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Trademark Appeal Case

記述的商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第20516号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「かんたんパック」の文字を横書きしてなり、第3類「鼻の角質層や汚れを除去するパック用化粧品」を指定商品として、平成9年3月10日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由

原査定は、「この商標登録出願に係る商標は、『かんたんパック』の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるところ、本願指定商品との関係において、『かんたん』の文字は『手軽・容易である』の意を認識させるものであり、『パック』の文字は『顔などに栄養剤等を塗り皮膚を整える美容法』を指称する語として一般的に使用されているものであるから、このような商標をその指定商品に使用しても、単に『鼻の角質層や汚れを除去するための手軽なパック用化粧品』であるという商品の品質・用途を表示するにすぎないものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」と認定、判断して、その出願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり、「かんたんパック」の文字を普通に用いられる方法で書してなるものであるところ、その構成中前半部の「かんたん」の文字は、「簡単」を平仮名文字で、後半部の「パック」の文字は、その指定商品との関係からみて「美容法の一。卵・小麦粉・果汁などを練り合わせたパック剤を塗り、肌の水分の蒸発を防ぎ、清潔にして血行をよくし、ひきしめる。」(広辞苑参照)を意味する外来語として親しまれている「pack」を片仮名文字でそれぞれ表示したものであって、全体として「簡単にパックができる」ことの意味合いを容易に理解させるといい得るものである。

そして、新聞記事などにおいても、例えば、「夏が近づく今ごろは、皮脂の分泌が活発化するため、女性にとっては毛穴の汚れが気になる季節。シーバム(毛穴の汚れ)を除去するタイプのパックが人気を集めている。・・・は、パックが比較的簡単に済む点が評価を高めたようだ。・・・シーバム除去タイプのパックについても消費者は『使い方の簡単さ』を重視している。」(日経流通新聞、1995年6月10日)、「また、テープではなく『鼻パック』も、今夏の大ヒット商品ー。小鼻に張ってはがすだけで、毛穴に詰まった皮脂汚れ(角栓)がすっきり取れる。これまでの角栓除去パックは数千円台と高く、しかも面倒だったが、600円と安く、シート状の簡単パックに人気が集まっている。花王が4月に発売するや、一週間で売り切れ、・・・」(日刊スポーツ、1996年8月6日)、「フェイスパックは、旭化成工業の開発した生地に、温泉などに含まれるイオウや繭を構成するたんぱく質を配合した製品で、水、ぬるま湯に浸すだけで簡単に使えるのが特徴。11月からは従来品に加え、鼻などの部分パック用の商品などをそろえる。」(日経流通新聞、1996年10月24日)等の記載が認められる。

してみれば、パック用化粧品が通常使用後にはがすなど面倒な作業が必要で手間もかかるため、より簡便さが求められる商品である点も併せ考慮すれば、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者は、「簡単にパックができること」、即ち、「手間がかからず手軽に使用できるパック用化粧品」であることを表示したと把握するに止まり、自他商品を識別するための標識とは認識し得ないものと判断するのが相当である。

したがって、本願商標は、その指定商品に使用するときは、単に商品の品質、用途を表示するにすぎないものといわざるを得ないから、結局、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するとして、その出願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。

なお、請求人が挙げる登録例、公告例(甲第1号証ないし同第9号証)は、いずれも本件とは事案を異にするものであるから、これに基づく主張は採用の限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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