Trademark Appeal Case
称呼類似性:語頭音の差異
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2000−91344(T2000−91344/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1本件商標
本件登録第4422686号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成11年11月5日に登録出願され、第10類「医療用機械器具」を指定商品として、平成12年10月6日に設定登録されたものである。
2登録異議申立ての理由
本件商標は、「ニプロ」の文字を横書きしてなり、昭和46年10月26日に登録出願され、第10類「理化学機械器具、光学機械器具、写真機械器具、映画機械器具、測定機械器具、医療機械器具、これらの部品および附属品、写真材料」を指定商品として、昭和57年9月30日に設定登録されている登録第1537370号商標、同じく、「NIPRO」の文字を横書きしてなり、昭和46年10月26日に登録出願され、第10類「理化学機械器具、光学機械器具、写真機械器具、映画機械器具、測定機械器具、医療機械器具、これらの部品および附属品、写真材料」を指定商品として、昭和57年11月26日に設定登録されている登録第1553012号商標、同じく、横長楕円形内に「Nipro」の文字を横書きしてなり、昭和61年11月18日に登録出願され、第10類「医療機械器具」を指定商品として、平成4年3月31日に設定登録されている登録第2389414号商標(以下、これら登録商標をあわせて「引用商標」という。)と類似し、かつ、その指定商品も同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3当審の判断
本件商標は、別掲のとおり、「NX」の文字と「iPro」の文字とをスラッシュ記号を介して、「NX/iPro」と表してなるものである。
一方、引用商標は、前記のとおり「ニプロ」、「NIPRO」及び横長だ円形内に「Nipro」の文字を横書きした構成よりなるものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観上明瞭に区別し得るものである。
次に、これを称呼についてみるに、本件商標は、別掲のとおりの構成よりなるものであるから、これよりは全体の文字に相応した「エヌエックスアイプロ」の称呼を生ずるものである。しかしながら、欧文字の一文字若しくは二文字は商品の記号・符号等として用いられるものであるから、該文字中の「NX」の文字部分もその類型として認識される場合も少なくない。そうとすれば、本件商標に接する取引者、需要者は、本件商標中「iPro」の文字部分に着目し、これより生ずる称呼をもって取引に資する場合も少なくないものと認められる。
してみれば、本件商標は、「エヌエックスアイプロ」の称呼の外、構成中の「iPro」の文字部分に相応して「イプロ」の称呼をも生ずるものである。
これに対して、引用商標は、「ニプロ」「NIPRO」「Nipro」の各文字よりなるものであるから、該構成文字に相応していずれも「ニプロ」の称呼を生ずるものというのが相当である。
そこで、本件商標より生ずる「エヌエックスアイプロ」と引用商標より生ずる「ニプロ」とは、音構成を著しく異にするものであるから、称呼において類似するものではない。
次に、本件商標より生ずる「イプロ」の称呼と引用商標より生ずる「ニプロ」の称呼とを比較するに、両者は、ともに3音構成よりなるところ、語頭音において「イ(i)」と「ニ(ni)」の音を異にするものである。そして、「イ(i)」の音は、くちびるを平たく開き、舌の先を下方に向け、前舌面を高めて硬口蓋に接近させ、声帯を振動させて発する音であるのに対し、「ニ(ni)」の音は、有声の子音「n」と母音「i」の結合した通鼻音であるから、その音質を異に、かつ、その差異が称呼の識別上最も重要な要素となる語頭音であるために、これらを一連に称呼した場合には、称呼上互いに紛れるおそれはないものと判断するのが相当である。
さらに、本件商標と引用商標は、いずれも造語よりなるものと認められるから、観念上比較すべくもないものである。。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標と認められるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものでない。
したがって、本件商標は、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。