Trademark Appeal Case
サイバーマネーの識別力欠如
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成9年審判第17358号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「サイバーマネー」の片仮名文字と「CYBER MONEY」の欧文字とを二段に横書きしてなり、第9類「「電気通信機械器具,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープ・光ディスクその他の周辺機器を含む。)その他の電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、平成7年8月30日に登録出願されたものである。
2 原審における拒絶理由
原査定において、「本願商標は、インターネット等のコンピューネットワーク上での現金のやりとり、いわゆる『電子マネー』を想起させる『サイバーマネー』『CYBERMONEY』の文字を書してなるから、これをその指定商品中、前記の取引に関連する商品、例えば、電子計算機に使用するときは、単に商品の品質、用途を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定して、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、「サイバーマネー」の片仮名文字と「CYBER MONEY」の欧文字とを二段に横書きしてなるところ、その構成中、前半の「サイバー」の文字と「CYBER」の文字は、「コンピューター(ネットワーク)に関するもの」等の意味を有する外来語及び英語の接頭辞として一般に親しまれているものであり、その構成中、後半の「マネー」の文字及び「MONEY」の文字は、「通貨、貨幣」等の意味を有する英語及び外来語として一般に親しまれて使用されているものである。
ところで、「サイバーマネー」の文字については、1998年8月2日付けの朝日新聞(朝刊)によれば、「インターネットまど『仮想空間』でも通貨が使われる。デジキャッシュとかサイバーマネーなどと呼ばれる。コンピュターネットに流通する情報の対価を、電子マネーで支払う。」と記載され、同じく、2000年5月19日付けの毎日新聞(夕刊)によれば、「とくに、デジタル・コンテンツの電子商取引になってきますと、サイバーマネーなどネット上で信用創造をどうやっていくのかからんできます。銀行も考えたのですが、・・・」と記載され、同じく、1996年10月28日付けの日本経済新聞(朝刊)によれば、「・・・オランダのソフト会社、デジキャッシュが開発したeキャッシュの技術を使った電子マネーで通信販売などの代金を決済する。欧州全域に影響を持つドイツ銀行が導入するのを機に、インターネットを使った『サイバーマネー』は欧州でも急速に広がりそうだ。」とそれぞれ記載されているものである。
以上の事実によれば、「サイバーマネー」の文字は、指定商品を取り扱う業界においては、「電子マネー」等の意味合いを有するものとして広く使用されているものというべきである。
そして、「CYBER MONEY」の文字は、「電子マネー」等の意味合いを認識させる「サイバーマネー」に通じるものとみるのが相当である。
してみれば、「サイバーマネー」の文字と「CYBER MONEY」の文字からなる本願商標をその指定商品中「電子マネーによる決済システムからなる電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路」等に使用しても、これに接する取引者、需要者は、上記意味合いにおいて、単に商品の品質、使用方法等を表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を有するものとは認識しないものと判断するのが相当であり、また、本願商標をその指定商品中上記に照応する商品以外の「電子応用機械器具」に使用するときは、その商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、妥当であって取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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