Trademark Appeal Case
造語称呼の近似音類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−4212(T2000−4212/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本願商標
本願商標は、「PEGTRON」の文字(標準文字)を横書きしてなり、第5類「薬剤」を指定商品として、平成10年8月19日に登録出願されたものである。
2.原査定の拒絶の理由
原査定において、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第4238087号商標(以下「引用商標という。」)は、「ベクトロン」の文字と「VECTRON」の文字とを併記してなり、第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,人工受精用精液,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,乳児用粉乳,乳糖,はえ取り紙,ばんそうこう,包帯,包帯液,防虫紙,胸当てパッド」を指定商品として、平成11年2月5日に設定登録されたものである。
3.当審の判断
本願商標は、「PEGTRON」の文字よりなり、該構成文字に相応して、「ペグトロン」の称呼を生ずるものであり、特定の語義を有するものとして一般に知られたものとは認められない一種の造語よりなるものである。
これに対して、引用商標は「ベクトロン」、「VECTRON」の文字よりなり、該構成文字に相応して「ベクトロン」の称呼を生ずるものであり、、特定の語義を有するものとして一般に知られ親しまれたものとは認められない一種の造語よりなるものである。
そこで、本願商標より生ずる「ペグトロン」の称呼と引用商標より生ずる「ベクトロン」の称呼とを比較するに、両者は、ともに5音より構成され、語頭音の「ペ」と「ベ」及び第2音目における「グ」と「ク」の音にその差異を有し、他の構成音「トロン」の3音を共通にするものであり、該差異音「ペ」と「ベ」の音は、濁音と半濁音の相違で極めて近似した音であり、また、「グ」と「ク」の音は、濁音と清音の近似した音であって、両者の称呼全体を一連に称呼する場合、語頭音「ペ」及び「ベ」の音及び第3音目の「ト」の音は、比較的強い音として発音され、第2音目に位置する「グ」と「ク」の音は、その母音「ウ(u)」が口をつぐむようにして発音されるもので、語頭音及び第3音目の音に比し弱く発音されるものであるから、両者の該差異音の差が称呼全体に及ぼす影響は小さく、その語調、語感が近似し、聴者をして互いに紛れるおそれがあるものといわざるを得ない。
なお、請求人(出願人)は、本願商標は、「ペグト」と「ロン」として称呼され、引用商標は、「ベク」と「トロン」の如く称呼されると主張するところあるが、本願商標の構成部分の「PEG」が「掛けくぎ」の意味を有する外来語であるとしながら、本願商標が「ペグト」「ロン」として称呼されるとの主張は矛盾したものであり、また、そのように称呼されるものであると認め得る証左は何ら見出せず、本願商標と引用商標とは、共に造語よりなるものであり、通常、造語はその称呼方法が定まっているものとは認められないものというを相当とするから、この点についての主張は採用できない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、前記のとおりの構成よりなるものであり、その外観及び観念の差を考慮するも、称呼において紛れるおそれがあるものであり、両者は、ともに文字よりなる商標であって、称呼が自他識別の重要な要素というべきであるから、これらを総合勘案するに全体として本願商標と引用商標とは、互いに類似の商標というべきである。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとて拒絶した原査定は適切であり取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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