Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第7461号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲(1)のとおり、「πの純黒糖」の文字を左横書きしてなり、第30類「菓子及びパン,即席菓子のもと」を指定商品として、平成9年7月18日に登録出願されたものである。
2 原査定において引用した登録商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2385710号商標(以下「引用A商標」という。)は、「巴衣」及び「ぱい」の文字を左右2行に縦書きしてなり、昭和63年6月28日登録出願、第30類「パイ」を指定商品として、平成4年2月28日に設定の登録がなされ、現在、有効に存続しているものである。同じく、登録第4128966号商標(以下「引用B商標」という。)は、別掲(2)に示すとおりの構成よりなり、平成1年8月30日登録出願、第32類「卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品」を指定商品として、平成10年3月27日に設定の登録がなされ、現在、有効に存続しているものである。
3 当審の判断
よって判断するに、「黒糖」が「黒砂糖」の同義語として一般に知られ、また、菓子を取扱う業界においても、「黒砂糖」を「黒糖」とも称していることはよく知られているところである(「広辞苑第五版」株式会社岩波書店 1998年11月11日発行 941頁、「総合食品事典ハンディ版」株式会社同文書院 平成10年4月5日発行 286頁、「和菓子の辞典」株式会社東京出版 昭和58年8月20日発行 148頁 参照)。
そして、本願商標は、「πの純黒糖」の文字を表してなるものであるところ、その構成中後半部の「純黒糖」の文字は、「まじりけのない黒砂糖」の意に通じ、その指定商品との関係においては、該商品が「まじりけのない黒砂糖を使用していること」、すなわち、商品の品質、原材料を表示した部分であると理解されるものである。
そうとすれば、本願商標に接する取引者、需要者は、その構成中自他商品の識別標識としての機能を果たす部分は前半部の「π」の文字部分にあるものと認識し、該文字部分より生ずる「パイ」の称呼をもって取引に当たる場合も決して少なくないものとみるのが相当である。
してみれば、本願商標よりは、「πの純黒糖」の文字に相応して、「パイノジュンコクトー」の一連の称呼を生ずるほかに、「π」の文字部分より単に「パイ」の称呼をも生ずるものといわなければならない。
これに対し、引用A商標は、「巴衣」及び「ぱい」の文字を2行に縦書きしてなるものであり、また、引用B商標は、別掲(2)のとおり、「π」及び「パイ」の文字を表してなるから、両商標よりは、いずれも「パイ」の称呼を生じさせるものである。
してみれば、本願商標と引用A、B商標とは、外観及び観念について相違する点があるとしても、「パイ」の称呼を共通にする類似の商標といえ、かつ、その指定商品も同一又は類似のものであるから、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当であって取り消す限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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