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Trademark Appeal Case

称呼の類似性判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2000−91072(T2000−91072/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4397295号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4397295号商標(以下「本件商標」という。)は、「NAILIAN」の文字(標準文字による)を書してなり、平成11年7月19日登録出願、第3類及び第42類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成12年7月7日に設定登録がなされたものである。

2 登録異議申立ての理由

平成5年12月28日登録出願、別記に示すとおり「NAILENE」の文字を横書きしてなり、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年12月3日に設定登録された登録第4341187号商標(以下「引用商標」という。)は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の業務に係る商品「つめの手入れ製品」について使用され、需要者の間に広く認識され、かつ、世界的に著名になっているところ、本件商標は、引用商標と称呼において類似する商標であり、かつ、その指定商品も同一又は類似し、本件商標のその指定商品及び指定役務について使用した場合、申立人の業務に係るものであるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第11号、同第10号及び同第15号に該当する。

したがって、本件商標は、その登録を取り消されるべきである。

3 当審の判断

本件商標は、「NAILIAN」の文字よりなるものであり、欧文字よりなる商標にあっては、一般に普及している英語風読みにより生ずる称呼がその商標より生ずる自然の称呼と判断するのが相当であるから、本件商標は、該構成文字に相応して「ネイリアン」の称呼を生ずるものであり、特定の語義を有するものとして、一般に知られ親しまれたものとは認められない一種の造語よりなるものである。

これに対して、引用商標は、別記のとおり「NAILENE」の文字よりなるものであるから、該構成文字に相応して「ネイリーン」及び「ネイレーン」の称呼を生ずるものであり、特定の語義を有するものとして、一般に知られ親しまれたものとは認められない一種の造語よりなるものである。

そこで、本件商標より生ずる「ネイリアン」の称呼と引用商標より生ずる「ネイリーン」の称呼とを比較するに、両者は、「ア」の音と「リ」の長音の差を有するものであり、該差異音は、その調音方法、調音位置を異にし、かつ、その音質、音感において格段の差を有するものであり、該差異音の差が両者の称呼全体を一連に称呼した場合,称呼に及ぼす影響は大きく、その語調、語感が相違し、両者は、明瞭に区別され、互いに紛れるおそれはないものである。

また、本件商標より生ずる「ネイリアン」の称呼と引用商標より生ずる「ネイレーン」の称呼についても、相違する音の音質、音感の差により、両者は、互いに紛れるおそれはない。

申立人は、本件商標より「ネイリーン」、「ナイリーン」及び「ナイリアン」の称呼及び引用商標より「ネイレーヌ」及び「ナイリーン」の称呼を生ずる旨主張するが、そうと認め得る証左はなく、この点についての申立人の主張は採用できない。

さらに、本件商標と引用商標とは、前記のとおりの構成よりなるものであり、その外観及び観念において類似するものとは認められない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点よりみるも互いに紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではない。

次に、申立人の提出に係る証拠によれば、引用商標に係る商品がわが国において73店舗で販売されているとする店舗のリストを提出しているが、店舗リストのみによっては、引用商標が如何なる商品について使用されているかも不明であり、我が国における、引用商標に関する宣伝、広告の手段、方法及びその期間など不明であり、また、引用商標を使用した商品の評判、市場占有率など不明であり、本件商標登録出願時に引用商標が需要者の間に広く認識されていたものとは認められない。

そして、引用商標に関し、南アフリカ、パナマ、イギリス、オーストラリア、サウジアラビア、ノルウェイ、メキシコ、フランス、アルゼンチン、ドミニカ、プエルトルコ等で1993年から1996年頃の雑誌への広告例をを挙げているが、これらの広告を掲載したことをもって引用商標が需要者の間に広く認識され、かつ、世界的に著名になっているものとすることはできない。

そうとすれば、申立人提出の証拠によっては、引用商標が申立人の業務に係る「つめの手入れ用製品」を表示するものとして、本件商標登録出願時に取引者、需要者の間に広く認識され、かつ、著名になっていたものとは認められない。

してみれば、本件商標と引用商標とは類似するものでなく、本件商標をその指定商品及び指定役務について使用しても、これに接する取引者、需要者は、申立人に係る引用商標を想起せず、該商品及び役務が申立人又は申立人と組織的、経済的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれはないものといわざるを得ない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではない。

申立人は、本件商標と申立人が使用する引用商標とが類似し、その指定商品も同一又は類似し、かつ、引用商標が需要者の間に広く認識され、著名になっているとして、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当する旨述べているが、本件商標と引用商標とは類似せず、引用商標は、本件商標登録出願時に需要者の間に広く認識されていたものとは認められないこと前示のとおりであり、また、同条の趣旨は、未登録の商標であって、需要者の間に広く認識されている商標を保護するものであり、申立人の主張は、その前提において誤りがあり、この点についての主張は採用できない。

よって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定により、結論のとおり決定する。

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