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Trademark Appeal Case

周知商標の立証不十分

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第3294号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ハーバルライフ」の片仮名文字を書してなり、第3類「せっけん類、香料類、化粧品、歯磨き」を指定商品として、平成7年2月27日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

登録異議の申立てがあった結果、原査定は、「本願商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の使用する『HERBALIFE』、『ハーバライフ』が同人のダイエット食品をはじめ、化粧品その他の日用品等に使用された結果、本願商標登録出願時には、既に取引者、需要者間に広く認識されている。

しかして、本願商標は、『ハーバルライフ』の文字よりなるものであるが、申立人が『ダイエット食品』等に使用して著名な『HERBALIFE』、『ハーバライフ』とは、中間音としての『ル』音の有無にすぎず、該差異音は、前音が有声破裂音『バ』、後音が弾音で開口母音(a)を伴う『ラ』音であるところから、前後の音に埋没するように発せられ、聴取されるものであるから、これをそれぞれ一連に称呼するときは、語調語感が近似し、互いに相紛れるおそれがある。

そして、『ダイエット食品』は、体の内部より、また、本願商標の指定商品中の『化粧品』は、体の外部より美を追究するものであるから、商品の用途、需要者層、販売系統等を共通にする場合も決して少なくなく、本願商標は、これをその指定商品について使用するときは、該商品が、恰も申立人或いは申立人と何らかの関係ある者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

したがって、本願商標は商標法第4条第1項第15号に該当するものとする。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)「HERBALIFE」及び「ハーバライフ」(以下、これらを「引用商標」という。)についての周知性

申立人の提出した「HERBALIFE CAREERBOOK」(甲第1号証)、ハーバライフ・オブ・ジャパン株式会社の取り扱いに係る標準小売価格表(1996年8月31日まで)、同標準小売価格表(1996年9月1日〜)を添付してなる「HERBALIFE キャリアブック」(甲第2号証)、雑誌「HERBALIFE JOURNAL OCTOBER 1994 VOL.2」(甲第3号証)、パンフレット「ハーバライフの歴史」(甲第7号証)によれば、申立人は米国における健康美容に関する製品の製造販売会社として1980年に設立され、世界各地にその販売拠点を設け、日本においては申立人の製造販売に係る製品を「HERBALIFE」「ハーバライフ」と称し、ハーバライフ・オブ・ジャパン株式会社(以下、「ハーバライフ・オブ・ジャパン」という。)を介して販売していることが認められる。

そうしてみると、標準小売価格表(1996年8月31日まで)、同標準小売価格表(1996年9月1日〜)によれば、甲第3号証、同第5号証、同第8号証、同第16号証、同第30号証、同第31号証に紹介された商品は栄養補給食品と称して、また、甲第13号証、同第14号証、同第16号証に紹介された商品は化粧品と称して、それぞれ1996年以前より、ハーバライフ・オブ・ジャパンによって、販売されていることが認められる。

ところで、甲第3号証に紹介された栄養補助食品に属する商品は1994年より、そして、甲第5号証に紹介された栄養補助食品に属する商品は1996年より販売されているものと認められる。

さらには、甲第3号証によれば、「バスソルト」「化粧石けん」「ボディウォッシュ」「ボディローション」等の商品も紹介され、雑誌「THE ART OFPROMOTION(甲第37号証)」によれば、フォーミュラ1携帯用ケース、ウェットシャツ、ジャケット、スポーツシャツ、傘、バッグ、名刺入れ等の商品が紹介され、同「THE ART OFPROMOTION 1996年クリスマス・ギフト特集(甲第38号証)」によれば、クリスマス用品が紹介がされていることからして、かかる商品もハーバライフ・オブ・ジャパンで取り扱われていることが認められる。

しかしながら、前記の甲号各証にかかる雑誌、パンフレット、リーフレットがどの程度作成され、どのような所に配布されたのか、これらに紹介された商品が、どの程度生産、販売されたのか、その数量及びその売り上げ高がどの程度なのか、引用商標の広告宣伝の実績を示すものもないから、これら甲号各証によつては、引用商標が、取引者、需要者の間に広く知られているものとは具体的に把握し難いところである。

また、引用商標が外国(甲第17号証ないし同第29号証)及び国内(甲第32号証ないし同第36号証)において登録されているとしても、これをもって、引用商標が著名な商標であるとはいい難いものである。

そうとすれば、本願商標の登録出願時前より、引用商標が栄養補助食品、化粧品等について使用されていると認められるとしても、引用商標が申立人の業務に係る商品を表示する商標として取引者、需要者の間に広く認識されていたものとは認められない。

(2)本願商標と引用商標の類否

本願商標は「ハーバライフ」の文字を書してなるものである。一方、引用商標は前記のとおりである。

してみれば、本願商標と引用商標とは、外観上明瞭に区別し得るものである。

次に、これを称呼についてみるに、本願商標よりは「ハーバルライフ」の称呼を生ずるの対し、引用商標よりは「ハーバライフ」の称呼を生ずるものである。

そこで、本願商標より生ずる「ハーバルライフ」と引用商標より生ずる「ハーバライフ」の称呼とを比較するに、前者は「ハーバル・ライフ」と自然に「ハーバル」と「ライフ」との二つの部分に区切って聴取されるのに対し、後者は「ハーバライフ」と一連に聴取されるから、その語調、語感を異にするものであり、両者は称呼上相紛れるおそれはない。

更に、本願商標と引用商標とは、いずれも造語よりなるものと認められるから、その観念上、比較すべくもない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれよりしても、相紛れるおそれのない非類似の商標である。

(3)結び

そうしてみれば、本願商標と引用商標とは非類似の商標であって、引用商標が申立人の業務に係る商品を表示する商標として取引者、需要者の間に広く知られているとは認められないから、本件商標はこれをその指定商品に使用しても、申立人の業務に係る商品と出所の混同を生ずるおそれはない。

したがって、引用商標が周知な商標であることを前提として、本願商標は商標法第4条第1項第15号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、取消を免れないものである。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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