Trademark Appeal Case
故人氏名商標と公序良俗
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年異議第90972号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4255865号商標(以下「本件商標」という。)は、平成9年10月16日に登録出願され、別記に示すとおりの構成よりなり、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年3月26日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、「einstein」の文字よりなるが、これは、世界的に著名cjな科学者アルベルト・アインシュタイン(Albert Einstein)の氏を表示したものであり、これをアルベルト・アインシュタインと何らの関係もない者が商標として独占的に使用することは、死者の名誉・国際信義を勘案し適当ではなく、本件商標は、公序良俗を害するおそれがある。したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当し、同法第43条の2第1号により取り消されるべきものである旨主張し、証拠方法として、甲第1号証乃至同第18号証を提出している。
3 本件商標に対する取消理由
本件登録異議の申立てがあった結果、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当するとして通知した取消理由は、次のとおりである。
<取消理由>
本件商標は、平成9年10月16日に登録出願、別記に示すとおりの構成よりなり、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年3月26日に設定登録されたものである。
他方、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の提出に係る甲各号証によれば、アインシュタイン(Albert Einstein)は、ドイツ生まれのアメリカの物理学者であり、一般相対性理論等を完成したことが一般に広く認識されているものと認められる。
そうとすれば、物理学者であるアインシュタイン(Albert Einstein)の氏と綴りを同じくする本件商標は、それをその指定商品についての使用の独占を意図するものであり、かつ、世界的な著名な物理学者の名声を一私人たる商標権者が、遺族又は申立人の承諾もなく商取引に使用することは、故人の名声・名誉を傷つけるおそれがあるばかりでなく、商取引の秩序を乱すものであって、我が国の国際的な信頼も損なうおそれもあるというべきであり、ひいては国際信義に反するものとして、公序良俗を害する行為といわざるを得ない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものである。
4 商標権者は、上記3の取消理由に対して指定期間内に何ら意見を述べていない。
5 当審の判断
よって判断するに、本件商標は、上記3の理由のとおり、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものと認められるから、同法第第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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