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Trademark Appeal Case

LANSaverの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第10558号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「LANSaver」の欧文字を横書きしてなり、第37類「電気工事,電気通信工事,事務用機械器具の修理又は保守,暖冷房装置の修理又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスクその他の周辺機器を含む。)の修理又は保守」を指定役務として平成8年5月8日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由

本願商標は、指定役務との関係では「閉式ネットワークあるいは企業内統合通信網を修理又は保守をして助ける人」の意味合いを容易に認識させる「LANSaver」の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるから、これを本願指定役務中「前記に照応する役務」に使用するときは、役務の質(内容)を表示したものにすぎない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。

第3 請求人の主張の要点

1 請求の趣旨

原査定を取り消す、本願商標は、登録すべきものとする旨の審決

2 請求の理由

「LAN」と「Saver」の二語が、役務についてはもとより、工事、修理一般の役務について、その質を表すものとして、本願商標のように組み合わせて使用されている例は見当たらない。特に、「Saver」の語は、その持つ意味から「何かを救う人」の意味を有し、そのような意味の類推によって「何かを救う役務」を暗示することはあり得ても、取引の実際において、特定の役務を直接表すものとして使用されていることはない。「Saver」の動詞形である「Save」が、通常の日本人にとって「救う」という意味がなじみがなく、「Saver」の表現は擬人的表現であるため、ある特定の役務を直接示すことにはならず、間接的、比喩的に暗示するにすぎない。

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第16号に該当しない。

第4 当審の判断

本願商標は、「LANSaver」の文字を横書きしてなるところ、その構成文字よりみて、「LAN」は「Local Area Network」の略語であり、企業内情報通信網(ホストコンピュータと各種端末機・電話・ファクシミリなどの情報システムを光ファイバーなどを利用して通信ネットワークで結合、社内の情報通信を高速でシステム的に行なおうとするもの)を、また、「Saver」は「Save」(救う、助ける)の名詞形を認識させる英語の二語よりなるものと認められる。そして、これら二語を結合させた「LANSaver」の文字よりなる本願商標は、「LANを助ける人(もの)」の意味合いを想起させるもではあっても、特定の具体的な役務を意味する語とは認められないばかりでなく、指定役務を取り扱う取引者、需要者の間において特定の役務の質(内容)を表す文字として使用されている事実を発見することはできない。

そうすると、本願商標は、原査定が認定する意味合いを暗示するものではあっても、指定役務の質(内容)を表示するものではなく、また、本願商標をその指定役務に使用しても、役務の質について誤認を生ずるおそれはないものである。

したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第16号に該当するとし、本願を拒絶した原査定は、誤りであり、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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