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Trademark Appeal Case

図形商標の称呼・観念

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年異議第91513号
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4296259号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4296259号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に示すとおりの構成よりなり、平成10年5月13日に登録出願され、第32類「清涼飲料,果実飲料」を指定商品として、平成11年7月16日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、以下に示す(1)及び(2)の登録商標(これらを合わせて「引用商標」という。)を引用し、引用商標は申立人の業務に係る商品を表示するものとして広く需要者の間に認識され、かつ、著名になっているものである。そして、本件商標は引用商標と商標において類似し、その指定商品も同一又は類似するものであり、更には、本件商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、申立人又は申立人と経済的或いは組織的に何らかの関連を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがある。また、本件商標の権利者は、ブラジル連邦共和国における申立人の取引業者の関連会社であり、不正の目的をもって登録出願されたものであるから、その登録は許されないものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきものである。

(1)登録第3357423号商標は、「FLYING HORSE」の文字を横書きしてなり、平成7年2月16日に登録出願され、第32類「ビール、シロップ、その他の清涼飲料、果実飲料、飲料用野菜ジュース、乳清飲料、ビールの製造用ホップエキス」を指定商品として、平成9年11月7日に設定登録されたものである。

(2)登録第4010904号商標は、別掲に示すとおりの構成よりなり、平成7年2月16日に登録出願され、第32類「ビール、シロップ、その他の清涼飲料、果実飲料、飲料用野菜ジュース、乳清飲料、ビールの製造用ホップエキス」を指定商品として、平成9年6月13日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

本件商標は、別掲に示すとおり、図形と「THE ULTIMATE ENERGY DRINK」の文字とよりなるところ、その構成中の文字部分は、「究極のエネルギー飲料」程の意味合いを表すものであって、商品の品質、効能を表示するにすぎないから、自他商品の識別標識としての機能を果たす部分は図形にあるというのが相当である。

しかして、本件商標中の図形部分は、頭部に角を有し、胴部に羽を付けその羽が左右対称に羽ばたき、全体として後方部から中央前方部に向けて飛び跳ねた構成よりなるものであるところ、その中央前方部に向く頭部に角を有することから、一般に親しまれ知られている天馬(ペガサス)の姿態を表現したものとは特定し難く、本件商標権者の想像に係る特異な図形といえるものである。

してみると、本件商標は、その構成中の図形部分から特定の称呼および観念を生ずるとはみられないものである。

これに対して、「FLYING HORSE」の文字よりなる引用商標は、その構成文字に相応し、「フライングホース」の称呼および「空飛ぶ馬」程度の観念を生ずるものである。

また、別掲に示めす引用商標は、砂漠の風紋と思しき背景の中央部に、黒塗りの円形に重ねて、頭部に角を有し、胴部に羽を付け、前足を左上に跳ね上げてなり、全体として黒塗りにして右から左に向いて跳躍するが如く構成した黒塗りの図形を描き、その下部にやや右上がりに「FLYING HORSE」の文字を配してなるところ、中央部に描かれた図形部分とその下部に書された文字部分はそれぞれ看者の注意を惹くとともに、それぞれ自他商品の識別標識としての機能を果たすものである。しかして、当該引用商標は、その文字部分より「フライングホース」の称呼および「空飛ぶ馬」程度の観念を生ずるものであり、そして、中央部に描かれた図形部分は、その構成よりして一般に親しまれ知られた事物を表現したものとは特定し難いから、これは意匠的工夫をこらした特異な図形といえるものであって、この図形部分よりは特定の称呼および観念を生ずるとはみられないものである。

そこで、本件商標と引用商標をみるに、両者は前記のとおりであるから、外観上、その全体の構成を異にするものであり、図形部分についてみても、その表現方法を異にしその印象を異にするものであるから、両者は明らかに区別し得る差異を有するものである。そして、本件商標が特定の称呼および観念を生ずるものでない以上、引用商標から「フライングホース」の称呼及び「空飛ぶ馬」程度の観念を生ずるとしても、称呼および観念について比較すべくもない。

してみると、本件商標と引用商標は、その外観、称呼および観念において互いに紛れるおそれはないものというべきである。

申立人提出の証拠によれば、引用商標がいわゆる「健康飲料」と称される商品について「FLYING HORSE」の表示とともに使用され、ドイツで人気を博しているとしても、提出された証拠によっては引用商標が本件商標登録出願時に需要者の間に広く認識され、かつ、著名になっていたものとは認められない。

そして、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、これ接する取引者、需要者をして引用商標を想起、連想するとはいえないから、申立人又は申立人と組織的、経済的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものといわざるを得ない。

さらに、本件商標は、不正の目的(不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的)を持って使用するものと認め得る証左は見出せない。

そうとすると、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものということはできない。

したがって、本件商標は、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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