結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成10年審判第30367号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第2369954号商標(以下「本件商標」という。)は、「OPI」の文字を横書きしてなり、第21類「装身具、ボタン類、かばん類、袋物、宝玉およびその模造品、造花、化粧用具」を指定商品として、平成1年9月26日登録出願、同4年1月31日に設定登録されたものである。
請求人は、「本件商標はその指定商品中『化粧用具』についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証乃至甲第4号証を提出している。
(1)本件商標は、その指定商品中「化粧用具」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
請求人は、本件商標が引用された拒絶理由通知書(甲第3号証及び甲第4号証)を受けており、本件審判請求について利害関係を有するものである。
(2)答弁に対する弁駁
本件商標を使用する商品として、被請求人が提出した乙第1証は極めて不鮮明であり、本件商標を使用するとする商品がどのようなものであるか把握することができず、当該商品の目的・構成・品質・機能・用法等を推測することも困難である。また、使用する商標の態様も判読し得ない不明瞭なものである。
したがって、現に有効に存在する本件商標の取消しの是非を問う資料としては、不適当なものと言わざるを得ない。
さらに、乙第2号証(納品書)、乙第3号証(請求書)及び乙第4号証(配送伝票)等における「品名」・「数量」等の表記方式がマチマチであって当該商品との関係についての具体的な説明もなく、これらの伝票記載の商品が、本件商標を使用すると主張をする商品であるか否か不明確である。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として乙第1号証乃至乙第8号証(枝番号を含む。)を提出している。
(1)被請求人は、東京都渋谷区神宮前3丁目42番11号に所在する「株式会社デュマーモ」に対して、本件商標権についての通常使用権を契約しているところ、通常使用権者は、本件審判請求の予告登録前3年以内に日本国内において、本件商標を「化粧用具」の一つである「つめ用ブラシ(筆)」に付して継続的に使用している(乙第1号証)。
(2)乙第2号証の1乃至4として提出する納品書は、通常使用権者が、平成7年11月9日以前から平成10年3月30日に至るまで、本件商標を付した「つめ用ブラシ(筆)」を継続的に販売していた事実を示すものである。
(3)乙第3号証の1及び2として提出する請求書は、通常使用権者が「つめ用ブラシ(筆)」の製造を委託している丸源合成株式会社から、平年8年2月2日に当該商品1,050本、そして、平成9年1月10日に当該商品1,100本が納入された事実を示すものである。この事実からしても、通常使用権者が本件審判の請求登録日前において、本件商標を付した「つめ用ブラシ(筆)」を継続的に販売していることは明らかである。
(4)さらに、通常使用権者から小売店及び顧客に対して本件商標を付した「つめ用ブラシ(筆)」が販売された事実を示す証拠としてヤマト運輸株式会社の配送伝票(控)を乙第4号証の1乃至19として提出する。なお、乙第2号証の1及び2として提出する納品書、乙第4号証の1乃至17として提出する配送伝票(控)に記載の通常使用権者の住所は「東京都渋谷区広尾五丁目24番3号」とされているが、これは同社の本店移転前の住所表示である(乙第5号証)。
(5)ところで、通常使用権者は、化粧品の製造販売業務等を事業目的の一つとして平成2年2月に設立された法人であるが、本件商標の商標権者たる被請求人は、平成6年8月29日から引き続き現在に至るまで通常使用権者の代表取締役に就任しており、通常使用権者が「つめ用ブラシ(筆)」に本件商標を付して販売することを認めているものであるから、通常使用権者に対し本件商標の商標権に関する通常使用権の契約を与えていたことは明らかである(乙第5号証)。なお、登記簿謄本上、同社の代表取締役の表示が平成8年8月29日付けにて変更されているが、これは、平成7年6月28日付け婚姻届出に基づく改姓によるものである(乙第6号証及び乙第7号証)。
(6)被請求人の表示変更について述べると、本件商標権の設定登録当初における被請求人の氏名は、「亀井美幸」であったが、平成7年5月22日付け改名の届出によりその氏名を「亀井亜美」とし、その後、平成7年6月28日付け婚姻届出により改姓され、「水木亜美」とし、その住所も「東京都品川区大井六丁目17番26号ベルクハイムA棟1」に変更したものである。なお、本件商標に関するこれら表示変更については、平成10年9月4日付けにて登録名義人の表示変更登録申請書を提出済である(乙第8号証)。
(7)したがって、通常使用権者が、本件審判の予告登録日前3年以内に日本国内において、本件商標を商品「つめ用ブラシ」に付して使用していることは明らかであるから、本件商標は、商標法第50条の規定により、その登録を取消されるべきものではない。
被請求人が提出した乙各号証を検討するに、被請求人は、「つめ用ブラシ」と認められる商品に「OPI」の文字を付し使用している事実が認められる(乙第1号証の写真及び見本)。
そして、「株式会社デュマーモ」から「青山ネイルズ」宛の平成7年11月9日及び同年同月30日の納品書、同じく、「小倉そごう(SOGO)」宛の平成10年3月10日及び同年同月30日の納品書の品名の項に「OPI1000(筆)フデ」の記載が認められる(乙第2号証の1乃至4)。また、「株式会社デュマーモ」が「つめ用ブラシ」の製造を委託している「丸源合成株式会社」からの平成8年2月2日及び同9年1月10日の納品書の品名の項に「OPIネイルブラシ」の記載が認められる(乙第3号証の1及び2)。
さらに、「株式会社デュマーモ」が、顧客に対し発送した平成9年5月付の各「発送伝票」の商品名の項に「OPI筆(フデ)」の記載が認められる(乙第4号証の1乃至18)。
してみると、前記事実のほか、他の乙各号証を総合して判断すれば、本件商標の通常使用権者と認め得る「株式会社デュマーモ」は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を、取消請求に係る指定商品中の「化粧用具」の範疇に属する「つめ用ブラシ」について使用していたものというべきである。
したがって、本件商標の指定商品中、取消請求に係る商品についての登録は、商標法第50条の規定により取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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