Trademark Appeal Case
ハンドキーの普通名称化
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第18396号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ハンドキー」の文字を横書きしてなり、平成10年6月9日登録出願、その後、指定商品については、平成11年12月13日付手続補正書をもって、第6類「扉のへいそく装置、鍵」及び第9類「電子応用扉自動開閉装置」と補正されたものである。
2 当審の拒絶理由
当審において、請求人に対して示した本願商標の新たな拒絶の理由は、次のとおりである。
本願商標は、「ハンドキー」の文字を書してなるところ、セキュリティ関連の産業分野に係る業界新聞ほか関連技術情報をみると、例えば、日刊工業新聞(1990.6.25.付13頁)、月刊「安全と管理’99/7月号(日本実務出版 平成11年6月15日発行)」、「セキュリティ産業年鑑’2000」(日本実務出版 平成12年2月20日発行)及び第1回自動認識総合展における展示等(注 下記にインターネットホームページにより参照可能な情報の抜粋を掲出)によれば、「ハンドキー」の文字は、人の掌形を測定することによって本人であるかどうかを識別し、入退室の際の扉の開閉信号を出力する、いわゆる「掌形識別による入退室管理装置」を表すための語として、多数の関連事業者により、当該商品について取引上普通に使用されていることが認められる。
そして、この「掌形識別による入退室管理装置(ハンドキー)」は、本願の補正後の指定商品中の「電子応用扉自動開閉装置」の範疇に含まれる商品であることが認められる。
してみれば、本願商標をその指定商品中の「上記掌形識別による入退室管理の機構、機能を備えた電子応用扉自動開閉装置」に使用するときには、単に商品の品質(機能)を表示するものであり、また、これを前記商品以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと認める。
したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。
記
以下、インターネットホームページにおける「ハンドキー(掌形識別による入退室管理装置)」に関する掲載情報(抜粋)
★株式会社ヤマヤ・システムの使用等に関するもの
・http://www.njp.co.jp/yamaya1.htm
ID−3D型ハンドキー(掌形識別による入室管理装置) ■ID−3 D型ハンドキーは人の掌形を三次元方式で測定し前もって登録してある 本人の掌形と比較して識別する装置で、ハイセキュリティ・・
・http://www.njp.co.jp/S−cd/48cd−2 .htm
●セキュリティ産業年鑑2000●電子カタログ/CD−ROMの再現
■出入力管理装置部門 株式会社ヤマヤ・システム・・・HK−2型ハ ンドキー・・・(アラビア数字2は、ローマ数字へ読替のこと)
・http://www.njp.co.jp/kata2.htm
■生体識別装置編 セキュリティ機器カタログPR 月刊「安全と管理 」’99/7月号あなたの掌が鍵になるハンドキー・・・
・http://www.cnt−inc.co.jp/exhibit /scantech/1999report.htm
「第1回自動認識総合展」・会期1999年9月1日〜3日・会場東京 国際展示場における開催レポート
★エム・エー・ジェー株式会社の使用等に関するもの
・http://www.njp.co.jp/S−cd/13cd−2 .htm
●セキュリティ産業年鑑2000●電子カタログ/CD−ROMの再現
■出入力管理装置部門 エム・エー・ジェー株式会社・・・掌形識別入 室管理HK−2ハンドキー/HK−2ハンドキーは、人間の掌形を三次 元方式で、指の長さと幅、手の厚み等のデーターをデジタル変換し、内 蔵メモリーに保管しておき、入室時者の掌形と比較して個人識別するシ ステムです。・・
★株式会社宇都宮ロックの使用等に関するもの
・http://www.1169.co.jp/DEIRIKANNR I.htm
・・・2)掌形(手の形)で個人認識するハンドキーシステム(USA リコグニッション・システムズ社製)・・・
3 請求人の意見
上記2の拒絶の理由に対して、請求人は要旨次のように意見を述べた。
(1)本願商標は、米国のリコグニション・システムズ社が所有する米国商標登録第1822399号(商標「Handkey」、使用商品「掌形識別による入退出管理装置」)であり、これを請求人が導入し、日本において商標登録出願したものであり、請求人は後日その承諾書を提出する用意がある。拒絶理由に引用した掌形識別による入退室管理装置は、全てリコグニション・システムズ社の商品である。
(2)本願商標は、請求人が継続して指定商品に使用し、請求人の業務に係る商品であることが認識されるに至っているもので、商標法第3条第2項の要件をみたすものである。
4 当審の判断
本願商標について示した先の拒絶の理由は妥当であって、これについて述べる請求人の意見は、以下の理由よりして、いずれも採用することができない。
(1)請求人は、本願商標は、米国のリコグニション・システムズ社が米国において所有する商標である旨主張しているが、パリ条約第6条(3)は、「いずれかの同盟国において正規に登録された商標は、他の同盟国(本国を含む。)において登録された商標から独立したものとする。」とし、各国の商標保護の独立を定めているところから、請求人の主張する米国で登録された商標権の効力は日本国に及ぶものではない。
よって、請求人の主張する本願商標に関するリコグニション・システムズ社の承諾の有無は、本願の登録の可否を左右するものではない。
(2)請求人は、本願商標は、請求人がリコグニション・システムズ社から導入し、継続して指定商品に使用し、請求人の業務に係る商品であることが認識されるに至っているものであって、商標法第3条第2項の要件をみたすものである旨主張している。
しかしながら、請求人は、この点について主張するのみで、何ら、これを立証するための証拠を提出していない。
また、仮に、請求人が当該技術導入に関与した経緯があったにせよ、後述する如く、今日の我が国国内のセキュリティ関連産業分野の取引の実情を考慮の上判断した拒絶理由(前記2)に誤りはなく、先の認定を覆すに足りない。
そして、当該拒絶理由において、請求人に通知した日刊工業新聞の掲載記事によれば、本願商標の出願前である1990年にエム・エー・ジェー株式会社が掌形識別装置「ハンドキー1D3D」の販売を開始したこと、同じく、月刊「安全と管理’99/7月号」、「セキュリティ産業年鑑’2000」等の掲載記事によれば、上記のエム・エー・ジェー株式会社を含む数社により、「ハンドキー」の文字が「掌形識別による入退室管理装置」を表すもの、すなわち、その品質(機能)表示として、取引上普通に使用されている事実が認められるところである。
してみれば、請求人のみが本願商標「ハンドキー」を商品「掌形識別による入退室管理装置」に継続して使用し、需要者らが請求人の業務に係る商品であることを認識できるに至ったものとする事実は、客観的に明らかでないから、この点を述べる請求人の主張も採用することができない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものといわざるを得ないから、本願商標は、この理由をもって拒絶すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
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