sokuhyo

Trademark Appeal Case

POLO商標の混同類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第18532号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別紙に表示するとおりの構成よりなり、第18類「原革,原皮,なめし皮,毛皮,革ひも,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,かばん金具,がま口口金,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,愛玩動物用被服類」を指定商品とし、平成6年8月24日に商標登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定において、登録異議の申立がなされた結果「異議申立人は、世界的に有名なデザイナー『ラルフ・ローレン』によって主宰されるアパレルその他各種の生活関連用品のメーカーであって、そのデザインに係る『紳士服、ネクタイ、眼鏡』等について、商標『POLO』、『ポロ』を使用した結果、本願商標登録出願時には、既に取引者、需要者間において、極めて広く認識されていたものであることが認められる。

しかして、本願商標中の黒塗り装飾リボン図形内に白抜きで顕著に表してなる『ELDORADO POLO CLUB』の文字は、それ自体で自他商品識別標識として機能するものであるが、これが全体として特定の意味合いを有するものとは認められず、常に不可分一体の構成よりなるものと認識把握しなければならない格別の理由もなく、構成中の『POLO』の文字部分は、申立人が商品『紳士服、ネクタイ、眼鏡』等に使用して極めて広く認識されている『POLO』と同一であり、また、トータルファッションが盛んな昨今、本願の指定商品についても、服飾デザイナー等がデザインする場合がむしろ多いことからして、本願商標をその指定商品に使用するときは、該商品が、恰も異議申立人或いは異議申立人と何等かの関係ある者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものと判断するのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。」旨認定、判断して本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)異議申立人の提出に係る証拠を検討し、かつ、職権をもって調査するに、(株)講談社 昭和53年7月20日発行「男の一流品大図鑑」、サンケイマーケッテング昭和58年9月28日発行「舶来ブランド事典’84ザ・ブランド」によれば、以下の事実が認められる。

ラルフ・ローレンは、1967年ネクタイメーカーのボー・ボランメル社にデザイナーとして入社、幅広ネクタイをデザインし、圧倒的に若者に支持され、世界に広まった。翌1968年独立、社名を「ポロ・ファッションズ」(以下、「ポロ社」という。)とし、ネクタイ、スーツ、シャツ、セーター、靴、カバンなどのデザインをはじめ、トータルな展開を図ってきた。1971年には婦人服デザインにも進出、服飾業界の名誉ある賞、「コティ賞」を1970年と1973年の2回受賞するとともに、数々の賞を受賞。1974年の映画「華麗なるギャツビー」の主演ロバート・レッドフォードの衣装デザインを担当、アメリカを代表するデザイナーとしての地位を確立した。

我が国においても、ラルフ・ローレンの名前は服飾業界等において広く知られるようになり、そのデザインに係る商品には「Polo」の文字とともに「by RALPH LAUREN」の文字及び馬に乗ったポロ競技のプレーヤーの図形の各商標、(以下、一括して「引用商標」という。)が用いられ、これらの商標は「ポロ」と略称されている。

そして、(株)洋品界昭和55年4月発行「海外ファッション・ブランド総覧1980年版」「ポロ/Polo」の項及びボイス情報(株)昭和59年9月発行「ライセンス・ビジネスの多角的戦略’85」の「ポロ・バイ・ラルフローレン」の項の記述及び昭和63年10月29日付日経流通新聞の記事によれば、我が国においては、西武百貨店が昭和51年にポロ社から使用許諾を受け、同52年からラルフ・ローレンのデザインに係る紳士服、紳士靴、サングラス等、同53年から婦人服の輸入、製造、販売を開始したことが認められる。

また、ラルフ・ローレンに係る紳士服、紳士用品については、(株)スタイル社1971年7月発行「dansen男子専科」、前出「男の一流品大図鑑」、(株)講談社昭和54年5月発行「世界の一流品大図鑑’79年版」、(株)チャネラー昭和54年9月発行別冊チャネラー「ファッション・ブランド年鑑’80版」、「男の一流品大図鑑’81年版」(昭和55年11月発行)、「世界の一流品大図鑑’80版」(昭和55年5月発行)、婦人画報社昭和55年12月発行「MEN’SCLUB I980,12」、「世界の一流品大図鑑’81年版」(昭和56年5月発行)、前出「舶来ブランド事典’84ザ・ブランド」、(株)講談社昭和60年5月発行「流行ブランド図鑑」に、眼鏡については、「世界の一流品大図鑑’80版」、「ファッション・ブランド年鑑’80版」、「男の一流品大図鑑’81年版」、「世界の一流品大図鑑’81年版」に「POLO」、「ポロ」、「Polo」、「ポロ(アメリカ)」、[ポロ/ラルフローレン(アメリカ)」等の商標の下に紹介されていることが認められる。

なお、ラルフ・ローレンの「POLO」、「ポロ」、「Polo」の商標について、上記認定事実とほぼ同様の事実を認定した東京高等裁判所の判決(平成2年(行ケ)183号、平成3年7月11日判決言渡)がある。

以上の事実を総合し、上記判決をも併せ考慮すると、我が国においては、遅くても昭和55年頃までには既にラルフ・ローレンのデザインに係る商品を表示するものとして引用商標が取引者、需用者の間に広く認識されていたものと認められ、その状態は現在においても継続しているというのが相当である。

(2)本願商標は、別紙の構成よりなるものであるところ、該構成中黒塗りの装飾リボン図形内に白抜きで「ELDORADO POLO CLUB」と書してなる文字は、それ自体自他商品の識別標識として機能を果たすものであり、これが全体として特定の意味合いを有するものとは認められず、常に不可分一体の構成よりなるものと認識把握しなければならない格別の理由もない。

してみると、前記認定の如く「POLO」が著名であることに照らせば、本願商標に接する需要者、取引者は、その構成中に「POLO」の文字を有しているものと容易に認識、理解するものというのが相当である。

そうとすれば、本願の指定商品「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」等は、ファッションに関連する商品であって、統一ブランドの下にトータル的にファッションをまとめようとする昨今において、本願商標をその指定商品について使用する場合に、これに接する取引者、需要者をして、前記した実情からしてラルフ・ローレンのデザインに係る商品を表示するものとして周知商標である引用商標を連想、想起し、ラルフ・ローレン又は異議申立人と組織的・経済的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかのようにその出所について混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本願商標を商標法第4条第1項第15号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。