つまり、当該書簡にもある通り、「TAHEEB0(タヒボ)」という名称は、通俗的・科学的を問わず、現地ブラジルに於いても使用されていない言葉であり、原産地での俗称にも該当しない語である。よって、本件無効理由通知書の判断は、上記各出版物中の事実でない、誤った記載を基に下されたものである。上記理由により、「TAHEEBO」「タヒボ」は単なる商品の原材料名ではなく、自他商品識別力を有する商標であることは明らかであり、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び商標法第4条第1項第16号ではなく、商標法第4条第1項第10号・同第11号及び同第15号に該当し、商標法第46条第1項の無効理由を有するものである。

(1)甲第77号証ウオルター・R・アコーシ氏の説明書

(2)甲第78号証橋本椿郎氏による「タヒポ」表記に関する説明書

(3)甲第79号証株式会社医薬・健康ニュース社による事情説明書

(4)甲第80号証ブラジル農務省からの書簡

5 被請求人は、2の請求人の主張に対し何等答弁するところがなく、また、4の無効理由通知書についても、指定した期間内に意見を述べていない。

6 当審の判断

(1)本件商標は、上記に表示したとおり、普通に用いられる方法の書体で「TAHEEBOMIX」の欧文字と「タヒボミックス」を2段に書してなるものである。

(2)請求人は、前記3の無効理由通知に対し、本件商標は、自他商品識別力を有する商標である、旨の主張をし、証拠として甲第77号証ないし甲第80号証を提出しているが、甲第77号証(ウオルター・R・アコーシ氏の説明書)は、同氏の大阪地方裁判所に宛の個人的意見であり、甲第78号証(橋本椿郎氏による「タヒポ」表記に関する説明書)及び甲第79号証(株式会社医薬・健康ニュース社による事情説明書)は、橋本椿郎氏及び株式会社医薬・健康ニュース社の請求人代表取締役宛の個人的意見と同社の事情説明であり、甲第80号証(ブラジル農務省からの書簡)は、請求人の求めに応じた回答書にすぎず、いずれも、本件商標が自他商品の識別標識として機能得ないとする前記認定を覆すに足る証拠とは認められない。

(3)平成12年7月18日付けで無効理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、被請求人からは何らの応答がない。

(4)そして、上記4の無効理由は妥当なものと認められる。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、商標法第46条第1項の規定により、その登録を無効とすべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。

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