Trademark Appeal Case
称呼の類否判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−91111(T2000−91111/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4401689号商標(以下「本件商標」という。)は、平成11年7月1日登録出願、別掲のとおりの構成なり、第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年7月21日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記(1)に示す登録商標(以下「引用商標」という。)を引用し、引用商標は申立人の業務に係る商品「スケートボード関連の運動用具及び被服」について長年使用されて、スケートボードの分野の需要者の間に広く認識されているところ、本件商標は引用商標と称呼上及び外観上類似する商標であり、かつ、その指定商品も同一又は類似するものであるから、本件商標をその指定商品に使用された場合、これに接する取引者、需要者は、申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがあり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものである。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきものであるとしている。(1)登録第4061971号商標は、平成7年8月9日登録出願、別掲のおりの構成よりなり、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年10月3日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本件商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、構成中の中央部が欧文字の「E」を看取し得るとしても、該文字の左右に表された部分は、特定の文字を表したとは理解、認識し難いものであるから、全体として特殊な図形というのが相当である。
そうしてみると、本件商標は、下部に配された「.」を介して「E」と「図形」との組み合わせよりなる商標であって、これよりは特定の称呼、観念を生じ得ないものある。
一方、引用商標は、別掲のとおり、欧文字の「es」文字中「e」の文字にアクサンテギューを付してなり、筆記体風にて表現してなるものである。そして、引用商標は、その構成文字に相応して「エス」の称呼を生ずるものであって、特定の観念を生じ得ない造語である。
そこで、本件商標と引用商標との類否についてみるに、両者の構成は、上記のとおりであるから、外観上明らかに区別し得るものである。
称呼、観念についてみるに、本件商標は、特定の称呼、観念を生ずることなく、引用商標は「エス」の称呼を生ずるものであって、特定の観念を生ずるものでないから、両者の称呼、観念については比較すべくもない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念において紛れるおそれない別異の商標といわざるを得ない。
ついで、申立人提出の外国語の商品カタログ(1995年、1997年及び1998年)、外国語で頒布された雑誌(「SKATEBOARDIG」1996年乃至1999年)の広告及びインボイスの写しによれば、引用商標が、運動靴、スケートボード用品について使用され、我が国にも輸入されていることが認められるとしても、これをもって、引用商標が本件商標登録出願時に需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。
そして、本件商標と引用商標とは、上記のように互いに相紛れることのない別異の商標であるから、本件商標をその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者をして引用商標を想起・連想させるとはいえず、申立人又は申立人と組織的、経済的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
申立人は、本件商標に接する看者が、「E」の左右の図形部分をそれぞれ欧文字「S」と理解する場合があり、本件商標をして全体として「S.E.S.」と綴ったものとして認識し、これより「セス」と称呼することがあると主張するが、引用商標より生ずる「エス」の称呼とは、称呼の識別上印象の強い語頭音において「セ」と「エ」の音に差異を有するものである。そして、該差異音は、その調音方法、調音位置を異にし、その音質、音感が相違するものであるから、極めて短い2音構成よりなる両称呼に及ぼす影響は大きいものであり、両者は、互いに紛れるおそれはないものというべきである。
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同15号に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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