Trademark Appeal Case
称呼の類似と音の近似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成10年審判第8043号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本出願に係る商標(以下、「本願商標」という。)は、後掲(1)に示すとおり「カラレックス」の片仮名文字を横書きしてなり、第7類「米選機,その他の農業用機械器具,選別機,その他の化学機械器具」を指定商品として、平成8年7月9日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定が本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとしてその拒絶の理由に引用した登録第2715602号商標(以下、「引用商標」という。)は、平成2年7月30日登録出願、後掲(2)に示すとおり「KANAREX」の欧文字及び「カラレックス」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなり、旧第9類「動力伝導装置、その他本類に属する商品」を指定商品として、平成8年8月30日に設定の登録がされたものである。
3 当審の判断
本願商標と引用商標との類否について検討する。
本願商標は、その構成前記したとおり「カラレックス」の文字よりなるものであるから、該文字に相応して「カラレックス」の称呼を生ずるのに対し、引用商標は、その構成前記したとおり「KANAREX」、「カナレックス」の文字よりなるものであるから、該文字に相応して「カナレックス」の称呼を生ずるものである。
しかして、両称呼は、ともに6音の構成よりなり、第2音の「ラ」、「ナ」の音を異にする以外は、語頭音を含む他の音の配列をすべて同じくするものである。
そして、相違する「ラ」の音は、舌面を硬口蓋に近づけ舌の先で上歯茎を弾くようにして発する有声子音[r]と母音[a]との結合した音節[ra]であり、また、「ナ」の音は、舌尖を前硬口蓋に接触して発する鼻子音[n]と母音[a]との結合した音節[na]である(ともに株式会社岩波書店発行広辞苑より)から、両音は、子音の構音部位・構音方法において近接する上、帯有する母音[a]を同じくするものである。
加えて、前記両称呼の音調は、その中間に位置する「レッ」の音に強めアクセントがかかる関係上、その前音である前記差異音は、それ自体の音の響きが相対的に弱められ、必ずしも常に明瞭であるとはいい難いところであるから、その差異をもって両称呼を確然と区別し得るものとみるのは困難といわなければならない。
そうすると、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合、両者は全体の語感・音調が極めて近似し、彼此聞き誤るおそれが少なからずあるとみるのが相当である。
また、両商標に共通する片仮名文字部分は、各々の文字綴り・文字態様が酷似していて、近似した印象を与えるものである。
さらに、両商標は、ともに造語というべきものであって、観念上の差異を考慮に入れる余地は存しない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、称呼において紛れ得るものであり、かつ、外観・観念の点も併せ考慮するに、なお、両者はその出所について混同を生ずるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。また、本願商標は、その指定商品においても、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものである。
したがって、引用商標との類似を理由に本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当であって、取り消す限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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