Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成3年審判第2549号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1、本願商標
本願商標は、別紙(1)に表示したとおりの構成よりなり、第28類「酒類(薬用酒を除く)」を指定商品として、昭和63年3月4日に登録出願されたものである。
2、引用商標
これに対し、原査定において本願の拒絶の理由に引用した登録第2258085号商標(以下、「引用商標」という。」)は、別紙(2)に表示したとおりの構成よりなり、第28類「酒類(薬用酒を除く)」を指定商品として、昭和58年2月19日登録出願、平成2年8月30日に登録されたものである。
3、当審の判断
よって判断するに、本願商標は別紙(1)に表示したとおり、左右の「SAKE」、「MARCHE′」の両欧文字をゴシック体で表し、両欧文字の中間の「市場」の漢字を両欧文字に比べ細目の書体で表してなるものであるが、これらを常に一連に称呼するにはやや冗長であるばかりでなく、その構成中、前半部の「SAKE」の文字は、指定商品との関係において当該商品名の「酒」を欧文字で表したものと認められ、また、それに続く「市場」の文字は、一般に商品を取り引きする場所を意味する語として、それぞれの商品名を冠し、例えば「魚市場」、「花市場」、「青果市場」「○○市場」の如く適宜採択し使用されているところである。そうとすれば、本願商標に接する取引者、需要者は、構成中前半部の「SAKE市場」の文字部分は、単に「酒」を専門に販売している場所を表しているに過ぎないものと理解・認識するに止まり、自他商品の識別標識として機能を果たす部分は後半部のゴシック体で表された「MARCHE′」の文字部分にあるものと理解・認識し、これより生ずる称呼をもって取引にあたる場合も決して少なくないものと判断するのが相当である。
してみれば、本願商標は、構成文字全体に相応して「サケシジョウマルシェ」の一連の称呼を生ずるほか「MARCHE′」の文字部分より、単に「マルシェ」の称呼をも生ずるものといわなければない。
他方、引用商標は、別紙(2)に表示したとおり、文字と図形との結合よりなるところ、これらを構成する文字と図形とは、常に一体不可分のものとして把握しなければならない特段の事由が存するとも認められないものであり、いずれの部分も独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものとみるのが相当である。そして、円の左下の一部が欠けた特異な図形と「Daiei」の欧文字は、申立人の種々の取り扱い業務の商品に係る代表的な商標として、取引者・需要者間に広く認識されているものである。
そうとすれば、引用商標は、「ダイエイマルシェ」と一連に称呼される場合があるとしても、構成中顕著に表されている「MARCHE」「マルシェ」の各文字部分より「マルシェ」の称呼をも生ずるものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標と引用商標とは、外観及び観念おいて異なる点があるとしても、「マルシェ」の称呼を同じくする類似の商標と認められ、かつ、その指定商品も同一のものであるから、結局、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録をすることができない。
なお、請求人が提出している甲第1号証の「会社案内」によれば、その説明に「SAKE文化」、「マルシェの最大コンセプト〜」等と記載していること及び請求人の「マルシェ心斎橋店、マルシェ目黒店」等が広告(コピー、甲第3〜4号証)で「SAKE市場マルシェ」と共に「MARCHE′」の欧文字をレタリング化して使用したり、「マルシェは今月4月にオープンし〜」、「SAKE市場」、「マルシェ特別イベント」、「マルシェ価格」、「値っからスゴイSAKE市場」等、「マルシェ」とも略称し、かつ各文字を分離し使用している実情をも併せ考えれば、本願商標は「マルシェ」とのみ称呼される場合が少なくないものといわざるを得ない。
よって、結論のとおり審決する。
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