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Trademark Appeal Case

結合商標の記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第19847号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、後掲に示すとおり、「Steel Home」の欧文字および「スチールホーム」の片仮名文字を上下二段に書してなり、平成9年4月24日登録出願、指定商品については、原審における同10年9月24日付手続補正書をもって、「第6類 建築用又は構築用の金属製専用材料,金属製建造物組立てセット」と減縮補正しているものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、鋼鉄を使用した家であることを理解させる『Steel Home』の文字と、その表音と認められる『スチールホーム』の文字とを普通に用いられる方法で併記してなるものであるから、これをその指定商品中『鉄及び鋼、建築用又は構築用の金属製専用材料、金属製建具』等に使用するときは、該商品が前記家に用いるものであることを理解させるものであって、単に商品の品質、用途を表示するにすぎない。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、その構成後掲に示すとおり、「Steel Home」、「スチールホーム」の各文字よりなるところ、これを構成する「Steel」、「スチール」及び「Home」、「ホーム」の各文字部分は、それぞれ一般に「鋼鉄、鋼、鋼鉄製」及び「家、家庭、自宅」の意味合いで、ともに世上親しまれている平易な英語又は外来語であって、全体として「鋼鉄製の家」の如き意味合いを容易に看取し得るものと認められる。

ところで、本願商標の指定商品と密接に関連する建築・建材の産業分野において、「ホーム」(home)又は「ハウス」(house)の語は、例えば、「ミサワホーム株式会社」、「三井ホーム株式会社」、「積水ハウス株式会社」、「大和ハウス工業株式会社」のごとく、建築又は建材を取り扱う事業者がそれぞれ自己の会社名称等について、業種名を表示するものとして普通一般に使用している状況があり、この点は、例えば、1992年2月20日株式会社井上書院発行建築カタカナ語・略語辞典「ホーム」の項によれば、「家、家庭、自宅」を意味し、同じく「ハウス」の項には「人がそこで生活を営むための建物で住宅のこと。同義語に『ホーム』などがある。」とする旨解説されていて、また、1993年6月10日株式会社彰国社発行建設大辞典(第2版)「住宅メーカー」の項によれば、該語について「home manufacturer」(ホームマニュファクチャー)の英文を充てるとともに、「戸建て住宅等を工業化手法により生産し、基準となる仕様や価格を明示し商品として供給する企業。『ハウスメーカー』ともいう。」と解説されているように、当業界において、「ホーム」(home)及び「ハウス」(house)の語は住宅建築ないしは当該建築関連部材の総称的意味合いを表し、またその意味合いで同義語的に扱われ、用いられているのが実情である。

一方、建築用鋼材に関し用語辞典等をみると、例えば、株式会社集英社発行1999年版情報・知識imidasの「スチールハウス」の項によれば、「スチールの薄板(厚さ1mm前後)をC字形に成型したものでフレーム(枠組み)を作り、これを構造材として建てる住宅。ツーバイフォー工法に用いられる木材をスチールに置き換えたものと考えればよい。」旨解説されていて、また、昨今の住宅用鋼材に関する商品事情について業界紙その他の報道記事等をみると、以下のような状況が認められる。

(1) 「スチールハウス実験棟披露、新分野へ参入 鹿嶋の住金構内」(1998.04.10付朝日新聞より。)

(2) 「役立つ住宅情報スチールハウス本格生産へ」(1998.12.10付毎日新聞より。)

(3) 「スチールハウス工法、テスコ、外食店舗に導入」(1999.08.19付日経新聞より。)

(4) 「新構法・鋼材版2×4『スチールハウス』、枠組壁構法の性能規定化がオープン化へ。」(1996.08.12付日経アーキテクチュアより。)

(5) 「認定取得で手続き簡単に耐震のスチールハウス」(1997.11.12付共同通信より。)

(6) 「スチール住宅、普及に弾み共通仕様モデルが認定」(1997.10.10付朝日新聞より。)

(7) 「日本ツーバイフォー建築協会、スチール住宅導入検討。当面、木材の代替部材に」(1995.10.26付日刊工業新聞より。)

(8) 「スチール住宅形鋼、NKK・大倉ホーム提携―供給・販売で。」(1997.9.12付日経産業新聞より。)

(9) 社団法人鋼材倶楽部に係るインターネットホームページ情報によれば、「スチールハウス」及び「スチールハウス普及会」に関する情報が紹介されていて、「NKK(日本鋼管株式会社)」、「川崎製鉄株式会社」、「株式会社神戸製鋼所」、「新日本製鐵株式会社」、「住友金属工業株式会社」、「日新製鋼株式会社」の鉄鋼メーカー6社が正会員として、又、他に213社が会員として入会していること。

(10) 建材、建築関連メーカーの事業に関する「不動産ダイジェスト」とするインターネットホームページ情報によれば、「’96/住宅産業の重大ニュ−ス」として、「・・この動きは鉄鋼高炉6社が共同で進出したスチールホームの行方とともに、もっとも注目される動きになってくる・・。」との記述が見受けられること。

以上によれば、昨今の住宅建築及び建材関連の業界においては、住宅用に鋼製部材が開発、設計、製造、使用されている状況が顕著であって、それら部材による住宅建築、又はその工法関連材料を称して「スチールハウス(Steel House)」又は「スチール住宅」と呼び、取引上普通に使用している状況が認められ、特に、近時、鉄鋼高炉6社がスチールホームと称する住宅建材の分野に共同で進出した状況が注目される。

そうすると、「Steel Home」、「スチールホーム」よりなる本願商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、前記事情よりして、鋼製枠組住宅ないしは該住宅用の鋼製建材であること、すなわち、該商品の品質、用途を表示したものと理解するに止まり、それをもって自他商品の識別標識とは認識し得ないものといわなければならない。

してみれば、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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