Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第3009号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別紙(1)に表示したとおりの構成のものであり、第7類「金属加工機械器具,機械要素(陸上の乗物用のものを除く。)」を指定商品として、平成8年4月19日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において拒絶の理由に引用した登録第432951号の1及び登録第432951号の2商標(以下、合わせて「引用商標」という。)は、別紙(2)に表示したとおりの構成のものであり、昭和28年1月16日に登録出願、同年10月17日に登録された登録第432951号商標に係る商標権が昭和39年3月16日に分割登録されたものであり、前者は、第17類「他類に属しない機械器具及びその各部並に各種の調帯『ホース』及び『パッキング』但し滑車、歯車、調車、及びこれらの類似商品を除く」を指定商品とするものであり、後者は、第17類「滑車、歯車、調車及びこれらの類似商品」を指定商品とするものであって、いずれも、その商標権が現に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、別紙(1)に表示した構成のものであり、小さく表した「IKS」の文字と先頭の「S」の文字を図案化した「SHALWIN」の文字とをハイフンで結んでなるものである。そして、本願商標は、その「IKS」の文字部分と「SHALWIN」の文字部分とがハイフンで結ばれているが、両文字部分の文字の大きさに格段の差があり、ハイフンを介していることもあって、外観上明らかに分離して見えるものといえる。また、本願商標は、前記の両文字部分が結合して全体として自然な観念を生じているとも認め難い。そしてまた、本願商標は、全体が、「アイケイエスシャルウィン」と称呼されるものと認められるところ、この称呼は、冗長であるとまではいえないが音数が短いものともいえない。
そうすると、本願商標は、小さい文字で表されてはいるものの、その構成中の先頭部分に表されている「IKS」の文字部分に取引者・需要者が着目して、「アイケイエス」と称呼して取引に資する場合が少なくないものとみるのが相当であるから、これより「アイケイエス」の称呼をも生ずるものと認める。また、この文字部分からは欧文字3文字「I」、「K」、「S」が観念されることは明らかである。
一方、引用商標は、別紙(2)に表示した構成のものであり、その構成文字からみて、「アイケイエス」と称呼され、これより欧文字3文字「I」、「K」、「S」が観念されるものと認められる。請求人は、引用商標は、「IK」と「S」の文字の間にピリオドがあるので、その称呼は、「アイケイ」の後に少し間をおいて「エス」と発音される旨主張するが、ピリオドがあるとしても、それに関係なく引用商標は、一連に「アイケイエス」と称呼されることが、むしろ多いものと認められるし、請求人主張のように間をおいて称呼した場合でも一連の「アイケイエス」の称呼との差違はわずかであり、区別は困難といえる。
そして、請求人は、本願商標は、甲第1号証ないし甲第9号証(請求人が使用の商品カタログ又はパンフレット)に示すように各種の商品に実際に使用されており、業界内で請求人の商標として広く知られている旨主張する。しかしながら、これらの証拠によっては、未だに、本件商標と引用商標とが現実に混同を生じるおそれがないものと認めることはできない。なお、提出の甲第4号証(標準スプロケットのカタログ)の表表紙の裏の頁などに掲載されている黒あるいは緑の四角形内に白抜きで「IKS」の文字を表した商標は、引用商標とは、極めて紛らわしい商標ということができる。
そうすると、本願商標は、その全体の外観が引用商標のそれと明らかに異なっていることを考慮しても、引用商標と同一の「アイケイエス」の称呼をも生ずるものであり、同一の欧文字3文字「I」、「K」、「S」を観念させる点においても紛らわしいものであるから、引用商標と類似する商標といわざるをえない。 また、本願商標は、引用商標の指定商品と同一又は類似する商品について使用をするものと認められる。
したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当であって取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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