Trademark Appeal Case
無期限点検の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第17848号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、後掲に示すとおり、「無期限点検」の文字を横書きしてなり、第8類「手動工具(「すみつぼ類・皮砥・鋼砥・砥石」を除く。),手動利器(「刀剣」を除く。),皮砥,鋼砥,砥石」を指定商品として、平成8年12月20日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は『無期限に商品を点検する』ことを看取させるにすぎない『無期限点検』の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるが、これを本願の指定商品に使用しても需要者が何人に係る商品であるかを認識することができないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨の理由により、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、その構成後掲に示すとおり、「無期限点検」の文字を普通の書体をもって表してなるところ、構成中、前半の「無期限」の文字部分は「期限をもうけていないこと。」の意味合いを、また後半の「点検」の文字部分は「1つ1つ検査すること。」を意味する語であって(株式会社岩波書店発行「広辞苑 第五版」より)、全体として「無期限に点検すること」の意味合いを容易に看取し得るものと認められる。
そして、機械器具類又は設備機器類を取扱う業者間において、「点検」の文字は当該機器の販売に付随して、例えば「1ヶ月点検」、「6ヶ月点検」、「12ヶ月点検」等の一定の期間ごと(定期的に)に、当該機器の検査を行う保守、点検サービスを表す語として普通に使用している状況が認められる。
また、「無期限」の語は、例えば、「独ハーバーツ、自動車塗料の無期限保証、日本で来年展開。」(1998.10.11付日経産業新聞より。)、「日本水処理技研、『防カビ抗菌』に無期限保証」(1995.06.09付日経産業新聞より。)等の用例、或いは、いわゆるインターネットホームページ掲載の、「レンチ・スパナ等に対する無期限保証の情報」(ANNIVERSARY internet Shoppers)、「システムに対し業界初の無期限保証の情報」(株式会社トップスジャパン)、「LAN、ケーブル、工具等の取扱商品はすべて5年の保証期間があり、一部無期限保証のものも・・の情報」(ブラック・ボックス・ジャパン株式会社)の他多数の用例に見られるように、前記点検サービスと同様に、当該製品の購買者に対し、保証サービス(購入時の品質を随時保証するというべき保証サービス)を表示するものとして「無期限」の文字(語)を取引上普通に使用している事実が認められる。
そして、本願商標がその指定商品とする工具、利器等は一般に耐用年限も長く、かつ、定期的又は随意的に手入れ、点検を必要とする商品と認め得るものである。
以上によれば、「無期限点検」の文字(語)からは、「無期限に商品を点検すること」すなわち、当該製品の購買者に対し、ライフサイクルの限りにおいて点検サービスを行うという一種消費者向けの特典(サービス)を表示するうたい文句(キャッチフレーズ)と理解されるに止まり、それをもって商品識別の標識とは認識し得ないものというべきであるから、結局、本願商標は、これをその指定商品について使用しても、需要者をして何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものといわなければならない。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第6号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。