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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第3783号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、後掲(1)に示すとおり、「ニッカサンクリーン」の片仮名文字を書してなり、第1類「化学品,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。),フォトレジスト樹脂,紫外線硬化樹脂,原料プラスチック」を指定商品として、平成8年8月19日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第1084014号商標(以下、「引用A商標」という。)は、後掲(2)に示すとおり、「ニッカサン」の片仮名文字、「日化産」の漢字及び「NIKKASAN」の欧文字をそれぞれ上・中・下3段に書してなり、昭和46年2月26日登録出願、第1類「化学品,その他本類に属する商品」を指定商品として、同49年8月22日に設定登録され、その後、2回に亘り商標権存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。同じく、登録第3093898号商標(以下、「引用B商標」という。)は、後掲(3)に示すとおり「NIKKASAN」の文字を書してなり、平成4年12月10日登録出願、第4類「工業用油,工業用油脂,燃料,ろう,靴油,固形潤滑剤,保革油,ランプ用灯しん,ろうそく」を指定商品として、同7年11月30日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

本願商標は、その構成後掲(1)に示すとおり、「ニッカサンクリーン」の文字よりなるところ、構成中後半の「クリーン」の文字部分は、一般に「清潔な、きれいな、よごれのない」等の意味合いをもって親しまれている平易な外来語といえるものであり、かつ、該文字は、本願商標の指定商品とする化学品等の商品分野においては、特に、精密部品・電子部品の洗浄剤として用いられる「炭素、酸素、水素から成る炭化水素系の液体」又は「超臨界炭酸ガス」、半導体の洗浄に使用される「超純過酸化水素」、繊維の洗浄に使用される「界面活性剤」、紙パルプの漂白に使用される「過酸化水素」等について、その機能、効能を表示するものとして、容易に理解され、かつ、取引上、普通に使用せられる語と認められる。

そうとすると、本願商標をその指定商品中の前記清浄又は洗浄機能・効果を有する商品に使用した場合、これに接する取引者・需要者は、前記事情よりして、構成中の「クリーン」の文字部分をその品質、用途又は機能、効能を表したものと理解するに止まり、自他商品の識別標識として機能を果たす部分は、前半部の「ニッカサン」の文字部分にあるものと認識し、これより生ずる「ニッカサン」の称呼をもって取引に資する場合も決して少なくないとみるのが相当である。

また、本願商標は、これを全体として称呼した場合は、全9音とやや冗長に亘る音構成といえるから、前記事情とも併せ考慮するに、簡易迅速を旨とするこの種商品の取引者、需要者間においては、後半の「クリーン」の文字部分を捨象し、前半の「ニッカサン」の文字部分をもって簡便に取引に資する場合も否定し得ない。

したがって、本願商標は、その構成文字全体より「ニッカサンクリーン」の称呼を生ずるほか、単に「ニッカサン」の称呼も生ずるものといわなければならない。

他方、引用A商標は、その構成後掲(2)に示すとおり、「ニッカサン」、「日化産」及び「NIKKASAN」の各文字を3段に横書きしてなるものであり、また、引用B商標は、その構成後掲(3)に示すとおり、「NIKKASAN」の欧文字を横書きしてなるものであるから、両引用商標は、それぞれの構成文字に相応して、共に「ニッカサン」の称呼を生ずるものとみるのが自然である。

してみれば、本願商標と両引用商標とは、「ニッカサン」の称呼を同じくする点で互いに紛れ易く、このほか、外観及び観念の点を考慮するとしても、なお、両者はその出所について混同を生ずるおそれのある類似の商標といわなければならない。そして、本願商標と両引用商標は、共にその指定商品中に、清浄又は表面処理効果を有する化学品(又は化学剤)を含むものと認められる。

してみれば、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するといわざるを得ないから、この理由をもって本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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