Trademark Appeal Case
造語と図形の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年異議第91244号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4276772号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成10年1月30日に登録出願され、「SMILEY FACE」の文字を横書きしてなり、第9類「眼鏡」を指定商品として、平成11年5月28日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
平成8年12月17日に登録出願され、別掲に示すとおりの構成よりなり、第9類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品とする平成8年商標登録願第142167号商標(以下、「引用商標」という。)は、各種キャンペーンに使用されると共に、商品「手提げバッグ,Tシャツ,帽子」等はじめとして種々の商品についても使用され取引者の間に広く親しまれ、また、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の代理店を通じて日本国を始めとする世界各国で各種商品に使用され周知・著名となっているところ、本件商標は、引用商標と類似するものであり、本件商標をその指定商品について使用した場合、引用商標を使用する者又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品の如く、商品の出所について誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第8条第1項及び同法第4条第1項第15号に該当する。
したがって、本件商標は、その登録を取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1) 申立人は、 本件商標は「笑顔」の観念を生ずる旨主張しているが、「SMILEY」の文字は英和辞典にも存在しない造語と認められるから、本件商標は特定の観念を生じ得ない一種の造語よりなるものと判断するのが相当であり、引用商標とは観念上比較し得ないものである。
また、本件商標よりは「スマイリーフェイス」、引用商標よりは「スマイリー」の各称呼を生ずるものと認められるところ、両称呼は後半部における「フェイス」の音の有無に顕著な差異を有し、称呼上明らかに区別し得るものであり、かつ、それぞれの構成からみて外観上も容易に区別することができるものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれにおいても類似するものとすることはできない。
(2) さらに、申立人の提出した各証拠を徴するに、これらの証拠は引用商標に係る図形と「SMILEY」の文字が新聞に掲載された広告企画に関する新聞掲載の写し、「手提げ袋,Tシャツ,帽子」等に該図形がデザインとして使用されている数種類の商品が掲載されている商品のパンフレットの写し及びライセンスしている国の一覧表であって、引用商標が本件商標の登録出願時に需要者の間に申立人又は同人と何らかの関係を有する者の業務に係るものとして広く認識されていたものであることを証する証左は何ら見いだせない。
なお、申立人提出の新聞掲載に係る記事に関し、本件商標の出願に関する商標権者提出の書証を徴するに、商品化権資料センター河野詮氏の「お詫び訂正」「スマイルマークは誰の登録商標でしょうか?」「私を勝手に著作物なんかにしないで!」(「マーチャンダイジングライツレポート1997.NO.442 AUGUST」)の記述より、該図形は「スマイルマーク」、「ニコニコマーク」、「LOVE PEACE」と称され、該図形の著作者はフランクリン・ルフラーニ氏(Franklin Loufrani)ではなく商標権者ハーベイ・ボール(Harvey Ball)が1963年にバッジのデザインとして創作し、一時期ブームになったことが認められるが、近年では殆ど使用されていないものであり、申立人又は同人と何らかの関係を有する者が引用商標を使用して需要者の間に広く認識されていたものとは認められないものである。
してみれば、引用商標が特定の者の業務に係るものとして使用され、本件商標登録出願時に取引者、需要者の間に広く認識されていると認められないものであるから、本件商標をその指定商品について使用しても、引用商標を連想、想起するようなことはなく、申立人又は同人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないというのが相当である。
(3) 以上のとおり、本件商標は、商標法第8条第1項及び同法第4条第1項第15号の規定に違反して登録されたものとすることはできない。
よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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