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Trademark Appeal Case

株式会社とありふれた氏の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第13746号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別紙に示すとおり「株式会社モリタ」の文字を横書きしてなり、第7類「金属加工機械器具、鉱山機械器具、土木機械器具、荷役機械器具、化学機械器具、繊維機械器具、食料加工用又は飲料加工用の機械器具、製材用・土木用又は合板用の機械器具、パルプ製造用・製紙用又は紙工用の機械器具、印刷用又は製本用の機械器具、包装用機械器具、動力機械器具(陸上の乗物用のものを除く。)風水力機械器具、農業用機械器具、漁業機械器具、ミシン、ガラス器製造機械、靴製造機械、製革機械、たばこ製造機械、機械式の接着テープディスペンサー、自動スタンプ打ち器、起動器、交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用のものを除く。)、交流発電機、直流発電機、芝刈機、修繕用機械器具、電気洗濯機、電機ブラシ、電気ミキサー、電動式カーテン引き装置、陶工用ろくろ、塗装機械器具、機械要素(陸上の乗物用を除く。)簡易起重機、油圧シリンダ、空圧シリンダ、瓶選別機、油圧パワーユニット、破砕機、鉄筋カッター、廃プラ選別機、フロートジェットポンプ、送排風機、フロンガス回収機、空気式切断機、非鉄筋属選別機、高速発酵処理機」を指定商品として、平成8年9月18日登録出願したものである。

2 原査定の理由

原査定は、『本願商標は、ありふれた氏と認められる「森田」「守田」等に通ずる「モリタ」の文字に、会社の種類を表し、その商号を表示するために付さなければならないことが法律上求められている「株式会社」の文字を冠したものであることから、ありふれた名称を普通に用いられる方法で表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第4号に該当する。』として本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、その構成別紙に示すとおり「株式会社モリタ」の片仮名文字を表してなるものである。

ところで、その構成中「株式会社」の文字は、株式組織である会社が、その商号中に使用する文字であって、商品等の出所を表示するために、その商号を使用することも普通に用いられているものである。

また、その構成中「モリタ」の文字は、「モリタ」と称呼される「森田」の氏姓が、例えば、平成10年3月 日本電信電話株式会社発行に係る「ハローページ東京都23区 個人名全区版・下巻」をみると3000もの数の「森田」姓を見出すことができ、1972年3月8日六藝書房発行・佐久間英著「日本人の姓」中の当該記載からは、全国で10万位存在する氏である旨の解説とを併せ考えると「森田」は、ありふれた氏姓と認められるものであって、一般にその氏姓を片仮名文字で表示する場合も決して少なくない事実からして、「モリタ」の文字に接した者は、ありふれた氏姓の「森田」と理解し、把握するにとどまるものといわざるを得ない。

そうすると、本願商標は、株式組織である会社の商号中に必ず使用される「株式会社」の文字と、ありふれた氏姓である「森田」を片仮名文字で表したにすぎない「モリタ」の文字とを普通に用いられる程度の態様で「株式会社モリタ」と表してなるものであるから、本願商標に接する取引者、需要者は、ありふれた名称として理解し、これをもって商品の出所の識別機能とは認識し得ないものといわなければならない。

したがって、本願商標は商標法第3条第1項第4号に該当し、登録することができない。

なお、請求人は甲第1号証及び同第2号証(枝番を含む)を提出し、本願商標が指定商品「簡易起重機、油圧シリンダ、鉄筋カッター、フロートジェットポンプ等」の分野においても極めて著名であるので、識別機能を有する旨主張しているが、本願商標は、いわゆる商号を商標として採択使用するものであるところ、請求人の名称(商号)は平成9年4月1日付で変更され、約1年5月後の同10年9月10日付商標周知証明(甲第1号証▲2▼)には、使用に係る商品が明記されていないものである。

また、同第2号証の各地消防組合・取引業者による各々の証明書は、請求人が予め用意した証明書用紙を用いて請求人の求めに応じてその取引先が証明したものであり、かつ、本願指定商品には含まれていない「自動車並びにその部品及び附属品等」についてのものである。その他、使用により識別力を有するに至った客観的な証明として、例えば、商品の生産又は販売数量、本願商標の使用期間、使用地域、広告宣伝の方法、回数及び内容等が明らかにされていない。

以上のことから、本願商標を「簡易起重機、油圧シリンダ、鉄筋カッター、フロートジェットポンプ」に使用した結果、自他商品の識別機能を有するに至ったものとは認め難く、この点について述べる請求人の主張は採用できない。

よって、結論のとおり審決する。

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