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Trademark Appeal Case

品質の誤認と流通経路

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第13291号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「めぐみ」の文字と「MEGUMI」の文字を二段に横書きしてなり、第31類「種子類,芝,苗,苗木,花」を指定商品として、平成10年2月16日登録出願、その後、平成11年5月25日付け手続補正書により指定商品を「甜菜の種子」と減縮補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原審において、『本願商標は、ぶどうの品種名として登録されていた「めぐみ」(種苗法登録第30号)を容易に認識させる「めぐみ」「MEGUMI」の文字を上下二段に普通に用いられる方法で書してなるから、これを指定商品「甜菜の種子」に使用したときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。』旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 請求人の主張

(1)「めぐみ」の文字が種苗法において、「ぶどう」の品種名として登録されていたものであるとしても、「てんさい」と「ぶどう」は、種苗法の農林水産植物の区分を定めた農林水産省令(種苗法施行規則)の別表第一、別表第二及び別表第三における区分を異にし、「果実・野菜・稲・草花」等の植物体の重要な形質にかかる特性を異にするものであることは明らかである。

したがって、植物体の特性の全部又は一部についても異なる「てんさい」と「ぶどう」は、種苗法で明確に区別されている非類似の商品である。

(2)「果実・野菜・稲・草花」等はの植物体は、これからからいずれも種子が採取されるとしても、種苗法の品種登録にあっては、国内又は外国において公然知られた他の品種と特性の全部又は一部によって明確に区別される場合、登録される(種苗法第3条第1項第1号)。

そのため、他の植物体の品種の集合と区別されるものは、他の区分に同名が登録されていても、品種登録が認められると解されるのである。

また、植物体の繁殖について、「てんさい」は種子から繁殖させるに対し、「ぶどう」は接ぎ木した苗木により繁殖させるため、両者は植物体の特性を異にし、その青果物の取引・販売のみならず、「種子類」と「苗・苗木」の取引経路や販売場所等を異にするものである。

その上、「てんさいの種子」に「めぐみ」の文字を商標として使用することは、「ぶどう」や「かき」等の農産物の普通名称や「あまい」「さとう」等の品質・用途を表わす名称を商標として使用するのとは次元を異にするものである。

したがって、本願商標は、これを指定商品に使用しても、取引者たる種苗業者又は一般需要者がこれを「ぶどう」の種子であるかのように商品の品質について誤認するおそれがないものである。

4 当審の判断

本願商標は、「めぐみ」の文字と「MEGUMI」の文字を二段に横書きしてなるものである。

請求人は、上記のとおり、原審において、指定商品を「甜菜の種子」と減縮補正したものである。

そこで、本願商標の指定商品と商品「ぶどう」の商品の取引についてみるに、本願商標の指定商品である「甜菜の種子」は、種子店で販売されているのに対して、ぶどうやかき等の果樹は、種子より繁殖させると、品種にばらつきがでるために、苗木により取り引きされており、その苗木は、植木市、苗木店等で販売されているのが実情である。

そうすると、本願の指定商品「甜菜の種子」と種苗法により登録されていた「ぶどうの苗木」とは、商品の流通、販売経路を異にするものであって、取引者・需要者をして、商品の品質の誤認を生じさせるおそれのないものといわなければならない。

したがって、本願商標を商標法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、誤りであって、取り消しを免れない。

その他、本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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