Trademark Appeal Case
称呼類似と音の差異
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−91273(T2000−91273/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4414768号商標(以下「本件商標」という。)は、「パナソニア」の文字を横書きしてなり、平成11年10月5日に登録出願、第6類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年9月8日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用に係る、「Panasonic」の文字を横書きしてなり、昭和60年6月21日に登録出願、第7類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和63年7月22日に設定登録された登録第2067704号商標、「パナソニック」の文字を横書きしてなり、平成4年3月30日に登録出願、第7類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成6年5月31日に設定登録された登録第2659154号商標及び「Panasonic」の文字(標準文字)を横書きしてなり、平成9年4月1日に登録出願、第6類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成10年7月31日に設定登録された登録第4173117号商標(以下、これらを一括して「引用商標」という。)と称呼において類似する商標であり、その指定商品も引用商標の指定商品と類似するものである。また、引用商標は、申立人の商標として広く一般に知られているから、これと類似する本件商標は、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号の規定に違反してされたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標及び引用商標は前記したとおりの文字構成よりなるものであり、それぞれの文字構成に相応し、本件商標は「パナソニア」、引用商標は「パナソニック」の称呼を生ずるものと認められる。
本件商標より生ずる「パナソニア」の称呼と引用商標より生ずる「パナソニック」の称呼とを対比すると、両称呼は、「パナソ」までを共通にするものの、後半部の第4音において「ニ」の音が促音を有するか否か及び末尾音において「ア」と「ク」の音の相違を有するものである。
そして、「パナソニック」の称呼における第4音の「ニッ」の音は、促音を有することより強い音として聴取されるのに対し、「パナソニア」における第4音の「ニ」は、前後の音との関係より弱い音として聴取されるといえ、また、末尾音の「ア」と「ク」の音は、調音方法、調音位置が異なる極めて異質の音といえる。申立人は、商標の識別において最も重要な接頭部分から4音の「パナソニ」の称呼が共通しているので、類似すると述べているが、本件商標は、促音を伴わないため滑らかに一気に称呼し得るのに対し、引用商標は、促音を伴って称呼されるため後段部分が強調され、2音節の如く称呼されるということができる。そうすると、これらの相違音が両称呼の全体の音調、音感に与える影響は大きいものといわざるを得ないから、それぞれを全体として称呼した場合聞き誤るおそれはないものと判断するのが相当である。
してみれば、本件商標は、外観、観念においてはもとより、称呼においても類似するものではないと認められる。
(2)申立人が電気製品の分野の商品について長年継続して使用する「Panasonic」商標は、申立人の業務に係る商品を表示する商標として需要者の間に広く認識されており、また、申立人の関連会社が建築、住宅関連の業務に係る商品、役務を表示する商標として使用する「PanaHome/パナホーム」商標は需要者の間に相当程度認識されているものと認められる。
しかしながら、本件商標は、同じ書体、同じ大きさで「パナソニア」の文字が一連一体的に表されているものであり、これより生ずる全体の称呼も「パナ」の部分を認識させることなくよどみなく一気に称呼されるものといえる。
そうとすると、本件商標をその指定商品に使用した場合、取引者、需要者が、これを「Panasonic」商標、或いは「PanaHome/パナホーム」商標など「Pana/パナ」の文字を基幹部とする申立人又は申立人の関連会社の使用する商標であるかのように認識するものとは判断し得ないから、本件商標は、申立人又は申立人と関係を有する者の業務にかかる商品と混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。
(3)そうとすれば、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号の規定に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、商標法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すことはできない。
よって、結論のとおり決定する。
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