Trademark Appeal Case
システム育毛の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第2955号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「システム育毛」の文字を横書きしてなり、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,みそ,しょうゆ,砂糖,食塩,化学調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,べんとう,天然アミノ酸末・スピルリナ・コンブ末・ニンニク末・カキ肉エキス・ハトムギ末・小麦胚芽油・骨粉からなる錠剤状・粉末状・液体状・固形塊状の加工食品,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,酒かす」を指定商品として、平成7年9月30日に登録出願されたものである。
2 原査定の理由
原査定は、「本願商標は、これをその指定商品中例えば『昆布、クロレラ、小麦胚芽油等を原材料とする錠剤状の加工食品』等について使用するときは、『育毛効果のある原材料を体系的に組み合わせた商品』であることを表示するものと理解されるに止まり、単に商品の品質を表示するにすぎない。したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は「システム育毛」の文字よりなるところ、構成文字中「システム」の文字は、「複数の要素が有機的に関係しあい、全体としてまとまった機能を発揮している要素の集合体」(広辞苑 株式会社岩波書店発行)を表す外来語として、また、「育毛」は、「毛の成長を促す」といった意味合いを表す語として、いずれも普通に使用されているものであるから、本願商標は、「複数の要素が有機的に関係しあい、全体として育毛の機能を発揮している要素の集合体」を表すものと容易に理解されるものである。
ところで、以前は脱毛に悩むのは圧倒的に男性が多かったが、最近は女性にも加齢による抜け毛等が増え、また、過酷なダイエットやストレスが原因の円形脱毛症等、男女共に若い世代にも髪の悩みが増えている(「現代用語の基礎知識1999」1119頁 自由国民社発行)のが実情である。
そして、シャンプー、ヘアトリートメント、頭髪用化粧品、かつら装着用接着剤、毛髪用剤、育毛・発毛・増毛用機械器具、クロレラ加工食品等を取り扱う業界においては、複雑な脱毛原因の各段階に対応し、体の内と外から毛髪の成長を促するために、それら髪の手入れ用の商品や髪に良いといわれる薬剤や食品等の商品を組み合わせ、一つのシステムにしたものを「育毛システム」の名称で販売している事実がある(日本経済新聞1988年2月22日15頁、日経産業新聞1988年11月1日22頁、日刊工業新聞1991年8月29日21頁)。
そうとすれば、「システム育毛」の文字よりなる本願商標は、これをその指定商品中、例えば「天然アミノ酸末・スピルリナ・コンブ末・ニンニク末・カキ肉エキス・ハトムギ末・小麦胚芽油・骨粉からなる錠剤状・粉末状・液体状・固形塊状の加工食品」等に使用した場合、これに接する取引者、需要者に対し、上記実情から、該商品が「育毛をシステム的に行うために用いるもの」であること、すなわち商品の品質を表示するものと認識させるに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと判断するのが相当であり、また、これを前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであり、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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